結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

133話 常人の考えではない?

次はシングルス3きりんさんとセイルさんの試合が始ま……
そこで魔法陣が光り出し、サッカー部隊の副部隊長バーチェルが飛び込んでくる。


「学園長!至急で連絡が来ております。」
「バーチェルが来るとなると厄介ごとかの?」
「私が来れば厄介ごとって解釈はやめて欲しいですが…まぁ否定は出来ませんが。」
「そうじゃろ?して、何が起きたのじゃ?完結に申せよ。」
「はい。天河海に海王種が出たと援護要請です!」


サッカー部隊の副部隊長バーチェルさんは学園長に話をしていた。
何かあるんだろうと全員がそのやり取りを見ていた。


「……え?」


その報告を聞いて慌ただしく何かを確認し始めたルフィス学園長。
その横でその動きを見るテトラ学園長。


『きりんちゃ〜ん。何かトラブルっぽいよ。』
『言い方が軽い!』
『どんな内容なのか分からないのに、不安を煽るような言い方は良くないと思った気を回したんだよ!』
『…まぁ確かにそうですね。』


どこまで本気で考えているのか分からないけど、ここには学園長が2人居るし事態はそんなに…


「み、皆さん!学園まで急いで帰ります!準備お願いしますわ。」
「ルフィスよ。一先ずワシにも説明せよ。」


全員が耳を傾けるなかルフィス学園長は話し始めた。
天河海では魔物が海から現れる事がある。
今までは各個撃破出来ていたが、主戦力であるバドミントン部隊は今遠征中。
加えて大型の海王種は滅多に出没する事はここ数年無かった。


迎撃出来る戦力は残していたが、メールの内容は緊迫した内容だった。
負傷者が数名出た為に前線維持できず後退して守りに徹するとの事。


「そうか…して、同じ道のりを帰るのかの?夜になるとこの森も安全とは言えんぞ?」
「ぐっ。それは私達が戦闘に出れば…。」
「しかも安心して戦える魔力も残っておらん者もおるのじゃろ?」
「それは…。」


ルフィス学園長はセイルさんに目を配る。


「…勝手の違う森に夜間戦闘を想定すると、護衛2人と俺とラプテですかね。」
「むぅ。そうすると休んで全員回復させてから朝方に…でも、それですと。」


セイルさんはルフィス学園長の考えを汲んで答えた。
その意見に同意見なのか考え込むルフィス学園長。


「1人で考えるのは昔からじゃの。そこで一つ提案じゃ。先急ぎ数名を向わせて、万全な状況にしてもらったお主らに朝方行ってもらうのはどうじゃ?」
「数名で行くのは危ないのでは?」
「と言っておるが、どうじゃきりん?」
「問題ありません。試合も出来ませんでしたし、憂さ晴らしに丁度良い…ふふ。」


考えて頭を抱えるルフィス学園長にテトラ学園長が一つの提案をだした。
数名で行く所に不安そうなルフィス学園長だったが、その話を振ったきりんさんは妖艶な笑みで答える。


「よぉーし!じゃ早速行こうか。」
「え?和歌先輩行くんですか?」
「ここから急いで行くって言ったら私達しかいないでしょ。」
「私達って?」
「私ときりんちゃんと翔くん。ですよね?」
「説明が省けて助かるの。よろしく頼むぞ。」
「は~い。」
「任されました。」
「2人だけで行かせる訳にも行きませんし。」


さっそく出発しようと言う先輩を止める。
和達ってしっかり俺も入っていたし、とりあえず準備運動を開始した俺達3人。


「あ、ルフィス学園長。海までどれくらいあるんですか?」
「馬車で約4時間かかりましたから、距離としては80キロくらいかと。」
「80キロかぁ~ここの学園8周分だね。」
「そうなると2時間ぐらいですね。」
「楽勝だね。んじゃ、そろそろ行こうか?」


俺達3人は準備運動して魔方陣に向かう。
今回もきりんさんが居るので、そのまま森に出れるらしい。


魔方陣に向かう前に声をかけ俺達は振り返る。


「2人ともきりんの事頼んだぞ。」
「「はい。」」
「きりんに一人で歩かせるのは、危ないから注意してやってくれ。」
「その為の翔くんだから大丈夫だですよ。」


そのまま緊張感もあまりなく俺達は魔方陣をくぐるのであった。





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