少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜

ノベルバユーザー458883

32話 ギルドカードに重要性

さて、早速ギルド登録してみよう。
これを持って欲しいと言われて、貰ったのはただの石に見える。
これが嘘かどうかの判断をする、『真実の石』と言うアイテム…胡散臭い。
嘘をつけば石が光るらしい。ならば、試してみないと。


「試していい?」
「構わんが、光る際は自身のMP使うからな。」
「何それ、怖!」
「別にとって食う訳ではない。消費も1だけだ。」


自身のMPね。まぁ僕は使う事ないからいいけど。
明らかなやつと、微妙なやつで試してみよう。


「僕は女だ。」
「ええぇ!?」


―ぴかー…。


「シー…驚き過ぎだよ。」
「あ、ごめん。そうだったら、嫌だなって。」
「何で?」
「そ、それは……女同士のれんあ…って!何でもない!」
「ん??まぁいいか。次は…僕は中学生だ。」


―……。


「中学生?」
「あ、何か適当に言っただけ。」


光らないな……あれ?この世界に中学生が通じるのか?
小学校は卒業したけど、僕は中学生なのか?
そもそも、僕自身が分からない問題だ…よし、忘れよう。


「僕は13歳だ。」


―ぴかー…。


「これ反応するんだ。どうやって判断してるんだろう?」
「学者達が調べてるが、判明はしてないらしいぞ。」
「そんな謎アイテム使っていいの?」
「別に体に害は無いっと言われているので…。それに世には割と復旧はしてるんでな。」
「まぁ〜嘘がつけないのは、いい事何かもしれないけど。」


体に害が無いならいいか。
変にボロが出る前に、ギルド登録しちゃおう。




「ソラヤさんはこれでお終いです。はい、ギルドカード。初めはスキル記載されてませんので、必要なものは入れといて下さい。」
「必要なものね……これは抜いて、こうして…こうかな?」




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ソラヤ 12歳/盗賊 Lv10
スキル/【刀Lv1】【蹴撃Lv4】【拳撃Lv4】【投擲Lv7】【観察眼Lv6】【気配Lv2】【危険察知】【採取Lv1】【手加減】【武器破壊Lv1】
称号/冒険者


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【勝利の女神】は載せたらマズそうだから、それ以外を載せてみた。
称号は色々増えていたけど、無難な冒険者にしといた。


後はおかしくないか、一応ローゼさんに見てもらおう。
その間にクロイの登録を進めてもらうとしよう。




「こんなんで、いいんですか?変じゃないか確認して欲しいです。」
「見せてくれるのか?どれどれ……Lv10の割にスキル多いな…。」
「多いんだ。減らしてスッキリした方がいいかな?」
「そうだな。メインで使う武器だけとか、あと武器破壊は消しとく方がいいかもしれん。」
「メインで使う武器…投擲くらいかな?格闘系は入れといて、刀と武器破壊は抜いとこう。これで良し。」
「うむ。いいと思うぞ。」


これで少しはスッキリしたかな。




―ぴ…か……?


「なんか光った?クロイ何したの?」
「わたくしは何も。ただ年齢を言っただけですぞ?」
「なんて言ったの?」
「ほほ。13歳ですぞ。」


―ぴ…


「13歳ですぞ。」


―……。


「今の光ったのか?…誤作動?」
「ふはっ……ごめん。」
「「………。」」
「そこは黙らず、父さんと母さんが、言わなきゃいけないのでは?」
「あー…クロイは、確かに13歳ですよ。」
「そ、そうそう。空ちゃんの1個上なの。」
「父さんに母さん?って、2人は両親でしたか。」
「「はい。」」


石が光るとか………面白すぎる!
始め光ったのは、自信なさげだし、その後光らなくなるとか…。
なんかクロイが石に言い聞かせた様に見えるし。
事情を知ってるのは、僕ら4人だけ。
お父さんとお母さんは、フォロー?してるけど。


「ソラヤ君大丈夫?」
「っくく。あ、うん、だい…大丈夫。」




石が光る事件も、年齢をクリアしたクロイ。
発行出来た後に、こっそり女神様と龍神のスキルは隠してと言っておく。


同様にお父さんとお母さんにも、忘れずに言っといた。
最後にシーの順番が来た。


「おや?シーさんは職業が村人ですね。何かに変更されますか?」
「職業?何それ?」
「ステータスには関係無いのですが、覚えるスキルや成長し易さが変わります。」
「う〜ん。村人って職業で何かいい事ないの?」
「農作業や、生産系スキルが上がりますが、冒険者として戦うには不向きかと思いますが。」
「でも、今まで戦えてたしな〜。ねーねーソラヤ君。」
「ん?なんだいシー?」
「私、何がいいかな?」


何がいいと言われてもな。
とりあえず、STR特化してるから、前衛系がいいと思うけど。
一人で生きていくのに必要な職業がいいんだよな。
それを言ったら、また不機嫌になりそうだから言わないけど。僕は学ぶ子!
なら、聞いて一緒に考えよう。


「しばらく冒険者だからね〜…どう言う戦い方がいい?」
「殴る!」
「……お、おう。」
「ドカン!って感じ?なんかスカッとする。」
「そうだな…。」


どうしよう。選択肢が1つしか浮かばない。
言ったらこれで決まっちゃいそう。
出来ればシーに、選ばせたいんだけど。
ここは、ローゼさんにきいてみよう。他の意見が出てくるかもしれない。


「ローゼさん、前衛職業で攻撃特化は何がありますか?」
「ん〜戦士で大剣などの大物持つか、盗賊の遠隔で銃…後はシンプルに格闘家だろうな。」
「やっぱり格闘家あるんだ。」
「ソラヤ君、格闘家って?」
「拳や脚とか、自身を武器にする脳き……格闘戦闘の専門家かな。」
「殴る!蹴る!それにする!」


まぁしょうがない。これは本人が決めた事だ。
だけど、こうなると思っていた。
殴る!って言われた時は、思わず身構えてしまったよ。


そして、もしも不意打ちされたらと考えると……。
僕は死ぬ気がする。いや、マジ危ない。
シーから目を離さないように、常に見ておくとしよう。
頑張れ僕のLUK、頼む避けてくれ。


「これで全員出来たな。先程も言ったが、失くさないでくれよ。」
「もし失くしたら?」
「ギルドカードもタダではないからな、銀貨1枚は貰う。」
「銀貨!?…(シー銀貨って銅貨何枚分?)。」
「(え?知らないの?銅貨10枚で銀貨1枚だよ。)」
「マジか!5人の宿泊費の2日分だと!?」
「ん?ここの宿代か。まぁそう言う事だ。分かったか?」
「はい!絶対に失くしません!」
「そ、そうか。それくらい大切にしてくれればって事で。」


これは失くせない。一文無しの僕らには厳しすぎる。
お金を稼ぐ為には、村や町に入ってギルドに納品なり、依頼をこなさなければ…。


あれ?これ失くしたら、色々と詰むじゃん。
便利な反面、失くした時のリスクが怖い。
皆んなにアイテムにすぐ戻させて、絶対に失くさないよう僕からも言っておく。




「それで、これがウルフの素材の代金だ。」


―ゴト、ジャラ。


何やら大きな茶色い袋が置かれた。
見た感じ中に銅貨が入ってるんだろう。
中を見た………。


「銀貨がいっぱい?」
「あぁ。あれだけ状態が良いものだしな。ワー・ウルフに牙まで貰ってるんだ、これくらいは払うさ。」
「これで無一文から脱出!?…ん?一枚金色?」
「あぁ。本来は金貨2枚分なんだが、お主ら色々買うものがありそうだからな。銀貨に変えといたぞ。」


ほーこれが金貨ね。
綺麗なもんだ。それはそうと。


「シー。」
「(銀貨10枚分だよ)」
「な!これ1つでギルドカード10枚分だと!?」
「おい。失くすんじゃないぞ?」
「あ、はい。」


失くすつもりは無いけど、つい口から出てしまった。
宿泊費換算で言うと、20日も泊まれるのか。
ギルドカードの重要性は、とてもよく分かった。
僕らは絶対にギルドカードを失くしません!



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