パンダさん金科玉条

小早川義夫

パンダさんの逆転裁判

おカネが欲しいなあ・・・
パンダさんは空を見上げてタメイキついた。
ここんとこパンダさんは貧乏しています。
欲しいものがいっぱいあるのに、おカネが全然足りない!
働けど働けどなお、わが暮らし楽にならざり・・・
ジッと掌の肉球を見る。涙が浮かんできました。
そこへ!サギが飛んできたのです。
「パンダさん、どうしたんだい?」
「美少女フィギュアの限定ハロウィンver.が出るんだ」
「おおっ!そりゃまたブリリアントなトピックだね」
「だけど、おカネがないから買えないんだよぉ!」
なあんだ、そんなことか。よし、私がおカネを貸してあげよう。
サギは、パンダさんのブルーな気分につけこみ巧みに話しかけます。
「えっ、おカネもらえるの?」
パンダさん、有頂天!
さっそくフィギュアを購入し、マンガの最新刊も手に入れた。
それから余ったおカネで飲めや歌えのドンチャン騒ぎ!

十日後、パンダさん家にサギが怖い顔して訪れました。
「おカネを返してもらおう」
えっ、何のこと?おカネ?使っちゃった。もうないよ。
動物に“貸し借り”の概念はありません。
「ふざけるなっ!」
サギは、パンダさんを債務不履行で告訴!

パンダさん、訴えられる!動物アイドルの金銭スキャンダル!
話題騒然!法廷は傍聴でいっぱいです。
裁判長ヤギが重々しく開廷を告げます。
パンダさん、何でこんなとこにいるのかワカンナイ。
一方、サギは余裕シャクシャク!
「パンダさんは借りたカネを返さない悪いヤツだ」
「ウソだ!あれはくれたんじゃないか!」
「ちゃんと借用書にパンダさんのサインがあるんだぞ」
「ボクは動物アイドルだから、いつでもどこでも誰にでもサインしてあげるよ」
更に“利子”が問題となりました。
サギは、パンダさんに貸した金額より何倍ものおカネを請求したのです。
元のおカネより多くのおカネを払う?そんなバカな!損してるじゃん!
いくら算数苦手だって、それがイコールでないことくらいわかるぞ!
ケチなパンダさんがそんな契約するとは考えにくい。
審理は紛糾!
何しろパンダさんは人気者!
それに弁護側証人たちは、あのときパンダさんにお酒をおごってもらったので、
被告に有利な証言ばかりするのです。
イラついたサギはついに席をたって裁判長の前に飛び出した。
「これが証拠だ!借用書にパンダさんのサインと手形が押してある!」
ヤギ裁判長は鼻の先に突き付けられた借用書をジッと見つめました。
するとどうでしょう。ヤギ裁判長の目がキラリ輝き顔は紅潮、ゴクリのどを鳴らす。
もうガマンできない!
ヤギ裁判長は原告サギから借用書を奪い取ると、もそもそ食べちゃった!
「?!」
証拠不十分!被告は無罪!
「勝訴!」
パンダさんは大書した紙を掲げ、そこらじゅうを走り回りました。
正義は必ず勝つ!
でもサギから借りた元金は、当然の助動詞“べし”で返さにゃならん。
「おカネって怖いなあ・・・」
完済するまでお小遣いゼロのパンダさん、もうこりごりだあっ!
よーく考えよう、おカネは大事だよ!


パンダさんの逆転裁判!
カネは天下の回り物、ご利用は計画的に!

・・・・・・・・・・To Be Continued

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