少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜
121話 巡り合わせ。
僕のステータスみて驚く2人だった。
「でも、前にヤヤさんは見ているんじゃ?」
「私のはスキルや称号を見る事ができるだけで。Lvやステータスは見えないんです。」
「そうなんですか。まぁそんな訳で、僕達は一緒に動いているんです。」
「役割特化したパーティと言うのは分かったよ。そしてソラヤさん達が異常なのも。」
「そんな事は…ないと思う?」
ここまで驚かれて、異常と言われて否定もできない。
自分でもどこかおかしいと思ってるからかな。
「ところで、何でこんな話になったんだっけ?」
「ほほ。山籠りの成果はどうだったと言う話です。」
「あー。そんな話でしたね。何か聞きたい事ありますか?」
「正直、何を聞いていいかも分からないわ。とりあえず明日の予定だけ聞こうかしら。」
「ギルドに素材を売りに行って、武器やアイテムの補充ですかね。」
「そうか。何日も開ける場合は、あらかじめ教えてくれると助かるわ。」
「次からそうします。」
ちょっとそこまでの感覚だったけど、流石に何週間も帰らないのは心配されると言う事が分かった。
前まではそんな気にしてくれる人もいなかったし。
お世話になってる訳だし、今度から気をつけよう。
♢
「ふぅ〜…。」
「レイラン様、どうぞ。」
「あぁ、ありがとうヤヤ。」
自室に戻り椅子に座り、深い息を吐く。
すかさずヤヤがお茶を入れてくれる。
本当にできる子だわ。
「今考えればあの模擬戦で分かっていたのかもしれないわ。」
「模擬戦ですか?そんな凄い事にが?」
「1人は小さな太陽を出して。」
「クロイ様ですね。」
「マスターの剣を素手で折ったり。」
「ブルーム様ですね。」
「エッジの剣技を全て躱すとか普通できるものじゃないもの。」
「ソラヤ様ですね。」
「それに龍神と一対一で生き残るなんて…。」
「本人は運が良いからと言ってましたね。」
そこなのよ。
いくらLUKが200だとしても、運だけでどうにかなる問題でもない。
魔物と出会う確率も、仲間の巡り合わせも運で片付ける話ではない。
武器を使いこなす技量、状況を判断し切り替える頭脳。
彼にはきっと何かがある。
私達には分からない、女神様のみぞ知る何かが……。
「どうかされましたか?」
「あ、ごめんなさい。ちょっと考え事よ。」
「いえ、それなら。」
「私達との出会いも女神様の導き……。」
「……何が起こるのでしょうか。」
「考えてもしょうがないわ。神のみぞ知るですもの。」
聞いた話は全て嘘のような本当の話。
考えすぎも良くないと思い、仕事に戻る事にした。
この胸騒ぎがなんでもない事を祈る…。
♢
翌日ギルドに素材を売りに行く。
大量のイーグル種の羽は、そんなに重量ないからかなり持ってきた。
「おはようございます。ギルドマスター。買取お願いします。」
シーに持って貰っていたイーグル達の羽を出した。
「またえらく……。」
「これでも1/3くらいなんだけど。」
「……あの噂は本物なのか。」
「噂?」
「いや、気にしないでくれ。それよりだ、もっと小まめに持ってこれないのか?」
「往復するの面倒じゃないですか。」
そう。僕らはこの前まで谷にこもって狩りをしていた。
最初は素材がいっぱいになったら帰ろうとした。
だけど鳥の羽は軽い。
もうすぐいっぱいになるかなってタイミングで、シーのLvアップも大きい。
そして何より、弾丸を使えば使うだけ持ち物がなくなる。
「面倒かも知れんが、水や食料だって……。」
「食事は現地調達するし、水はクロイが出せるし。」
話を聞いていたクロイが、宙に小さな水の球を作る。
「魔導師を便利に使いすぎだな。もっと魔力温存しないと、戦闘で苦しむぞ?」
「ほほ。お気遣いありがとうございます。気をつけます。」
「その水の球そこらに捨てるなよ?」
「ふむ。」
「はい。クロイ。」
後ろから水筒を取り出すお母さん。準備がいい。
「ありがとう。」
「……あんたらの心配する方が野暮か?」
「そんな事はございませんよ。」
「まぁいいわ。後は裏で頼む。」
ギルドマスターに着いて行き、訓練所にやって来た。
毎度素材を渡す時はここに来るけど、ここは訓練する場所だよね?
お肉は少し食べたけど、食べきれない分は買ってもらった。
やっぱり、量を見て驚いていた。
「さてと。僕は武器屋に行って、銃弾補充に行きたいんだけど。」
「わたくしはこの街の魔導書を探してきます。」
「それなら私もクロイに着いてくわ。火と闇以外も覚えられるかまた試したいし。」
「私の魔法も何かあるかな〜?そろそろ攻撃もしたい。」
「ほほ、では一緒に行きましょう。」
クロイ、ナイト、お母さんは魔法屋を探すらしい。
このパーティだと魔法を使う3人だしちょうどいいのか。
「俺は栄理の方へ行こう。」
「豪も魔法使いたいの?」
「別にそんな事は思っていないが?栄理が行くなら俺も行くだけだ。」
「!!」
顔を赤くするお母さん。
今日は暑かったか?
「私はソラヤと行く〜。ローザも一緒に武器屋行く?」
「ん?まぁ行くなら魔法より武器だが……シーよ。」
シーを呼んで耳打ちするローゼ。
「(私が一緒では邪魔でないか?)」
「え?どうして?」
「(いや、デートのチャンスだろう?)」
「へぇぁ!?そ、それはいつでも行けるから。じゃない!いいの行くよ!
「何がいつでも行けるの?」
「な、な、な、なんでもないよ!」
「そ、そう。」
凄い勢いでなんでもないと言われたら、ここは引くべきだと深く突っ込まないようにした。
ローゼが耳打ちで何か言ったんだろう。
「じゃ、それぞれ好きに買い物して、用が終わったら屋敷に帰ろうか。」
僕らは二手に分かれ、買い物に行く事になった。
またすぐ会うだろうと、軽く手を振って別れる。
…その日僕らは屋敷で会う事は無かった。
「でも、前にヤヤさんは見ているんじゃ?」
「私のはスキルや称号を見る事ができるだけで。Lvやステータスは見えないんです。」
「そうなんですか。まぁそんな訳で、僕達は一緒に動いているんです。」
「役割特化したパーティと言うのは分かったよ。そしてソラヤさん達が異常なのも。」
「そんな事は…ないと思う?」
ここまで驚かれて、異常と言われて否定もできない。
自分でもどこかおかしいと思ってるからかな。
「ところで、何でこんな話になったんだっけ?」
「ほほ。山籠りの成果はどうだったと言う話です。」
「あー。そんな話でしたね。何か聞きたい事ありますか?」
「正直、何を聞いていいかも分からないわ。とりあえず明日の予定だけ聞こうかしら。」
「ギルドに素材を売りに行って、武器やアイテムの補充ですかね。」
「そうか。何日も開ける場合は、あらかじめ教えてくれると助かるわ。」
「次からそうします。」
ちょっとそこまでの感覚だったけど、流石に何週間も帰らないのは心配されると言う事が分かった。
前まではそんな気にしてくれる人もいなかったし。
お世話になってる訳だし、今度から気をつけよう。
♢
「ふぅ〜…。」
「レイラン様、どうぞ。」
「あぁ、ありがとうヤヤ。」
自室に戻り椅子に座り、深い息を吐く。
すかさずヤヤがお茶を入れてくれる。
本当にできる子だわ。
「今考えればあの模擬戦で分かっていたのかもしれないわ。」
「模擬戦ですか?そんな凄い事にが?」
「1人は小さな太陽を出して。」
「クロイ様ですね。」
「マスターの剣を素手で折ったり。」
「ブルーム様ですね。」
「エッジの剣技を全て躱すとか普通できるものじゃないもの。」
「ソラヤ様ですね。」
「それに龍神と一対一で生き残るなんて…。」
「本人は運が良いからと言ってましたね。」
そこなのよ。
いくらLUKが200だとしても、運だけでどうにかなる問題でもない。
魔物と出会う確率も、仲間の巡り合わせも運で片付ける話ではない。
武器を使いこなす技量、状況を判断し切り替える頭脳。
彼にはきっと何かがある。
私達には分からない、女神様のみぞ知る何かが……。
「どうかされましたか?」
「あ、ごめんなさい。ちょっと考え事よ。」
「いえ、それなら。」
「私達との出会いも女神様の導き……。」
「……何が起こるのでしょうか。」
「考えてもしょうがないわ。神のみぞ知るですもの。」
聞いた話は全て嘘のような本当の話。
考えすぎも良くないと思い、仕事に戻る事にした。
この胸騒ぎがなんでもない事を祈る…。
♢
翌日ギルドに素材を売りに行く。
大量のイーグル種の羽は、そんなに重量ないからかなり持ってきた。
「おはようございます。ギルドマスター。買取お願いします。」
シーに持って貰っていたイーグル達の羽を出した。
「またえらく……。」
「これでも1/3くらいなんだけど。」
「……あの噂は本物なのか。」
「噂?」
「いや、気にしないでくれ。それよりだ、もっと小まめに持ってこれないのか?」
「往復するの面倒じゃないですか。」
そう。僕らはこの前まで谷にこもって狩りをしていた。
最初は素材がいっぱいになったら帰ろうとした。
だけど鳥の羽は軽い。
もうすぐいっぱいになるかなってタイミングで、シーのLvアップも大きい。
そして何より、弾丸を使えば使うだけ持ち物がなくなる。
「面倒かも知れんが、水や食料だって……。」
「食事は現地調達するし、水はクロイが出せるし。」
話を聞いていたクロイが、宙に小さな水の球を作る。
「魔導師を便利に使いすぎだな。もっと魔力温存しないと、戦闘で苦しむぞ?」
「ほほ。お気遣いありがとうございます。気をつけます。」
「その水の球そこらに捨てるなよ?」
「ふむ。」
「はい。クロイ。」
後ろから水筒を取り出すお母さん。準備がいい。
「ありがとう。」
「……あんたらの心配する方が野暮か?」
「そんな事はございませんよ。」
「まぁいいわ。後は裏で頼む。」
ギルドマスターに着いて行き、訓練所にやって来た。
毎度素材を渡す時はここに来るけど、ここは訓練する場所だよね?
お肉は少し食べたけど、食べきれない分は買ってもらった。
やっぱり、量を見て驚いていた。
「さてと。僕は武器屋に行って、銃弾補充に行きたいんだけど。」
「わたくしはこの街の魔導書を探してきます。」
「それなら私もクロイに着いてくわ。火と闇以外も覚えられるかまた試したいし。」
「私の魔法も何かあるかな〜?そろそろ攻撃もしたい。」
「ほほ、では一緒に行きましょう。」
クロイ、ナイト、お母さんは魔法屋を探すらしい。
このパーティだと魔法を使う3人だしちょうどいいのか。
「俺は栄理の方へ行こう。」
「豪も魔法使いたいの?」
「別にそんな事は思っていないが?栄理が行くなら俺も行くだけだ。」
「!!」
顔を赤くするお母さん。
今日は暑かったか?
「私はソラヤと行く〜。ローザも一緒に武器屋行く?」
「ん?まぁ行くなら魔法より武器だが……シーよ。」
シーを呼んで耳打ちするローゼ。
「(私が一緒では邪魔でないか?)」
「え?どうして?」
「(いや、デートのチャンスだろう?)」
「へぇぁ!?そ、それはいつでも行けるから。じゃない!いいの行くよ!
「何がいつでも行けるの?」
「な、な、な、なんでもないよ!」
「そ、そう。」
凄い勢いでなんでもないと言われたら、ここは引くべきだと深く突っ込まないようにした。
ローゼが耳打ちで何か言ったんだろう。
「じゃ、それぞれ好きに買い物して、用が終わったら屋敷に帰ろうか。」
僕らは二手に分かれ、買い物に行く事になった。
またすぐ会うだろうと、軽く手を振って別れる。
…その日僕らは屋敷で会う事は無かった。
「少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
-
1,391
-
1,159
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
3万
-
4.9万
-
-
14
-
8
-
-
5,217
-
2.6万
-
-
2,534
-
6,825
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
398
-
3,087
-
-
6,681
-
2.9万
-
-
265
-
1,847
-
-
213
-
937
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
29
-
52
-
-
65
-
390
-
-
3
-
2
-
-
10
-
46
-
-
47
-
515
-
-
6,237
-
3.1万
-
-
187
-
610
-
-
83
-
250
-
-
10
-
72
-
-
86
-
893
-
-
477
-
3,004
-
-
8,191
-
5.5万
-
-
7,474
-
1.5万
-
-
6,199
-
2.6万
-
-
6
-
45
-
-
7
-
10
-
-
17
-
14
-
-
3,224
-
1.5万
-
-
9
-
23
-
-
18
-
60
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
9,545
-
1.1万
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
9,173
-
2.3万
コメント