色気より食い気の俺が料理上手の幼馴染に『毎朝、お前の作ったみそ汁が飲みたい』と言ったらすぐ同居することになった

三葉空

32 お歌の時間

「何かさ、結菜って保育園の先生とか似合いそうだよな」

「えっ?」

休日の昼下がり。

いつものように、家事をこなしていた結菜を見て俺は言った。

「そ、そうかな?」

「だって、優しくて、母性的だし。あ、でも可愛くておっぱいがデカいから、きっとエロガキに揉まれて……クソが! 俺の嫁だぞ!」

「ミ、ミーくん、落ち着いて」

「ハッ、すまん。俺としたことが、子供相手に大人げないな。よし、ひと揉みまでなら許そう」

「ミ、ミーくんってば」

結菜は苦笑しつつ、

「確かに、保育園の先生も素敵なお仕事だなって思うけど。私はミーくんの面倒を見てあげたいから」

「結菜……可愛過ぎてヤバいぞ」

「そ、そんな、照れちゃう」

「けど、アレだよ。俺たちも将来はきっと可愛い子供が出来るだろ?」

「そうだね」

「そんな子供の面倒を見る練習を、今からしておいた方が良いと思うんだ」

「けど、何をすれば良いのかな?」

「うーん、子供と仲良くして、家庭が円満になるためには……」

俺は無い脳みそを必死に捻ってアイディアを出そうとする。

「……そうだ、歌だ」

「お歌?」

「そうだ。子供は歌が好きだ。大人もな。世界平和は音楽によって保たれていると言っても過言じゃない」

「そ、そうなの?」

「たぶんな。とにかく、将来の我が子のために、素敵な歌を作ろう」

「え、今から作るの?」

「ああ、せっかくだから、俺たち親子のオリジナルソングにしたいんだ」

「難しそう……でも楽しいかも」

「よし、じゃあ一緒に考えよう」

そんなこんなで、家事がひと段落した結菜と考え出す。

「子供はどんな歌なら喜ぶだろうか?」

「そうだね……あ、ごはんの歌はどうかな?」

「おお、良いな。子供はメシが好きだからな。結菜は料理上手だし」

「うふふ」

「うーんと……おむすびころりん、おむすびころりん♪ 結菜のおっぱいぽろりんちょ♪」

「ミ、ミーくん!?」

「ハッ、しまった! これでは結菜に対するセクハラソングだ」

「も、もう~!」

「ごめん、ごめん。よし、もう一度考えよう」

ポクポク、チーン!

「よし、浮かんだぞ」

「すご、はやっ! ミーくん天才なの?」

「行くぞ?」

俺はゴホンと咳払いをする。

「お母さんの~愛情たっぷりお弁当~、食べたらきっとスクスク育つ~♪」

「わあ、素敵なお歌」

「ほら、お母さんを見てごらん~♪ こんなに立派に育ってる~……おっぱい♪」

「ミ、ミーくん!?」

「ハッ、しまった! また結菜のおっぱいに行ってしまったぁ!」

俺は頭を抱えて唸る。

「ミーくん、落ち着いて」

「クソ、このままじゃダメだ……結菜」

「は、はい」

「真剣に子供のための良い歌を作りたいから、一度スッキリさせてくれ。

「へっ?」

ポイポイポーイ!

「あんっ、あ~ん♡」

閑話休題。

「ミーくん、これでスッキリした?」

「ああ、お肌もツヤツヤだ」

「うふふ、私も」

「よし、じゃあ、子供のために良いお歌を作ろう。エッチじゃないやつな」

「ミーくん、がんば♡」

「これはもう、アレだ。ごはんに限らず、『家族』自体を歌のテーマにしよう」

「うん、良いと思う」

「えーと……」

俺は少し考えて、

「よし、浮かんだ」

「早いっ、早いよ、ミーくん!」

「うっ、あまり早いって言わないでくれ。確かに、ちょっと早いけど……回数はたくさんこなしているだろ?」

「ミ、ミーくん、またエッチな方に話が……」

「あ、すまん。じゃあ、行くぞ?」

コホン、と。

「朝、ママのみそ汁の匂いで~、目が覚める~♪」

「あ、嬉しい」

「パパはママのみそ汁が大好きだから~♪」

「うふふ、照れちゃう」

「僕もママのみそ汁が好きなんだ~♪」

「可愛い子ね」

「パパはママの朝ごはんで~、元気モリモリ今日も会社に行って来まーす♪」

「頑張って、あなた♡」

「あ、ちょっと待ってとママは言って~♪」

「うんうん」

「そのまま、パパとぶちゅーした~♪」

「んんぅ?」

「僕も将来、ママみたいに可愛いお嫁さんと、キスがしたい~♪」

ジャーン、と。

俺は渾身の家族ソングを歌い終えた。

「どうだ、結菜? 未来の俺の子供たちは喜んでくれるだろうか?」

俺は嬉々としてそう言った。

「ミ、ミーくん……」

「どうした?」

「未来の私たちの子供に、あまり変なことを教えないでね」

「ガーン!」

いつも俺のことを肯定してくれる結菜にそう言われて、俺は激しくショックを受けてしまう。

「……あぁ、可愛い嫁に愛想を尽かされてしまった」

「ミ、ミーくん、違うから! 別に愛想は尽かしていないよ!」

「ちくしょう、また結菜が実家に帰ってしまう……そして、あのポン太に結菜のハートを奪われて……うわあああああああああぁん!」

俺はまるで子供みたいに泣き出してしまう。

そんな俺の様子を見ていた結菜は、

「もう、仕方のないミーくんね」

そう言って、俺を抱き締める。

「あっ……」

その至福の柔らかみを感じて、俺はハッとする。

「……子供の内はあまりエッチなことを覚えないで欲しいけど……ミーくんはもう大人だから。結菜にいっぱい、エッチなことをしても良いんだよ?」

「ゆ、結菜……」

俺はジワリと涙を浮かべる。

「なーに、ミーくん?」

「好きだああああああああああああぁ!」

「きゃっ、ミーくん!?」

まだ夜にもなっていないのに。

「あぁ~ん♡」

俺は結菜と本日2度目のエッチをしてしまった。






          

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