問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『精霊使いで再起動しました。』
6-259 覚悟
そして、いよいよ決断の時が訪れた。
ハルナたちはこの日までに、ステイビルとエレーナ、あの場にいたマーホンとソフィーネを交え、様々な意見を出し合った。
ルーシーやそのほかの知者にも意見を求めたい気持ちはあったが、この情報がどこで漏洩されるか判らない。そのことを考慮し、あの時あの場にいた者たちだけで対応するべきとの意見が、ソフィーネから出された。
そのことは決して、自分たちだけで何とかできるという自信からくるものではなく、不必要な恐怖を他の者たちに与えないためという配慮だった。
恐怖や悪い噂が世間の中に浸透するその速さは、この世界でも制御することが難しい。
どのような結果になるかわからない状態で国内を混乱させないためにも、ステイビルの判断によってこの場にいるものたちだけで判断することに決定した。
そこから世界の崩壊をなんとか食い止めるために、自分たちの知らない情報を持つ創造者に対し、その情報を引き出すための質問なども用意した。
その質問に対して、全て応じてくれるのか……どれだけの数の質問に答えてくれるのかわからなかったが、その答えなども想定をしながら、自分たち……ハルナが望む結果を導くために、何度も何度もその情報を引き出すための質問を組み立てていった。
「……準備はいいか?」
ステイビルの声に、ハルナたちは決意を固めて頷いた。
そしてハルナ以外の二人は、扉を開けるために目を閉じる。
これも、今となってはそんなことをする必要はないとステイビルが告げたが、二人はこれまで守られてきた秘密を破ることはできないと、その部屋の存在は別にして、開ける方法までは知ってはいけないと拒否をした。
――カチャ
何かが外れるような音がして、再び秘密の部屋への入口が開いた。
「……いくぞ」
ステイビルが一番先に入っていき、その後をハルナ、エレーナ、マーホンと続いていく。
外の部屋の灯りが入る場所よりも、さらに奥の場所に目的の盾が掛けられた壁がある。
そこはどんな時間帯でも外からの光が届かず、明かりが無ければその先を見ることはできない。
ハルナは精霊の力によってし、壁にあるロウソクにその火を順に灯していく。
そして、壁に掛けられた盾は、ロウソクの灯りによってその姿を現した。
その位置を確認すると一番後方のソフィーネは、入ってきた壁の扉を周囲に誰もいないことを確認し、静かに閉めた。
「創造者様……いらっしゃいますか?」
ステイビルが盾に対して、声をかける。
「……」
呼びかけに対して、ほんの五秒程度だが……少しだけ長く感じるほどの無反応な時間が流れていく。
そして、盾が淡い光を発すると、ステイビルたちの前に二つの光の存在が姿を見せる。
『……いろいろと話し合えましたか?』
後方にラファエルを控えた創造者が、ステイビルに対して声をかける。
その問いに対して、ステイビルは問題ないと返答をする。
『それでは……あなた達がどのように考えてきたのか……聞かせていただきましょうか?』
ハルナたちはこの日までに、ステイビルとエレーナ、あの場にいたマーホンとソフィーネを交え、様々な意見を出し合った。
ルーシーやそのほかの知者にも意見を求めたい気持ちはあったが、この情報がどこで漏洩されるか判らない。そのことを考慮し、あの時あの場にいた者たちだけで対応するべきとの意見が、ソフィーネから出された。
そのことは決して、自分たちだけで何とかできるという自信からくるものではなく、不必要な恐怖を他の者たちに与えないためという配慮だった。
恐怖や悪い噂が世間の中に浸透するその速さは、この世界でも制御することが難しい。
どのような結果になるかわからない状態で国内を混乱させないためにも、ステイビルの判断によってこの場にいるものたちだけで判断することに決定した。
そこから世界の崩壊をなんとか食い止めるために、自分たちの知らない情報を持つ創造者に対し、その情報を引き出すための質問なども用意した。
その質問に対して、全て応じてくれるのか……どれだけの数の質問に答えてくれるのかわからなかったが、その答えなども想定をしながら、自分たち……ハルナが望む結果を導くために、何度も何度もその情報を引き出すための質問を組み立てていった。
「……準備はいいか?」
ステイビルの声に、ハルナたちは決意を固めて頷いた。
そしてハルナ以外の二人は、扉を開けるために目を閉じる。
これも、今となってはそんなことをする必要はないとステイビルが告げたが、二人はこれまで守られてきた秘密を破ることはできないと、その部屋の存在は別にして、開ける方法までは知ってはいけないと拒否をした。
――カチャ
何かが外れるような音がして、再び秘密の部屋への入口が開いた。
「……いくぞ」
ステイビルが一番先に入っていき、その後をハルナ、エレーナ、マーホンと続いていく。
外の部屋の灯りが入る場所よりも、さらに奥の場所に目的の盾が掛けられた壁がある。
そこはどんな時間帯でも外からの光が届かず、明かりが無ければその先を見ることはできない。
ハルナは精霊の力によってし、壁にあるロウソクにその火を順に灯していく。
そして、壁に掛けられた盾は、ロウソクの灯りによってその姿を現した。
その位置を確認すると一番後方のソフィーネは、入ってきた壁の扉を周囲に誰もいないことを確認し、静かに閉めた。
「創造者様……いらっしゃいますか?」
ステイビルが盾に対して、声をかける。
「……」
呼びかけに対して、ほんの五秒程度だが……少しだけ長く感じるほどの無反応な時間が流れていく。
そして、盾が淡い光を発すると、ステイビルたちの前に二つの光の存在が姿を見せる。
『……いろいろと話し合えましたか?』
後方にラファエルを控えた創造者が、ステイビルに対して声をかける。
その問いに対して、ステイビルは問題ないと返答をする。
『それでは……あなた達がどのように考えてきたのか……聞かせていただきましょうか?』
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
2
-
-
75
-
-
841
-
-
59
-
-
127
-
-
37
-
-
149
-
-
52
-
-
549
コメント