結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

38話 悠長に観戦。

ガァァァァァーーーー!!!
熊さんは何頭もいて、その中心にでっかい熊さんが…。


「くっそ!話が違うぞ。群れの残党って話なのに!」
「喋る暇があるなら、脚を動かせ!」
「部長!俺らではやつを抑えられませんよー!」


サッカー部隊の人達が抑えてると聞いていたけど。
想像より戦って感じがすごいな。


「なんか凄い事になってますね。」
「翔くんは冷静だね。私こんなになってるとは思わなかったよー。」
「いえ。2人とも冷静よ。取り乱したりなくて助かるわ。ねーへレン。」
「…そうだな。」


到着して、サッカー部隊の戦いを少し遠めで見ている後衛4人。


「おいおい。あの真ん中って例のやつか?」
「なになに?ローランド怖いのー?」
「はっ!何を言うかリコ。よ、余裕だぜ!」
「ふーん。じゃあれは任せたよー。リコは他のやっつけてくる。」
「ひ、1人でか!?や、やってやろうじゃないの。」


隣では前衛のリコさんとローランドさんが話している。


「悪いがロー1人ではやらせんし、リコもやつの相手をしてもらう。」
「ですよねー。きりんさんも一緒に来てくれます?」
「あぁ。そのつもりだ。私が隙をつくるから、攻撃は2人に任せた。」
「了解だぜ。きりんさんが居れば安心だ。」
「はーい。リコもそれでいいですよ。」


前衛の3人が戦いの話し合いもある程度済んだみたいだ。
その間もサッカー部隊の熾烈な戦いが続いてる。


「すまないが!悠長に話してないで、助けてはもらえないか?」


サッカー部隊の人が助けを求めてきた。
そう言えば、きりんさん達も着いてからすぐ戦いには参戦してなかったな。
バドミントン部隊が悠長に観戦してる余裕はないみたいだ。


「ん?あぁ。では行ってくる。」
「きりん。気をつけてね。」
「ルカも2人の事任せたぞ。」
「こっちにはヘレンもいるし。上手くやるわ。」
「…。」


こうして前衛3人は、中央の熊さんに向かって走っていった。
俺達はルカさんとヘレンさんの後ろでゆっくり進み始めた。


「2人は今回、戦いを見てもらう感じなんだけど。よいしょ!」
ガァァ…ぐふー!!


「見ているだけじゃ、わからないと思うのよ。よっ。は!」
ガァ…がふ!!


「戦ってみる方がいいと思うんだ。2人には…ね!」
ガ…ぐぅ…。


ルカさんはいろいろ戦いを見せているのだろうか。
ただ、熊さんを一方的に蹴りつけてるにしか見えない。


「そうは言っても、ルカさんが倒してしまってますよ。」
「ルカちゃん、強いねー。」
「んー少し弱ってたし。訓練のつもりで、ヘレンもそれでいいよね?」
「…避けろ。」


ザッ!
グルゥゥゥゥ…!!
新たに出てきた、熊さんの攻撃を避ける4人。


「丁度いいわ。それ、2人で戦ってみなさい。」
「…気をつけろ。」
「翔くん。どうしようか。さっきのルカさんみたいにすればいい?」
「とりあえず、攻撃は当たらないように避けるべきかと。」


こうして、突然言われた戦闘訓練?
俺と先輩は1頭の熊さんと対峙する事になった。

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