結構マジでやってます。
16話 質問は完結に。
―パーン。パーン。パーン…
俺とヘレンさんが打ち合って何本目だろうか。
網野さんは時計と俺達を見ながら何やらぶつぶつ言っている用に見える。
「ここまで出来るとは思わなかったな。2人共ドライブやってみてくれ。ヘレン!」
「…あぁ。」
網野さんがドライブを指示してくる。即座にそれに反応するヘレンさん。
―スパ!すぱ!スパ!すぱ!
「クリアとまた違う加減なのか…。ドライブは押し出して、素早く引く感じだからな。ちょっと緩めて、引く力を強めに。」
―スパ!スパ!スパ!スパ!
「よし、コツ掴んできた。……ふぅ。は!」
なんとなくラケットの使い方が分かってきた。ちゃんとしたドライブの打ち合いになっている。
もっとも。俺の勢いが無かったり、たまに逸れているシャトルをヘレンさんはほぼ同じ位置に返してくれる。ヘレンさん技術あっての訓練だけど。
しかしその打ち合いも唐突に終わりを告げる。
―スパ!スパ!スパ!す…。
コン。
打ち合っていたが俺が空振りをしてしまったか。シャトルは地面に着いた。
「はぁ、はぁ、はぁ。す、すいません。ヘレンさん。」
「…あぁ。」
「よし。一度休憩とする。2人はここに居てくれ。向こうを見てくる。」
俺が謝ると、ヘレンさんは短い返事をする。
網野さんが休憩と言って、先輩の方へ歩いて行く。
俺はへたり込みそうになったが、座り込んだりせずにその場で踏ん張る。
部活をやっていた時もそうだったが。へたり込むと怒られるんだよなぁ…。
「はぁ…ふぅー。もう少し打っていたかったな。」
「……無理はするな。」
「え?」
「…ラケット。」
消えそうな小さい声でヘレンさんに声かけられた。
俺は気のせいかと思ったが、ここに居るのは俺とヘレンさんしかいない。
ヘレンさんを見ると、ラケットを指差された。
「ん?ラケット?…あれ、ガットなくなってる。…くっ。」
ガットがないラケットにちょっと力を入れてみると、目の前が歪む。
なんとか倒れないで立っているのがやっとだ。これはなんだ?
「…魔力切れ。無理するな。」
「魔力切れですか?無理って事は使い続けたら倒れたりするんですかね?」
「…あぁ。」
「これって待っていれば元に戻るのですか?」
「…30分。」
「30分?元に戻るんですか?」
「…あぁ。」
「なんで30分なんですか?」
「…。」
ふむ。ヘレンさんの会話は少し難しいな。
あまり多くは語ってくれないから?答えてくれない。
少し考えないといけないな。短い答えを…。
「今回の事では30分なんですか?」
「…あぁ。」
成る程。今回は30分。なんか法則でもあるのかな。
30分前だとルカ先生と講習してたな。
それから打ち込みして魔力切れと…あれ?
「魔力を使った時間だけ回復に時間がかかるんですか?」
「…ああ。」
「ヘレンさんは魔力切れは大丈夫ですか?」
「…まだいける。」
「そうなんですね。魔力って長く維持できるようになりますかね?」
「…できる。」
「そうなると和歌先輩も魔力切れになるのかな?」
「…。」
ヘレンさんの会話方法はなんとなく分かった。短いと答えてくれるみたいだ。
先輩の方はどうなったか、俺達は向こうのコートを見る。
…ちょっと信じられない状況になっていた。
「ふふふ。リコちゃん。まだまだこれからだよ!」
「1ポイント取ったくらいで!リコは負けないのだ!」
絶賛試合中の先輩とリコさん。元気いっぱいだった。
俺とヘレンさんが打ち合って何本目だろうか。
網野さんは時計と俺達を見ながら何やらぶつぶつ言っている用に見える。
「ここまで出来るとは思わなかったな。2人共ドライブやってみてくれ。ヘレン!」
「…あぁ。」
網野さんがドライブを指示してくる。即座にそれに反応するヘレンさん。
―スパ!すぱ!スパ!すぱ!
「クリアとまた違う加減なのか…。ドライブは押し出して、素早く引く感じだからな。ちょっと緩めて、引く力を強めに。」
―スパ!スパ!スパ!スパ!
「よし、コツ掴んできた。……ふぅ。は!」
なんとなくラケットの使い方が分かってきた。ちゃんとしたドライブの打ち合いになっている。
もっとも。俺の勢いが無かったり、たまに逸れているシャトルをヘレンさんはほぼ同じ位置に返してくれる。ヘレンさん技術あっての訓練だけど。
しかしその打ち合いも唐突に終わりを告げる。
―スパ!スパ!スパ!す…。
コン。
打ち合っていたが俺が空振りをしてしまったか。シャトルは地面に着いた。
「はぁ、はぁ、はぁ。す、すいません。ヘレンさん。」
「…あぁ。」
「よし。一度休憩とする。2人はここに居てくれ。向こうを見てくる。」
俺が謝ると、ヘレンさんは短い返事をする。
網野さんが休憩と言って、先輩の方へ歩いて行く。
俺はへたり込みそうになったが、座り込んだりせずにその場で踏ん張る。
部活をやっていた時もそうだったが。へたり込むと怒られるんだよなぁ…。
「はぁ…ふぅー。もう少し打っていたかったな。」
「……無理はするな。」
「え?」
「…ラケット。」
消えそうな小さい声でヘレンさんに声かけられた。
俺は気のせいかと思ったが、ここに居るのは俺とヘレンさんしかいない。
ヘレンさんを見ると、ラケットを指差された。
「ん?ラケット?…あれ、ガットなくなってる。…くっ。」
ガットがないラケットにちょっと力を入れてみると、目の前が歪む。
なんとか倒れないで立っているのがやっとだ。これはなんだ?
「…魔力切れ。無理するな。」
「魔力切れですか?無理って事は使い続けたら倒れたりするんですかね?」
「…あぁ。」
「これって待っていれば元に戻るのですか?」
「…30分。」
「30分?元に戻るんですか?」
「…あぁ。」
「なんで30分なんですか?」
「…。」
ふむ。ヘレンさんの会話は少し難しいな。
あまり多くは語ってくれないから?答えてくれない。
少し考えないといけないな。短い答えを…。
「今回の事では30分なんですか?」
「…あぁ。」
成る程。今回は30分。なんか法則でもあるのかな。
30分前だとルカ先生と講習してたな。
それから打ち込みして魔力切れと…あれ?
「魔力を使った時間だけ回復に時間がかかるんですか?」
「…ああ。」
「ヘレンさんは魔力切れは大丈夫ですか?」
「…まだいける。」
「そうなんですね。魔力って長く維持できるようになりますかね?」
「…できる。」
「そうなると和歌先輩も魔力切れになるのかな?」
「…。」
ヘレンさんの会話方法はなんとなく分かった。短いと答えてくれるみたいだ。
先輩の方はどうなったか、俺達は向こうのコートを見る。
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