パンダさん金科玉条

小早川義夫

パンダさんの芸術は爆発だ

自称イラストレーターのパンダさんだ。
今日もデッサンに余念がない。
写実主義をモットーとするパンダさんは構図にウルサイ。
お気に入りのワインに、リンゴ・バナナ・ブドウを並べよう。
タイトルは
「虚無への供物」
パンダさんは明鏡止水で絵筆を握る。
・・・・・・・・・・・・
どうもしっくりこないな。
ゴチャゴチャしてて、キャンパス全体がウルサイ感じ。
こだわりのパンダさん、配置をアレコレ変えてみる。
コレジャナイ!
このバランスの悪さは何だ?
その時、パンダさんの脳裏にイナヅマが閃く。
ブドウだ!
ブドウが過剰なのだ。
フルーツ比率は
リンゴ1:バナナ3:ブドウは何と12粒!
いや諸君は容量だけをただ漫然と眺め、
「バナナ・ブドウはひと房で“一”とカウントすべきではないか?」
と反論するかもしれない。
そこがシロウトの浅はかさ!
よく見たまえ!
この画のコンセプト、テーマ、メッセージ、意図、思想を!
主役は?
そう、、“お気に入りのワイン”なのだ。
果物なぞ脇役・太刀持ち露払い・賑やかしに過ぎぬ。
であるのに、身の程わきまえぬ出しゃばり!
更に衝撃の事実を見落としてはイケナイ!
メインであるワインの原料は・・・
何ともはや、ブドウではないかっ!
嗚呼、ブドウは過半数どころか絶対安定多数で占拠していたのだ。
自由と多様性を愛する絶滅危惧種パンダさん、この暴挙を許すわけにいかぬ。
大体、パンダさんはアニメなんかで“キャラが被る”のを最も嫌う。
邪魔になるばかりでなく魅力が相殺されてしまうのだ。
(ここでまたパンダさんは海外の同族をチラと思い浮かべたが嫉妬はやめよう)
とにかく、ブドウは排除されねばならぬ。
パンダさんはブドウを三粒減らした。もちろん、胃の中へ。
まだ多いな。もう三粒・・・おっと今度はスカスカで見っともないぞ。
失ったものは二度と戻らない。
そうだ、発想の転換でバナナを一本減らしてツリアイとろう。モグモグ。
しかしバナナ勢は元々三本しかなかった。一本、胃に収納してしまうと・・・
ええっと、うわっ実に1/3の戦力ダウン!
こっこれはイカン!
あまりにも貧弱、ブドウもバナナも無いほうがマシだ。
しかし、ワインとリンゴだけではいかにも荒涼とした佇まい・・・
ええぃっ、こんなものいらんっ!
ヤケのやん八パンダさん、怒りのリンゴ丸かじり!怒涛のワイン一気飲み!

パンダさんの芸術は爆発だ!
タイトルは
「虚無への供物」

・・・・・・・・・・To Be Continued

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