魔装戦士

河鹿 虫圭

1:窪地の町に住む少年。

某県の某所。

その窪地に町がある。

町の名を『満引みちひき』。

周りに海は無く、地震などの災害での津波の影響は受けにくい町だ。そして何より魔法と科学の両方が成り立ち、魔族と人が共存している町だ

名前の由来は一人の戦士とが悪しき魔族の王との激しい戦闘で海が蒸発した様子を大賢者が見ていて……

ちていた潮が一瞬でいた……!?」

と、その時の驚きがそのままこの町の名前『満引みちひき』になったそうだ。

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「今朝のニュースです。町内の第一公園にて変死体が発見されております。なお、死因などついては魔法術対策機関が調査を実施しております。」

眠い目を擦り俺こと、晴山 優吾はるやま ゆうごは旧型の32インチの液晶テレビを見つめ朝ごはんの食パンを頬張る。

現在、朝の6時をまわったところで俺は登校の準備を済ませる。あくびを一つすると自転車をある所へ走らせる。朝霧の中第一公園が使えないことを思い出し、ため息をつく。毎日ここで『練習』をしないと行けないのにとても残念に思った。入り口に黄色いテープのはられた第一公園をあとに学校から近い第二公園でいつもの『練習』をすることにした。学校に近いと言っても第一公園と第二公園はそれほど遠い訳では無い。ただ朝方は第一公園にそれほど人がいないと言うだけだ。
 数分後、満引第二公園に着いたが珍しく誰もいない。第二公園に『練習』をしに来たのは中学三年生以来だが、今朝のニュースの影響なのか人気が全くしないのだ。

「これはこれでラッキー?なのか?」

自転車を適当な場所に停め、俺は公園の人がいない林の中に半袖半ズボンの動きやすい格好で入った。そして、あぐらをかき意識を集中する。

『腹に力を貯める感じ、そこから、身体全体に集中の枝を伸ばすイメージ……』

もう少し集中しやすくする為姿勢を正す。両手を合わせてさらに集中をする。

『全体に集中が広がったら、次は手に集中をする……』

力強く息を吐き手が熱くなるのを感じた。次は立って構える。さっきと同じことをしてもう一度身体に力を入れて、両手を前につきだす。

火球ファイアボール!!」

魔法陣が現れるが、蜃気楼のようにすぐ消えてしまった。

「だったら……火炎ファイア!」

再び魔法陣が現れるが消えてしまう。俺は、膝から崩れ落ち首からかかっている石を握る。

「父さん、母さん、ごめん……俺、やっぱり魔法も魔術も一生使えないかもしれない。」

俺は、生まれてから一度も魔法や魔術が使えたことがない。毎回、魔法や魔術を使用する授業科目では見学が主だった。

「せんせーなんで、ゆうごくんはじゅうぎょーうけないの?」

「晴山くんは魔法が使えないの皆とは違うんだよ。でも、いつかは皆とできるようになるよね?」

皆が振り向く。

白い目で。

異端者を見るように。

それから俺はずっと魔法や魔術を『練習』してきた。だが、一度もできたことは無い。中学生になり魔法陣が現れるようになったが、やはり炎や水、雷なんかは出たことがない。
 魔法や魔術が使えなかったらできる仕事なんかがなくなってしまう。俺は特別頭が賢い訳でもない。携帯電話のアラームが鳴る。現在は7時30分を回っていた。

「そろそろ行くかな。」

 トイレで制服に着替えて、自転車にまたがり学校へ進路を向け発進した。
 そして、誰もいなくなった無人の公園にてベンチの下に学生証が落ちているのが確認できる。林から出てきた黒い影はそれを手に取り怪しげに口角をあげる。『愛華 絵美まなか えみ』の名前と情報が載ったその学生証を口に放り込むと再び林の中へと消えた。その後午前10時頃、第二公園では性別や体格が分からないほど引き裂かれた肉塊を老夫婦が見つけており、魔法術対策機関が調べたところ、その肉塊は人間のものと判明し、ニュース速報で町中に流れた。

「キシシッ……」

発見の際ではあるが、老夫婦は林の中で不気味な笑い声を聞いたそうだ。


To Be Continued……



おまけ(お好みで読んでください。)

【Report】

晴山 優吾はるやま ゆうご
【説明1】
本作の主人公。
魔法と魔術が使えない。魔力自体が元々少なく病院で検査をするも異常なしと判断された。本人は魔法、魔術が使えないのをやはりコンプレックスにしている。『練習』と称し自ら魔法と魔術を使おうとするも魔法では魔法陣が出て消えたり、魔術では詠唱するも変化がない。

【魔法】

本作における魔法の概念は簡易唱かんいしょう(例:火球ファイアボールなど……)と言うものをすることで魔力が「現象」として【魔法陣】を通して現れるものです。魔力の消費はそこまでありませんが、連続で使うと「50メートル走を本気で走ったあと」くらいには疲れます。

【魔術】

本作での魔術は魔術陣を描き、【詠唱】をして【魔術陣】から魔力が「現象」を発生させるものです。その際、魔力の消費は「長距離走の速いペースを保ったまま走りきったあと」くらいには疲れます。また、魔術陣は地面以外にも、紙の上に書いたり、体に彫り刻むことでも効果があります。もちろん詠唱しないと発現はしませんが……





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