3分小説

sudachi

隙間


彼女が風邪をひいたようだ。

朝からずっと咳をしている。

昨日の夜は友達と遅くまで食事に行っていた。
彼女はお酒は、強くないので、
ずっと烏龍茶だった。

冷たい烏龍茶を沢山飲んでいた。

それに、昨日はかなり風が強く吹いていた。
昼間は暖かかったので、かなり薄着だった。

きっとそれが原因だと思う。


午後5時30分
いつもなら、バイトに出かける時間だけど。
今日は一歩も外に出ていない。

彼女は、近所のファミリーレストランでバイトをしている。
僕はそこによくご飯を食べに行く。
彼女は、そんな僕を見つけても、
決して目を合わせない。

きっと、周りに僕らの関係を悟られない様にしてるんだと思う。


午後8時20分
朝から何も食べていない。
食べないと力出ないのに。

明日、お粥でも作ってあげようかな。
彼女びっくりするだろうな。
サプライズ!



早く良くならないかなー。
ずっと見守ってるよ。


この押入れに空けた、隙間から。

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