AI暴走中!~ 暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!

けーすけ@ティーン向け教材クリエイター

第1章-第22話 馬耳東風

「ま、マジか。おそれていたパターンだ。ぶっつけ本番ほんばんじゃないか」


「このかわいいけものさん、てきだったんだ……『嗅覚スメール』……」


 さきほどまでの余裕よゆううそのように動揺どうようかくせないふたり。


こうさん、パイアといえば農作物のうさくもつ被害ひがいあたえるだけでなく人間にんげんころすこともあるといわれるおそろしい幻獣げんじゅうです。スキルを使つかってたたかいましょう!」


久愛くうさん、『嗅覚スメール』はおおきさからして攻撃力こうげきりょくたかそうですから、こうさんをサポートしてあげてください。こわがっているひまはありませんよ!」


 AIエーアイコウとAIエーアイクウがそれぞれ助言じょげんする。


「「倒さないと洗脳されてしまいますよ!!!」」
 AIエーアイコウとクウがまた同時どうじさけぶ!!!


「ま、マジか。わかった。いくぞー」
 洗脳されてしまうという言葉ことば奮起ふんきさせられるこう


「えーっと、私のスキルは……、バ、バジトウフウ――」
 慌てる久愛くうさきにスキルをとなえる。眼前がんぜんの『嗅覚スメール』にたいして、久愛くう右手みぎてける。


 みぎてのひらから、パールいろひかりたい放射ほうしゃ線状せんじょうひろがって、ひかりのこしてえる。ひかり円周えんしゅうから中心ちゅうしんかって、何重なんじゅうものひかりが魔方陣を描きながらうすまくをはっていく。


 久愛くうのスキル『バジトウフウ』により、おおきな円形えんけいたてしょうじたのだ。


 久愛くうはもちろん、こうまえにまでおよぶそのしろひかりたては、ふたりをガードするかのようにキラキラひかりつづけていた。


「バトル未経験みけいけんのおまえらにそんなスキルはぶた真珠しんじゅだブヒン! このスキル一発いっぱつたおしてやるブヒン! くらえー!『クサイモノニブタ』――!」



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