最強のカップルはただ単に楽しみたい ~最強(トール)と天魔(パートナー)の学園無双~
第二章 ~入学直後~ 2 神話の扱い
「それにしても、神話ですか……」
「……珍しいのか?」
「まぁ、そうですね。……この図書館の蔵書のほとんどには、閲覧許可が出ています。教師にも、生徒にも」
「ふむ……それで?」
「しかし……と言っても当たり前ではあるんですが、知りたいことが書かれている書物がない場合もあるわけです。そして学園において教師や生徒は、知りたいことが掛かれた書物がこの図書館に無い場合、外部から学園の名義で取り寄せることが出来る、と。でまぁ、それは図書館の蔵書として保管されることになる。……要するに、みんなが興味のある分野の本は、必然的に多くなるわけです」
「で、神話に関する本は少ないから、言い換えればあまりみんなは興味を持ってない……ってことか?」
「そういうことです」
司書の男性に神話についての本を一緒に探してもらい、相馬は面白そうな本を数冊見つけていた。そして今、相馬は彼と話しながら、読書スペースでそれらの本に目を通していた。
相馬が司書の男性に本探しを頼むと、彼は快く引き受けてくれたのだ。曰く、丁度単調な作業に飽きていたところだったらしい。
「参考程度に教えて欲しいのですが、あなたはどういう目的で神話について調べているので?」
「あー……今神話について調べているのは、昔目的があった時があって、その時に嵌ったからなんだが……昔の方の理由を言えばいいか?」
「……そうですね。では、そちらを」
パタン、と。読んでいた本を閉じ、相馬は問いかける。
「一つ聞きたいんだが、ここの学生は現夢想を成長させる方向や現夢想を用いた戦い方について迷った時に、どのような書物を参考にするんだ?」
「えーと。まず、現夢想の初歩について書かれた書物。あとは有名な覚醒者についての書物や、今までに起こった災害について書かれた書物なんかですかね」
「……災害の記録、ってーのは?」
「主に、広い範囲への攻撃手段を考える時に使われるようですね」
「まぁ、そうだよな。そこまで、考えが至って何故神話の方に頼るという方法を取らないのか……」
全く分からんとばかりに、相馬は首を捻った。そしてしばらくして経ってから、相馬は司書の男を放置していたことに気づいた。
「ああ、すまん。さっきの話だが、俺は自分の現夢想を高めるにあたって、神話を参考にしていたんだ。神話にでてくるものは、大抵の場合強いからな」
「なるほど、そういうことでしたか……」
神話、つまり神の話だ。その中に出てくるものなのだから、確かに強さにおいてそれらに勝るものはほとんどないだろう。
「ところでなんだが、俺以外のやつが神話を参考にしない理由に心当たりはないか?」
「そうですね……神話なんて、あくまでおとぎ話。そんなリアリティがないものを参考にできるわけがないって、考えている人が多いのかもしれませんね」
「……どういう理屈で動いているのかも定かではない、現夢想の話なのにか? わけのわからんもので、リアリティがないことが出来てもおかしくないとは思うんだが……それにそもそも、神話に記されたことを完全に再現しろって話でもないんだぞ? あくまで参考にするってだけの話なのに、どうしてそれすらしないのか……」
「やっぱり、他の人がやっていないことには気づきにくいですし、何よりそういったことに挑戦するには勇気が入りますからね。それも、結構大きな理由なんじゃないですか?」
「……なるほど。つまり周りの人に頼り、かつ周りの人に合わせた生き方をしているせいか」
身も蓋もない相馬のその言い草に、司書の男は苦笑いを浮かべることしか出来なかった。
まだだ………まだ、いけるはずだ……
ということで、投稿活動頑張ります。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
「……珍しいのか?」
「まぁ、そうですね。……この図書館の蔵書のほとんどには、閲覧許可が出ています。教師にも、生徒にも」
「ふむ……それで?」
「しかし……と言っても当たり前ではあるんですが、知りたいことが書かれている書物がない場合もあるわけです。そして学園において教師や生徒は、知りたいことが掛かれた書物がこの図書館に無い場合、外部から学園の名義で取り寄せることが出来る、と。でまぁ、それは図書館の蔵書として保管されることになる。……要するに、みんなが興味のある分野の本は、必然的に多くなるわけです」
「で、神話に関する本は少ないから、言い換えればあまりみんなは興味を持ってない……ってことか?」
「そういうことです」
司書の男性に神話についての本を一緒に探してもらい、相馬は面白そうな本を数冊見つけていた。そして今、相馬は彼と話しながら、読書スペースでそれらの本に目を通していた。
相馬が司書の男性に本探しを頼むと、彼は快く引き受けてくれたのだ。曰く、丁度単調な作業に飽きていたところだったらしい。
「参考程度に教えて欲しいのですが、あなたはどういう目的で神話について調べているので?」
「あー……今神話について調べているのは、昔目的があった時があって、その時に嵌ったからなんだが……昔の方の理由を言えばいいか?」
「……そうですね。では、そちらを」
パタン、と。読んでいた本を閉じ、相馬は問いかける。
「一つ聞きたいんだが、ここの学生は現夢想を成長させる方向や現夢想を用いた戦い方について迷った時に、どのような書物を参考にするんだ?」
「えーと。まず、現夢想の初歩について書かれた書物。あとは有名な覚醒者についての書物や、今までに起こった災害について書かれた書物なんかですかね」
「……災害の記録、ってーのは?」
「主に、広い範囲への攻撃手段を考える時に使われるようですね」
「まぁ、そうだよな。そこまで、考えが至って何故神話の方に頼るという方法を取らないのか……」
全く分からんとばかりに、相馬は首を捻った。そしてしばらくして経ってから、相馬は司書の男を放置していたことに気づいた。
「ああ、すまん。さっきの話だが、俺は自分の現夢想を高めるにあたって、神話を参考にしていたんだ。神話にでてくるものは、大抵の場合強いからな」
「なるほど、そういうことでしたか……」
神話、つまり神の話だ。その中に出てくるものなのだから、確かに強さにおいてそれらに勝るものはほとんどないだろう。
「ところでなんだが、俺以外のやつが神話を参考にしない理由に心当たりはないか?」
「そうですね……神話なんて、あくまでおとぎ話。そんなリアリティがないものを参考にできるわけがないって、考えている人が多いのかもしれませんね」
「……どういう理屈で動いているのかも定かではない、現夢想の話なのにか? わけのわからんもので、リアリティがないことが出来てもおかしくないとは思うんだが……それにそもそも、神話に記されたことを完全に再現しろって話でもないんだぞ? あくまで参考にするってだけの話なのに、どうしてそれすらしないのか……」
「やっぱり、他の人がやっていないことには気づきにくいですし、何よりそういったことに挑戦するには勇気が入りますからね。それも、結構大きな理由なんじゃないですか?」
「……なるほど。つまり周りの人に頼り、かつ周りの人に合わせた生き方をしているせいか」
身も蓋もない相馬のその言い草に、司書の男は苦笑いを浮かべることしか出来なかった。
まだだ………まだ、いけるはずだ……
ということで、投稿活動頑張ります。
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