色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった

三葉空

48 夫婦でランニング

休日。

「はっ、はっ」

俺と結菜は一緒にランニングをしていた。

体育祭に向けて特訓しているのだ。

「結菜、無理することなんてないぞ?」

「うん、ありがとう。でも、せめてみんなの足を引っ張らない程度にはなりたいなって」

「誰も結菜のことは責めないよ」

「でも、がんばりたいの」

「そうか……じゃあ、俺も結菜と一緒にがんばるよ」

「うん、ミーくん」

俺と結菜はジャージ姿で走っていた。

最初、結菜は気合を入れて半袖の体操着で走ろうとしていたけど。

そうなったら、きっとおっぱいが揺れまくって、周りのエロい男どもにジロジロ見られてしまう。

「ねえ、ミーくん。ちょっと暑くなって来たから上を脱いでも良いかな?」

「結菜、それはダメだ」

「えっ、どうして?」
「あえて厚着をすることで発汗し、脂肪を燃焼することが出来る。つまり、体育祭に向けて体を鍛えながら、同時にダイエット効果も増すんだ」

「な、なるほど。さすがミーくんだね」

「アハハ」

ふぅ、何とか結菜の乳揺れ公開を防ぐことが出来た。

けど……

「おい、あの子かわいくね?」

「となりの男は彼氏か?」

違うよ、夫だよ。旦那だよ。

クソ、やはり超可愛い俺の嫁たる結菜は、どこに行っても注目の的だ。

「ミ、ミーくん、どうしたの?」

結菜は、走りながら自分の周りをぐるぐると高速で回る俺に言った。

「これは、アレだ。俺クラスになると、ランニングはこうなんだよ」

「すごい、さすがミーくんだね」

「アハハ!」

俺は嫁を守るために新たな技を開発した。







公園にたどり着いた俺たちは、ベンチに座って仲良く休憩をしていた。

「結菜、疲れていないか?」

「うん、平気だよ」

「そっか。結菜は本当にがんばり屋さんだな」

「えへへ」

俺は可愛く微笑む結菜に見惚れてしまう。

そして、その唇をじっと見つめた。

メチャクチャ、キスをしたい。

けど、周りには親子連れもいる健全な公園だ。

どうすれば……

「あっ、そうだ」

「ミーくん、どうしたの?」

「結菜、ちょっと飲み物を交換しないか? 俺、そっちの方も飲んでみたい」

「うん、良いよ」

結菜は笑顔でお茶をくれる。

「じゃあ、俺のも」

俺はスポドリを渡す。


「ありがとう」

結菜は笑顔で受け取る。

俺もまた、結菜から受け取ったお茶の飲み口を、じっと見つめた。

「ふぅ、こっちのも美味しいね」

結菜は言う。

「ミーくん?」

「ああ、すまん。俺もいただくよ」

俺はとうとう、結菜の飲み口に唇を付けた。

これぞ、間接キス!

もはや、結菜とキスとかエッチ三昧な俺だから、何を今さらと言われるかもしれないけど。

結局は、こういう甘酸っぱいのが一番なんだ。

あぁ、これが青春のキッスの味か……実に美味だ。

「ミーくん、美味しい?」

「ああ、美味しいよ」

俺は噛み締めるようにして頷く。

「ねえ、ママ。あのお兄ちゃんとお姉ちゃん、仲良し?」

ふいに、目の前を通りかかった男の子が言う。

「こら、そういうこと言わないの。すみません」

お母さんがぺこっと頭を下げてくれる。

「少年よ」

「えっ?」

「俺たちは仲良しだ。君も将来、そういった相手を見つけるんだぞ」

「うん、分かった!」

男の子は元気よく頷いてくれる。

そして、お母さんに手を引かれて去って行った。

「さてと……俺たちも行くか」

「うん」

俺もまた、結菜と一緒に走って行った。






          

「色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く