パンダさん金科玉条

小早川義夫

パンダさんの嘆きの壁

その壁は、傲然と立ちふさがっていた。
その壁は、高く果てしなく広がっていた。
その壁は、こちら側と向こうを分断していた。
その壁は、あらゆるものを拒んでいた。

パンダさんが原っぱに通りかかると、三匹の子ブタが騒いでいました。
最近できた壁の前で困っているようす。
「アッチへ行きたいんだけど、壁がジャマなんだよぉ」
おや、いつの間にこんなものが?
壁は、パンダさんよりも大きくて硬くて威圧感タップリ!
ナルホド、こりゃ無理だな。
でも簡単にアキラメるのもコケンにかかわるので、
「なぜ、アッチへ行きたいんだね?」
なぜだって?
オレたちはアッチへ行きたいんだ!
アッチの世界を見たいんだ!
アッチには夢や希望があるんだ!
三匹の子ブタは真っ直ぐにパンダさんを見据えます。
その瞳には情熱の炎がアカアカと燃えていました。
握ったコブシに力がみなぎっている。
何も恐れない強じんな意思!
勇気と信念さえあれば出来ないことなど何もない!
熱き青春の血潮!
パンダさんは圧倒されました。
若さ、若さって何だ?振り向かないことさ!
ああっそうだ、ボクにもこんな時期があった!
心の片隅に閉ざされていたあの想いがよみがえる。
オールナイトで理想を語り明かした懐かしき日々!
友と肩を組み、昇る朝日に夢の実現を誓った
ハートに火をつけろ!
君たちには無限の可能性があるっ!
立ち上がれ、そして戦え!自由を手にしろ!
君たちはもはや、ブタではない。いやブタだが・・・魂のブタだ!
ただ与えられたエサをモソモソ食らう家畜ではないのだ!
この一見平等のようで実は地獄の残酷な世界!
少年よ、大志を抱け! 全力でぶつかっていくのだ!
時はきた!運命という言い訳で逃げるでないぞ!
死ぬときはたとえドブの中でも前のめり!
後に続く世代に恥じないように!
君たちの残した爪痕から、キレイな花が咲くでしょう!

「ボクが、やろう!」
パンダさんは壁に向かった。
この高さではさすがに届かない。
しかし、三段跳びでは?
ホップ、ステップ、ジャンプで飛び越えられるハズだ!
パンダさん、精神統一し静かにスタート。
ホップ、ステップ・・・ああっバランス崩した!
勢いあまってパンダさん、壁に激突!
壁は・・・壁は、コナゴナに打ち砕かれた。
そしてパンダさんと三匹の子ブタの前に、それは遂に出現する。
若者たちのDREAM!あこがれ、渇望したネバーランド!
三匹の子ブタが、どうしても見たかったモノ。
さよう、女子更衣室であった。


パンダさんの嘆きの壁!
くじけても何度でも心の炎を燃やせ!

・・・・・・・・・・To Be Continued

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