勇者?いいえ、聖・魔剣使いです。〈 聖・魔剣使いの英雄談〉

カザミドリ

幕間.終焉への道筋(???視点)

カッ、コッ、カッ、コッ
暗い通路を歩き目的の場所を目指す。
いつの日からだろうか暗い道を歩くのになれたのは……
そんな事に思いを馳せていると目的地に到着する。

「考え事をしながら歩くと危ないよ?」

「暗い道にはなれてしまったからね」

「悲しい事だね……」

待ち合わせをしていた人物に話しかけられ、思っていた事をそのまま口にする。

「……目的は直ぐに果たせたよ」

「そうなのかい?ずいぶん早いな」

「簡単だったからね、プライドが高いけどあまり頭は良くないらしく、兵士の姿で適当に亡命の話をちらつかせたら直ぐに答えたよ」

「……まあそんなのでも使えればいいか」

「今は幻想の森でリリフラに任せているよ」

「彼女なら大丈夫だろうね」

「……本当にやるんだね?」

「うん、もう後には戻れないよ、今までありがとう」

「ふふふ、君にお礼を言われるのはなんだかくすぐったいな」

「これから貴女はどうするんですか?」

「そうだね、余り時間もないし少し挨拶するだけにしようと思うよ」

「……そうですか、では、お元気で」

「ふふふ、私はもうゴーストだよ?元気はないかな」

「ははは、そうでしたね」

「君も身体に気を付けるんだよ?」

「ははは、僕は魔王ですよ……」

「それでもだよ」

「……はい」

こうして最後の別れをする、二度目の別れ、今回はちゃんと別れを告げることができた………

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