パンダさん金科玉条

小早川義夫

パンダさんの明日へ架ける橋

野生の王国は山あり谷あり、草原にジャングル、砂漠に底なし沼まであります。
その中央を分断するかのように、大きな川が流れていました。
川はいつも水がいっぱいでサカナも泳いでいます。
河川敷ではBBQやお花見なんかで、いつも賑わっていました。
でも川は結構深くて流れも急なので、毎年水の事故が絶えません。
向こう岸へ渡ろうなんて、とんでもない無謀なこと!
というわけで、自然と川のアッチとコッチでナワバリが形成されました。
動物たちはそれぞれのライフスタイルに合わせ、ナワバリを持っている。
なので、別にアッチに行けなくとも問題はありません。
ただでさえ、天敵がウヨウヨしてるのです。わざわざリスクを増やすこともない。
そうして長い間、アッチとコッチは無頓着に過ごしてきました。

ところが、です。
アッチの世界へ行ってみよう!という勇者が現れました。
彼らは体力にモノを言わせ、泳いだり浅瀬を渡ったりしてアッチに到達!
この快挙にアッチもコッチもドッタンバッタン大騒ぎ!
未知との遭遇に興味シンシン、誰もが憧れました。
しかしやはり渡河はチョー難事業!
多くの冒険者がチャレンジしては挫折していったのです。
栄光と挫折には幾多のドラマが繰り広げられたことでしょう。
そして、パンダさんはコッチの山に近い竹林に住んでいます。
なのでアッチとは離れているし、別に関心ありません。

と、いってる場合じゃない!
ショッキングなニュースが飛び込んできました。
何と何と、あの美少女アイドルのイベントがアッチで開催決定!
千載一遇のチャンス!万難を排して参加すべし!
パンダさん、カレンダーに花丸グリグリ、ヤル気マンマン臨戦態勢!
しかし!しかし、です。
アッチへ行くには川を渡らねばならない!
さあ、困った。
でもパンダさん、大きいし力もまあまあだから何とか渡れるんじゃないの?
NOooooo!違うんだっ!
そりゃあ無理すればいけるだろうけど、濡れるじゃないかっ!
ただ向こう岸へ着くだけ!で喜んでる連中はそれでも良いだろう。
がっ!美少女アイドルと会うんだぞ!握手するんだぞ!オハナシするんだぞ!
ズブ濡れじゃ失礼だし嫌われるかもしれん!
何とか濡れずに川を渡る方法は・・・
ピコーン!パンダさん、ヒラメイた!
シロウサギがワニを並べてその上をピョンピョン飛んで渡ったことがある!
そう、ワニに頼もう!また向こう岸まで並んでもらってピョンピョンしよう!
ウサギはウソついてたんで、後でワニにフクロ叩きにされましたが、
パンダさんはそんなヘマをしません。
それに昔のことですから、ワニもどうせ忘れているでしょう。
アイドルの缶バッチでもお土産すれば、間髪入れずふたつ返事で協力するハズ!

案の定、ワニは大喜びで仲間を集めました。
コッチからアッチまで川はワニでビッシリ!
いざ、行かん!パンダさん、大いなる一歩を踏み出した。
ズシッ!
パンダさんは大きくて力もまあまあ、ウサギなんかの比じゃない!
バッシャーン!
耐え切れなかったワニとモンドリ打って水没!アップアップ!
ビショ濡れパンダさん、やっとこさアッチに到達するも、時すでに遅し!
無情にもアイドルちゃんは撤収済みであった・・・


パンダさんの明日へ架ける橋!
溺れる者はワラをもつかむ!

・・・・・・・・・・To Be Continued

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