魔眼使いは冒険者に憧れる

カイン

訓練開始④

俺が数秒固まったあと、エマさんは
微笑んで言った。

「ふふっ、そんなに驚かなくてもいいん
じゃないかな。簡単な話だよ。ただ、
戦い続ければいいんだよ。何も考えず
無心でね。」

そう言うエマさんの顔は、笑ってはいるが
笑っていなかった。だって、目が笑って
いないんだもん。まぁ、そんなことは
おいといて、そう言うエマさんはなにか
自分の昔を思い出しているようで、
すごく遠い目をしていた。まぁ、とにかく
頑張るしかないんだ。俺はそう思い、
気合いをいれる。

「うん、よくなった。その感じなら
大丈夫かな?」

「はい、頑張ります!」

俺は力強くそう言い、エマさんへと
顔を向ける。

エマさんはニコリ、と笑い歩き出した。
俺はその笑顔に胸がドキッとなるのを
感じながら、エマさんのあとをついて
行く。

少し歩くと、目の前に赤い色のゴブリン
がいた。おそらくあれがブラッドゴブリン
だろう。俺が戦闘体勢に入るのと同時に
エマさんに後ろから押された。急な
エマさんの行動に俺は驚きながら、
エマさんの方を見た。エマさんは

「はい!頑張って!」

と元気な声で俺を励ましている。でも、
やっぱり目は笑っていない。あーぁ、
この人やっぱり訓練になると人が変わるん
だよなー。俺はそんなことを思いながら
完全に戦闘体勢に入り、ブラッドゴブリン
へと目を向ける。ブラッドゴブリンは

「グギャ」

と首をかしげている。俺はそんなゴブリンの
首を迷わずかっ切った。ゴブリンの首は
宙に舞い、血が恐ろしいぐらい溢れて来た。
その匂いにブラッドゴブリンがよってくる。

「かかってこいよ。化け物ども!」

俺はそう、叫び、化け物どもブラッドゴブリン
に向けていい放つ。次々に化け物の首と
血が舞い上がる。

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