色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった

三葉空

45 結菜の涙

「なあ、結菜。ちょっと相談があるんだ」

「何、ミーくん?」

夕飯に美味しい夏野菜カレーを食べていた時のこと。

「夏休みになって、いつも以上に一緒に居て、イチャラブしているよな、俺たち」

「うん、そうだね。すごく幸せだよ」

「ああ、俺もだ」

「ミーくん♡」

「けどな、結菜。ちょっとだけ、イチャラブを控えようと思うんだ」

「えっ……ミーくん、もしかして、私に飽きたの?」

「いや、そうじゃないよ。俺は変わらず結菜のことが大好きだ。けど1日だけ、たまには離れて過ごしてみるのも良いんじゃないかって思うんだ」

「う、うん……そうだね」

結菜は顔を俯けて少し考え込む。

「……分かった。ミーくんの言う通りにする」

「そっか、ありがとう」







「じゃあ、結菜。行って来るよ」

「夕飯には帰って来る?」

「うーん、ちょっと分からないな。また後で連絡するよ」

「分かった。いってらっしゃい」

本当はキスをしたかったけど、ためらってしまった。

だって、ミーくんにイチャラブを控えようって言われているから。

「行って来ます」

そう言って、ミーくんは出かけて行った。

一人残された私は、しばしボーっとしてしまう。

何となしに洗い物をしたり、掃除をしたりするけど。

何だか、ずっと心にぽっかりと穴が開いているみたいだ。

家事は慣れているので、早くに終わった。

洗濯機を回している間、テレビをつけてみる。

ちょうど10時だったので、おやつを食べながら。

それなりに面白いけど、心とお腹の底から笑うことはない。

そんな風にダラっとしている内に、洗濯物が終わり、ベランダに干す。

お昼時になったので、おうどんを作った。

「いただきます」

一人きりでそう言って、静かに食べる。

その最中、何だか涙が溢れて来てしまった。

「ぐす……ミーくん」

いけない、こんなことじゃ。

そもそも、ミーくんと正式に夫婦になったら、仕事の帰りを待つ毎日が始まる。

この程度で泣いていたら、ミーくんに迷惑をかけちゃう。

私は少ししょっぱくなったおうどんを啜ってから、買い出しに出かけることにした。

家に籠っていても、気が滅入るだけだし。

今日、ミーくんは夕ご飯を食べてくれるか分からないけど、何か美味しい物を作ってあげたいな。

私はよく行くスーパーに向かおうとした。

「あれ、結菜ちゃん?」

ふと声がして振り向くと、クラスの女子たちがいた。

「あ、みんな」

「この前のプールぶりだね。何をしているの?」

「ちょっと、食材の買い出しに」

「あれ、湊人くんは一緒じゃないの?」

「うん。ミーくんは恵一くんとか、お友達と遊びに行っているの」

「そうなんだ。あ、ウチらこれからお茶しに行くんだけど、良かったら一緒に来ない?」

「え、良いの?」

「もちろんだよ。結菜ちゃんには色々と聞きたいしさぁ」

「じゃあ、せっかくだし……一緒に行こうかな」

「やった~、行こう、行こう~」

私はクラスのお友達と歩いて行った。







「でさ~、ウチの彼氏がヒョロくて頼りない訳よ」

女の子同士で集まって何を話すのかなと思ったけど。

愚痴の割合が多かった。

まあ愚痴とは言っても、彼氏に対するノロケみたいで可愛いけど。

「その点、結菜ちゃんは良いよねぇ」

「え?」

「湊人くんってたくましい体しているしさ」

「ちょっとバカっぽい所もあるけど、頼りがいがありそうだよね」

「熱血な感じも良いよね」

すごい、ミーくんが大人気だ。

嬉しいけど、ちょっと嫉妬しちゃうな。

「でもさ、湊人くんと結菜ちゃんは同棲しているんでしょ?」

「う、うん」

「ていうことはさ、もう毎日ヤリまくりでしょ?」

「ちょっと、あんた。露骨に聞き過ぎだよ~」

「良いじゃん、気になるもん。ちなみにあたしは彼氏と週3くらいでヤッているよ」

「マジで? あたしの所は月に数回だよ」

「あるだけマシ。こっちはまだしてもらってないよ。付き合いってだからさ」

「で、結菜ちゃんは湊人くんとどれくらいエッチしているの?」

「へっ? えっと……毎日かな」

「「「マジで!?」」」

みんなの声が重なった。

「ふぅむ、湊人くんって絶倫なんだね」

「そ、そうなのかな?」

「ちなみに、一晩の最高記録は?」

「えっと……20回くらいかな」

「「「すっげぇ!?」」」

またみんなが声を揃える。

「え、それ結菜ちゃん大丈夫なの? 壊れたりしない?」

「う、うん。ミーくんは激しいけど、優しくしてくれるし……」

って、何で私はこんなに正直に話しちゃっているの?

「ね、ねえ、ちなみにだけど。湊人くんのモノの大きさって、どれくらい?」

「へっ? えっと……これくらいかな?」

「「「デカッ!?」」」

もうみんなのハモりが止まらない。

「ゆ、結菜ちゃん。あんたすごいね」

「えっ?」

「だって、そんなデカいので20回もって……普通なら壊れちゃうよ?」

「う、うん、確かにちょっと痛い時もあるけど……いつも、すごく気持ち良いから」

私が照れながら言うと、みんなはゴクリと息を呑む。

「ね、ねえ、結菜ちゃん。一度だけで良いから、湊人くんのを味見させてもらって……」

「ちょっと、あんた何言ってんのよ。それは浮気でしょ?……じゃあ、あたしも」

「あたしも」

「あたしも」

「へっ、そ、そんな……ダメ! ミーくんは私だけのミーくんなの!」

私はつい大きな声で叫んでしまう。

「結菜?」

その声にハッと振り向く。

「ミ、ミーくん……?」

そこには、愛しのミーくんがいた。

「な、何でここに?」

「恵一たちと遊んでいて、休憩がてらに寄ったんだよ。そうしたら、結菜がいたからビックリで……」

その姿を見て、私は目にじわりと涙が浮かぶ。

「ミーくん!」

私は抱き付いた。

「結菜?」

私はミーくんの腕の中ですすり泣く。

「おいおい、湊人。可愛い嫁さんを泣かせるなよ」

「うるさいよ、恵一」

ミーくんはそう言ってから、

「ごめんな、結菜。俺もやっぱり、お前がいないとダメだ」

「ミーくん……」

私は涙に濡れた目でミーくんを見つめる。

ニコっと笑ったミーくんは、

「悪い、みんな。俺たちは先に帰るよ」

「えっ、ミーくん?」

「ごめん、結菜。可愛いお前の顔を見たら、俺のジュニアが元気になっちまった」

ビイイイイィン!

「ミ、ミーくん……」

ズボン越しでもすごいそれを見たみんなは……

「「「マ、マジか……」」」

男女ともに圧倒されていた。

「じゃあ、みんな。また新学期に会おう。俺はこれから、夏休みが終わるまで結菜とエッチ三昧の日々を送るから」

「ミ、ミーくん?」

「「「きゃ~!」」」

「「「うぉ~!」」」

女子はハシャぎ、男子は悶える。

「よし、結菜。行くぞ」

ミーくんは私を抱きかかえた。

「う、うん」

そのまま、叫び盛り上がるみんなを背にして、ミーくんは私を抱いたまま風のようにお家に帰って行った。

そして……

「結菜ぁ……結菜ああああああぁ!」

「あぁ~ん♡ ミーくぅん♡」

私はとても幸せな気持ちになりました。






          

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