魔眼使いは冒険者に憧れる

カイン

エレイン法国②

あのあと、俺はアクアを部屋へと帰し、
なかなか寝付けないなか、とりあえず
ベッドへと入り朝が来るのを待っていた。
そのせいでとても寝不足だが、朝、朝食を
食べにしたに降りると伯爵たちが、
旅支度をしていたので話を聞くと、
どうやら皇帝から亡命の許しを得たので、
今から家族のところへと帰り亡命の準備
をするそうだ。亡命のことはこの国に 
来る前に家族にそういうことがあるかも
しれないと各々が伝えていた。とのこと
だったので、ことのほかうまくスムーズ
にいくだろう。てかっ、亡命するするかも
しれない任務って、皇子はどれだけ無謀な
ことを今まで伯爵たちにやらせていたの
だろうか?そんな疑問もあったが、俺は
伯爵たちを笑顔で見送り亡命の成功を
願うのだった。俺がエレイン法国に
いくのは伯爵が亡命を成功させて、娘さん
を連れてきてからなので、それまでには
かなり時間がある。ちなみにアクアは、
公爵様が、信頼をおく人たちに頼んで
責任を持って王都まで、護衛をしてもらう
ということなので、安心だ。と、そんな
ことを考えていると朝食を食べ終わった
のかエマさんがこちらへとやってくる。

エマ「やぁー、おはよう。カイ。
今朝よく寝られたかい?って、その顔は
寝られなかったみたいだね。なにかあった
のかい?」

俺は顔にでないように慎重に

カイ「いや、なかなか昨夜の戦いでの
自分の不甲斐なさが響きまして、寝付けず
にいました。」

エマ「ふ~ん、まぁっ、そういうことに
しといてあげるけど、ごはん食べたら
門前に集合!わかった。」

エマさんがどこまで知っているのかは
わからないが、この人には一生隠し事は
できないなー。と、感じながらも、
俺は

カイ「はい!」

と力強く返事をしていた。この世の中に
師匠に勝てる弟子など存在しないのだ。
トホホ~。と、そんなことよりも急がなく
ては、エマさんに門前に集合といわれた
ので、俺は急いで朝食を食べ、部屋に
戻って装備を整えて門前へと向かった。
走って門へと向かっているとエマさんが
見えた。エマさんも俺に気付いたらしく
手を振っている。その格好はやっぱり
エマさんの戦う時の装備で俺はフル装備
で来てよかったと思うのだった。門まで
着くと、

エマ「おっ、カイ君、しっかりフル装備
だね。よろしい。私が今からなにをする
のかわかったの?」

と、ニコニコ話をした。俺は正直に

カイ「いえ、なにをするのかはわからな
かったのですが、エマさんのことだから、
修行なんだろうな~と思いまして、
修行なら、フル装備のほうがいいかなー
と思って。」

と言うと、エマさんは満足そうに
微笑んで。

エマ「うん。いいね!その判断そうっ!
カイ君の判断は間違っていなよ。
私たちが今からするのは修行。正確には
あるものを修行の一環で取りに行くの!」

カイ「あるもの?」

エマ「そうっ!それはね伝説の蜂蜜だよ!」

カイ「伝説の蜂蜜?」

俺の頭に?マークが浮かぶのだった。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品