最強のカップルはただ単に楽しみたい ~最強(トール)と天魔(パートナー)の学園無双~
第一章 ~入学試験~ 21 お爺さんの正体
「うーん、まぁまぁだな。正直、ノイが入れてくれる紅茶の方がうまい」
「ほう、惚気かのう?」
「ま、そんなとこだな」
学園の事務棟の一室で、相馬とノイはお爺さんからもてなしを受けていた。決して、特殊な手続きなどではない。
あれは単なる口実だったのだ。周りの人に聞かれても不自然にならないように、仮の理由を述べただけだったのである。
「で、結局あんたは誰なの? ここが学園長室である以上、あんたが学園長ではあるんだろうけど」
そう言ってノイは、傍にある大きな机に乗っている、『学園長』と書かれたプレートを見る。部屋の外にも、ここが学園長室であることは記されてあった。
「おや、そこの彼に聞いていないのかい?」
「学園長と手紙の主、そして壁の中を特殊な空間に変えているのが同一人物だっていうのは聞いたの」
「ふむ、やはり分かったか。……となるとお主が聞きたいのは、そんなことが出来る儂の、覚醒者としての立ち位置じゃな」
「そういうことなの」
好奇心に満ちた目で、ノイはお爺さんを見つめる。彼は一瞬相馬を睨んだ後、自信無さげに言う。
「あまり期待させないで欲しいのじゃがなあ……おそらく、儂が死んだことになってるせいで想像の範疇にないだけで、普通に知っておるはずじゃぞ」
「死んだことになってる……」
「ああ、そうじゃ。この学園を設立するのに、あの立場は邪魔だったのでな……って、お主聞いておるか?」
「聞いてないぞ。ノイは集中すると、周りのことに対してかなり鈍くなるからな」
「ああ、そういうタイプじゃったか……単刀直入に言うべきじゃったな」
「ま、後の祭りだがな」
一人考え込むノイのことはとりあえず置いておき、二人は彼らだけで会話を続ける。
「つーか、お前はなんでこんな施設を建てたんだ? 世界平和とか、そういうのか?」
「いや、そんなことではないぞ。そうじゃなー。つまりは、おもしろそうじゃったから、じゃな」
「……なるほど、同類か」
「……の、ようじゃな」
顔を見合わせ、ニヤリと二人。単純に自分の意思に素直なだけなのだが、どうにも黒く見える。
「ッ! まさか 」
黙って考え込んでいたノイが、突然そんな声を上げた。ノイは半身半疑といった表情で、お爺さんに尋ねる。
「二代前の……序列一位?」
「正解じゃ。異名は聖域。因みに名前はジル・ケイラじゃから、ケイラ学園長とでも呼んでくれ」
そう言って彼は、見た目の年齢に合わない快活な笑みを浮かべた。
お爺さんの正体が明かされましたねー。彼の現夢想、その性能などは次の話で説明することになるとおもいます。
あと、彼が相馬とノイを学園に呼んだ理由なんかも。おそらくそれは次の次になると思いますが。
出来れば明日投稿したいなー。うん、出来ればね。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
「ほう、惚気かのう?」
「ま、そんなとこだな」
学園の事務棟の一室で、相馬とノイはお爺さんからもてなしを受けていた。決して、特殊な手続きなどではない。
あれは単なる口実だったのだ。周りの人に聞かれても不自然にならないように、仮の理由を述べただけだったのである。
「で、結局あんたは誰なの? ここが学園長室である以上、あんたが学園長ではあるんだろうけど」
そう言ってノイは、傍にある大きな机に乗っている、『学園長』と書かれたプレートを見る。部屋の外にも、ここが学園長室であることは記されてあった。
「おや、そこの彼に聞いていないのかい?」
「学園長と手紙の主、そして壁の中を特殊な空間に変えているのが同一人物だっていうのは聞いたの」
「ふむ、やはり分かったか。……となるとお主が聞きたいのは、そんなことが出来る儂の、覚醒者としての立ち位置じゃな」
「そういうことなの」
好奇心に満ちた目で、ノイはお爺さんを見つめる。彼は一瞬相馬を睨んだ後、自信無さげに言う。
「あまり期待させないで欲しいのじゃがなあ……おそらく、儂が死んだことになってるせいで想像の範疇にないだけで、普通に知っておるはずじゃぞ」
「死んだことになってる……」
「ああ、そうじゃ。この学園を設立するのに、あの立場は邪魔だったのでな……って、お主聞いておるか?」
「聞いてないぞ。ノイは集中すると、周りのことに対してかなり鈍くなるからな」
「ああ、そういうタイプじゃったか……単刀直入に言うべきじゃったな」
「ま、後の祭りだがな」
一人考え込むノイのことはとりあえず置いておき、二人は彼らだけで会話を続ける。
「つーか、お前はなんでこんな施設を建てたんだ? 世界平和とか、そういうのか?」
「いや、そんなことではないぞ。そうじゃなー。つまりは、おもしろそうじゃったから、じゃな」
「……なるほど、同類か」
「……の、ようじゃな」
顔を見合わせ、ニヤリと二人。単純に自分の意思に素直なだけなのだが、どうにも黒く見える。
「ッ! まさか 」
黙って考え込んでいたノイが、突然そんな声を上げた。ノイは半身半疑といった表情で、お爺さんに尋ねる。
「二代前の……序列一位?」
「正解じゃ。異名は聖域。因みに名前はジル・ケイラじゃから、ケイラ学園長とでも呼んでくれ」
そう言って彼は、見た目の年齢に合わない快活な笑みを浮かべた。
お爺さんの正体が明かされましたねー。彼の現夢想、その性能などは次の話で説明することになるとおもいます。
あと、彼が相馬とノイを学園に呼んだ理由なんかも。おそらくそれは次の次になると思いますが。
出来れば明日投稿したいなー。うん、出来ればね。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
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