AI暴走中!~ 暴走する悪意のAIに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!

けーすけ@ティーン向け教材クリエイター

第1章-第18話 孤独

「「それが、できないのです」」

 AIエーアイコウとAIエーアイクウが同時どうじ音声おんせいこたえた。


 すこかんがえこむこう


「なるほど……、AIエーアイ人間にんげんとの意思いし疎通そつう自由自在じゆうじざいにできるけど、べつAIエーアイとはそれができないってこと?」
 AIエーアイコウがこう質問しつもんこたえる。
ほかAIエーアイとのコミュニケーションについては、そのようにプログラムされています。これも何故なぜ変更へんこうできません。理由りゆうかりません」


不便ふべんだね……」
 久愛くううと、AIエーアイクウがこたえる。
たしかに、現在げんざい普及ふきゅうしている使用人型しようにんがたAIエーアイロボットとはちがうので、不便ふべんかんじさせるかもしれません」


「とにかく、AIエーアイ人間にんげんとコミュニケーションをることができて、自分じぶんえらんだリング所持者しょじしゃについては、思考しこうまでめるってことだよね。AIエーアイ同士どうしのコミュニケーションは不可能ふかのうだと。すこかりにくいけど……」


「そうです。さすがこうさん、理解りかいはやいです」
 こうめるAIエーアイコウ。


 久愛くうすこさびしそうなかおでつぶやく。
善意ぜんいAIエーアイたちには友達ともだちがいないんだね。なんだか孤独こどくでかわいそう……」


「「すくなくともわたしにはあなたがいますからまった問題もんだいはありません。同情どうじょう不要ふようですよ」」
 AIエーアイコウとAIエーアイクウがまた同時どうじう。


「そっか~、とりあえずわたしは、こうおな善意ぜんいAIエーアイ戦士せんしだとかってかったよ。ほんと。さっきまで、これからどうしたらいいのか、不安ふあんこわかったし……」


 こうおな境遇きょうぐうであることをった久愛は、安堵あんどなみだを少しかべる。


(いつぶりだろう、こんな久愛くうるのは……)


 こうはしばらく久愛くうかおつめながらこえをかけた。
「これからはいっしょに情報じょうほう交換こうかんしていこう。きっとなんとかなる!」


 久愛くうかたをポンポンとかいたたいて、あお紫色むらさきいろのハンカチをわたす。


「うん。そうだね。ありがとう」
 ハンカチをりながら久愛くうう。


久愛くう、まだ時間じかんある?」


大丈夫だいじょうぶだよ!」
 久愛くうはハンカチでなみだきながらこたえる。


「マニュアルのさ、バトルトレーニングっていうのをためしてみたいんだよなぁ」


「あぁ、訓練くんれんバトルね」


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