無敵のフルフェイス
96話 暗躍する影①
レブルと王都でお茶をした後、ラストラの家に帰った。
「師匠!おかえり!」
「ただいま。魔族と戦闘したみたいだけど、セローは怪我はなかった?」
「うん。全然問題なかったよ。」
「そっか。お留守番ありがとうね。」
「えへへ〜」
セローの頭を撫でる。
「セローさん凄かったですよ。容赦のない魔法は、まさに師匠譲りでしたね。」
「別に僕は普通に魔法を使っているだけだよ。容赦ないって、そんな常に殲滅してるみたいな言い方……」
「結果はそうなってますよね?」
「たまたまそう言う相手が続いてるだけだって。」
―ガチャ。
入口で話していると目の前の扉が開く。
「シノブ帰って来たのか?」
「ただいまアマン。」
「そんなところで立ち話してないで、中で話せばいいだろう。俺らも色々と聞きたいこともあるしな。」
「そうだね。」
みんなで部屋に集まり、僕はお城であった事をみんなに伝える。
「……それでこの場にエストが居ないのか。」
「そうね。家族とあまり会わないみたいだし。」
「シノブが言うのであれば戦闘面では大丈夫なのだろう。しかし、一つだけ気になる事があるんだが。」
「どんな事?」
エストは今日お城にお泊り。その経緯をみんなと話しているとゾンが疑問に思う。
「結局……あの黄金騎士団に命令をしたのは誰だ?」
「誰って国王の偽物じゃないの?」
「レブルの言うその偽物はどうしたんだ?」
「どうしたって……どうしていたかしら?」
「そう言えば、そこははっきりさせてなかったね。」
「そうなるとかなり心配なんだが……」
「それなら一度、現状を確認しようか。アイさん全員とエストと繋げる事が出来る?」
『はい。可能です。しばらくお待ち下さい……』
エストが心配になるゾン。状況の確認と言う事で、アイさんに全員で会話出来るようにしてもらう。
ゾンがエストを呼ぶ。
「……エスト聞こえるか?」
『へ?ゾンの声が聞こえる。1人になった途端に幻聴って、想い過ぎているかな……』
「きゃ!エスト大胆っすね。」
『え?ラストラ?』
「はい。ラストラです。」
『何で声が聞こえるの?あ、シノブさんとアイさんが?』
「そうっす。」
「ゾンが気になるって言うから、みんなで会話出来る様にアイさんに繋いで貰った。」
『これみんなに?』
「聞こえてるよ。」
『っ〜〜〜!?』
声にならない声が聞こえてくる気がする。心なしかゾンの顔も少し照れているような……
「それでエスト。シノブに話を聞いて気になる事があるのだが。」
至って冷静なゾン。まぁゾンってそう言う人だよね。
『……悶えている私が馬鹿みたいね。』
「「どんまいエスト。」」
ここにはいないエストを慰めるラストラとレブル。
エストにあの後の事を聞いた。
しばらく何でもない雑談の後もう1人の国王はどこへ行ったのか?って話題になった。どこに本物の国王がいるかと言うと……
「魔界に行っていると?」
『たまにこっちに戻って来れるようにゲートがあるらしいわ。』
「へぇ〜だから魔族が減ったはずなのに、この短時間で再度増やす事が出来たんだね。」
「それって不味くないかしら?いつでも王都を襲えるって事でしょ?」
ん?言われてみれば。
「それってお城の中にあるの?」
『さすがにそれはないわ。外に出た森の中の洞窟内に隠してあるそうよ。』
「ふーん。外のゲートは後で調べてみるよ。お城は現状問題なさそう?」
『今の所は何もないわ。』
「了解。ちょっとこっちで作戦考えるから、今日はゆっくりして。」
『ゆっくりね……あぁ帰りたい。』
エストとの繋がりがなくなった。最後ボソって何か聞こえた気がする。
「シノブさん。森のゲートどうしましょうか?」
「そこだよね。早急に何とかしたいから、すぐに動きたいね。どうしようかな……。」
「私が行きますよ。場所もまだ分かってないですし、まずは調査します。」
「お願いできるハイヤー?」
「はい。それではお先に……」
ハイヤーが森へと出かけた。何かあれば僕に、すぐ知らせられるような装備は渡しておいた。
そしてハイヤーとエストを除いたメンバーで食事をしている。
「……。」
「心配な気持ちは分かるが、落ち着けゾン。」
「何を言うかアマン。俺は落ち着いている。」
「落ち着いている者は、スープをフォークで飲んだりしないぞ?」
「…………。」
ゾンが気にしている事はやっぱりエストの事だろう。
「忍さん。向こうは勇者がいるんだし。エストにも1人護衛がいても良いんじゃないかしら?」
「レブルがそう言うなら……誰が行く?」
「そんなの1人しかいないわよ。ねぇゾン。行くでしょう?」
「いいのか?」
「この流れでいく人間はこのパーティにはいないわよ。
「念の為戦う武器と連絡用の装備は渡しておくね。出発は……」
「すぐに頼む。」
あーそんなに心配なのか。
「それじゃ、ゾンを送って来るから。」
「いってくる。」
「「「ごゆっくり。」」」
一度行った事のある場所にしか行けないから、前もって渡したいものがあるって、入口まで来てもらった。そしてエストにゾンを届けて、僕はとっとと屋敷に戻る。
ハイヤーからの連絡が来た。
『シノブさん。ゲートを見つけました。それともう一つお伝えしたい事が……指揮官の様な人間がいます。』
「ゲートの近くに人間の指揮官か……」
思い浮かぶのが1人いるんだけど。今はエストもキャリパーさんもいないし、確認する為に連れて……確認するだけなら触ればいいか。
「今からそっちに行く。」
『はい。お気をつけて……』
さてと僕の考えが正しければ、一気に色々と解決するだろう。この出会いが吉と出るか、凶と出るか……。
「師匠!おかえり!」
「ただいま。魔族と戦闘したみたいだけど、セローは怪我はなかった?」
「うん。全然問題なかったよ。」
「そっか。お留守番ありがとうね。」
「えへへ〜」
セローの頭を撫でる。
「セローさん凄かったですよ。容赦のない魔法は、まさに師匠譲りでしたね。」
「別に僕は普通に魔法を使っているだけだよ。容赦ないって、そんな常に殲滅してるみたいな言い方……」
「結果はそうなってますよね?」
「たまたまそう言う相手が続いてるだけだって。」
―ガチャ。
入口で話していると目の前の扉が開く。
「シノブ帰って来たのか?」
「ただいまアマン。」
「そんなところで立ち話してないで、中で話せばいいだろう。俺らも色々と聞きたいこともあるしな。」
「そうだね。」
みんなで部屋に集まり、僕はお城であった事をみんなに伝える。
「……それでこの場にエストが居ないのか。」
「そうね。家族とあまり会わないみたいだし。」
「シノブが言うのであれば戦闘面では大丈夫なのだろう。しかし、一つだけ気になる事があるんだが。」
「どんな事?」
エストは今日お城にお泊り。その経緯をみんなと話しているとゾンが疑問に思う。
「結局……あの黄金騎士団に命令をしたのは誰だ?」
「誰って国王の偽物じゃないの?」
「レブルの言うその偽物はどうしたんだ?」
「どうしたって……どうしていたかしら?」
「そう言えば、そこははっきりさせてなかったね。」
「そうなるとかなり心配なんだが……」
「それなら一度、現状を確認しようか。アイさん全員とエストと繋げる事が出来る?」
『はい。可能です。しばらくお待ち下さい……』
エストが心配になるゾン。状況の確認と言う事で、アイさんに全員で会話出来るようにしてもらう。
ゾンがエストを呼ぶ。
「……エスト聞こえるか?」
『へ?ゾンの声が聞こえる。1人になった途端に幻聴って、想い過ぎているかな……』
「きゃ!エスト大胆っすね。」
『え?ラストラ?』
「はい。ラストラです。」
『何で声が聞こえるの?あ、シノブさんとアイさんが?』
「そうっす。」
「ゾンが気になるって言うから、みんなで会話出来る様にアイさんに繋いで貰った。」
『これみんなに?』
「聞こえてるよ。」
『っ〜〜〜!?』
声にならない声が聞こえてくる気がする。心なしかゾンの顔も少し照れているような……
「それでエスト。シノブに話を聞いて気になる事があるのだが。」
至って冷静なゾン。まぁゾンってそう言う人だよね。
『……悶えている私が馬鹿みたいね。』
「「どんまいエスト。」」
ここにはいないエストを慰めるラストラとレブル。
エストにあの後の事を聞いた。
しばらく何でもない雑談の後もう1人の国王はどこへ行ったのか?って話題になった。どこに本物の国王がいるかと言うと……
「魔界に行っていると?」
『たまにこっちに戻って来れるようにゲートがあるらしいわ。』
「へぇ〜だから魔族が減ったはずなのに、この短時間で再度増やす事が出来たんだね。」
「それって不味くないかしら?いつでも王都を襲えるって事でしょ?」
ん?言われてみれば。
「それってお城の中にあるの?」
『さすがにそれはないわ。外に出た森の中の洞窟内に隠してあるそうよ。』
「ふーん。外のゲートは後で調べてみるよ。お城は現状問題なさそう?」
『今の所は何もないわ。』
「了解。ちょっとこっちで作戦考えるから、今日はゆっくりして。」
『ゆっくりね……あぁ帰りたい。』
エストとの繋がりがなくなった。最後ボソって何か聞こえた気がする。
「シノブさん。森のゲートどうしましょうか?」
「そこだよね。早急に何とかしたいから、すぐに動きたいね。どうしようかな……。」
「私が行きますよ。場所もまだ分かってないですし、まずは調査します。」
「お願いできるハイヤー?」
「はい。それではお先に……」
ハイヤーが森へと出かけた。何かあれば僕に、すぐ知らせられるような装備は渡しておいた。
そしてハイヤーとエストを除いたメンバーで食事をしている。
「……。」
「心配な気持ちは分かるが、落ち着けゾン。」
「何を言うかアマン。俺は落ち着いている。」
「落ち着いている者は、スープをフォークで飲んだりしないぞ?」
「…………。」
ゾンが気にしている事はやっぱりエストの事だろう。
「忍さん。向こうは勇者がいるんだし。エストにも1人護衛がいても良いんじゃないかしら?」
「レブルがそう言うなら……誰が行く?」
「そんなの1人しかいないわよ。ねぇゾン。行くでしょう?」
「いいのか?」
「この流れでいく人間はこのパーティにはいないわよ。
「念の為戦う武器と連絡用の装備は渡しておくね。出発は……」
「すぐに頼む。」
あーそんなに心配なのか。
「それじゃ、ゾンを送って来るから。」
「いってくる。」
「「「ごゆっくり。」」」
一度行った事のある場所にしか行けないから、前もって渡したいものがあるって、入口まで来てもらった。そしてエストにゾンを届けて、僕はとっとと屋敷に戻る。
ハイヤーからの連絡が来た。
『シノブさん。ゲートを見つけました。それともう一つお伝えしたい事が……指揮官の様な人間がいます。』
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