人生

　時は江戸。そのとある平地。
　俺は、忌み子らしい。名前がついてなくて、理由は同じ名の人が疫病に感染するらしい。
　でも、俺の両親は毎日笑顔でご飯を届けてくれて、話もしてくれる。大好きなんだ。
　なのに。ある日、その楽しさは壊れた。
　俺は街では評判のお金持ちらしい。だから、いっぱいお金がある。屋敷はすごく広い。普通の家5つ分らしい。でも、俺は檻に閉じ込められてるから外の景色は見たことない。
　今日も普通に用意されたご飯を食べていた。暖かい味噌汁だった。すると、
お父さんの声がした。
「おぉい！今すぐ逃げろ！」
　俺は驚いて味噌汁を吹き出した。
　直ぐに母が来て俺の檻の鍵を解除した。ギィィと音が鳴る。
　だいぶ古いんだろう。そろそろ15歳になるから、凄い錆びている。
「何が起きたの？母さん？」
「良いから今すぐ逃げて！」
　俺はがむしゃらに走った。俺は階段を見つけて降りる。すると、奥から爆発音が聞こえた。叫び声も混じっている。怖くて怖くて叫びながら走った。階段をすぐそのまま真っ直ぐに行けば出口がある。その扉を開けて俺は外に出た。真っ暗闇に三日月が浮いている。すると、窓から
「早く逃げて！」母の声だ。やめてくれ。俺はまだ、何も知らない。母さんのことも。父さんのことも。俺は叫んだ。
「でも！俺は！ま」
　俺の叫びも聞いて貰えず、両親は爆発に飲み込まれた。
　俺はまだ言ってないさっきの言葉の続きを言った。
「俺は、まだ！自分の名前さえ知らないのに！教えて貰えてないのに！」泣きながら屋敷の庭を後にした。
　その屋敷に鎧を身につけた人と、紫の鎧をつけた細身の人が武器を持って入って行くのが見えた。

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庭を抜けて走った。橋を超えて、山が見えた。そのまま山を登った。道は整備されておらず、リスや、ウサギがたくさんいた。

山の頂上に着き、山のふもとにあった町を見ると、その下には明かりがたくさん灯っていた。
その中に城が見える。

夜が明けた。
山を降りて、街に入る。傷だらけの俺を見て、街の人が皆、俺を見る。

すると、大柄の男3人が俺に話しかけてきた。
「ほぉう？こんなところに子供がいるぜぇ？」
「どうする？奴隷にするかぁ？」
「荷物持ちが良いんじゃねぇか？」
「うひひっ」

奴隷？荷物持ち？えっ？俺、強制的に働かされんの？
凄いところに迷い込んでしまった。
は、早く逃げないと・・・
後ろを振り返り、走ろうとすると、脚が震えてうまく走れず、少し歩いて、そのまま転んだ。
「ぷっ、あはははは！」
「すっ転んだ！すっ転んだ！」
「このまま担いで行こうぜぇ」
冷や汗が止まらない。このままだと一生働かされる！
すると、
「やめろ。子供を虐めるな」
「あぁ？誰だ？てめ・・・ひぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁ！ごごごめんなさい！おい！お前らすぐ逃げるぞ！」
叫びながら3人は走って行った。
あっ！良い人だ！そう確信して後ろを振り返ると、さっきの3人より大きく、熊みたいな体をしている、巨大男だ。あっ、ダメだこれ。俺死ぬわ。俺は気を失った。




初めまして、作者です。

文章力が皆無なのでご了承ください