結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

102話 諦めない2人。

「一度インターバルが欲しいのだがいいか?」


このままセカンドゲームに行くかと思ったが、きりんさんが一度試合を止めた。
ローランドさんとリコさんお所にルカさんとヘレンさんが向かうと、きりんさんは俺と先輩の元に来た。


「止めて済まないな。このまま一方的な試合だと何だからな。」
「いえ。俺は別に構いませんよ。」
「そうそう。どんな作戦たててきても私達は負けないよー。」
「1ゲーム目を見ていたが、2人はダブルスは強いじゃ済ませない感じがしたな。それと1つ気になったんだが、翔が背中に手を回していたが。あれには何か意味があるのか?」
「あれは和歌先輩にある合図を出してるんですよ。」
「私からは見えなかったがそんな事をしていたのか。」
「うん。指1本がスマッシュ、2本がクリア、3本がドロップ、4本がロブ、5本は下がるって意味なんだよ。」


きりんさんが興味津々だったので、実際後ろに立ってもらってやってみた。
その合図がある事で、ある程度は相手の送球も読みやすくなる。
無論それが打てない送球もある。
その時はドライブで返すって決めてもある。


「それだけの事をやっている翔は器用だな。指示もそうだが、見極める力が凄いな。」
「でも1つだけ弱点があるんですよ〜」
「え?それは言っても良いものなのか?」
「んー別に俺は弱点とは思ってないですが…」
「そうかな?翔くん集中しすぎてあまり喋らなくなるんだよ。そうなると誰でも出来るわけじゃなくなるの。」
「あぁ。そう言えば翔は試合中静かだったな。誰とでも組めるわけじゃないのか…。」
「そうだな〜この部隊だと…きりんちゃんとヘレンさんならいけると思う。」
「そうっすね。」
「翔をダブルスって考えもあったのだが。和歌とダブルスか…ヘレンか…。」


この試合を見ていたきりんさんが少し考えている。


「ヘレンはルカが一番だし、翔と和歌をダブルスでもいいんだが。シングルをローとリコか…。」
「何か考えてるみたいだけど、気の試合を見てからでも良いんじゃないかな〜?」
「そうですね。何を言われたか、ローランドさん達は何かやる気ですよ。」


見るとルカさんとヘレンさんとの話が終わってこちらに向かって来ている。


「2人共待たせたか?そろそろ次行くぜ。」
「このままじゃ終わらせないから!覚悟してるの!」
「ふふふ。私はいつでもいいよ。」
「このまま終わるとは思ってませんが、それをも俺達が破ってみせますよ。」
「そ、そうだな。この試合見届けさせてもらう。お互い全力で頼むぞ。」
「「「「はい!!」」」」


始めのゲームは俺達が取ったのでサービスはこちらから。
先輩と目を合わせて、そのまま左サイドに行くのを確認して俺はサービスする為に右に入る。
受けはどっちがしても良かったが、リコさんが受けるみたいだ。


「では、セカンドゲーム。ラブオール・プレイ!」
「ふぅぅ……。」


ースッパーン。


俺は高めのサービスで相手の出方を見る。
相手はそれに対して少し後ろに下がる。
俺は背中に手を回して指を4本で合図する。


ースパ!
ーパン。


ドライブで帰って来たものを先輩は指示通りのロブで返す。
リコさんの方へと高いロブで返したが、それも少し下がっている。
今度は指を5本で下がってもらうように合図をする。
その後指を1本立てる。


ースパ!


それを読んでた俺はローランドさんの前に落とす。


ーピン。
ーパン。


俺のヘアピンをロブで返すローランドさん。


「それは読んでました。」


ーズパァン!


「ワン・ラブ」
「あぁ!くっそー!」
「まだまだ抜かせませんよ。」
「面白い!絶対返してやるぜ!」


2ゲーム目の始めの1ポイントは先制出来た。


「2人共まだまだ何か狙って来そうだよ。」
「そうですね。ですが、俺と和歌先輩なら返せますよ。それでも油断せず行きましょう。」
「うん。頼りにしてるよ。」


次の一手も油断せず俺達は構えるのであった。



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