魔眼使いは冒険者に憧れる

カイン

迷宮攻略④

扉を開けたそこにいたものは一言で
いうと「牛」だった。巨大な巨体で
肩には斧を下げていた。鼻にはリング
がついていてそいつはまるで人間の
武人のようだった。いわゆる
ミノタウロスだ、ミノタウロスは基本的
には、Cランクの魔物とされているが、
このミノタウロスは普通の個体では
ないだろう。どうやら俺の予想は当たっ
ていたらしく、魔眼を使うと

「ブラッドミノタウロス」

と表示があった。おそらくBランク相当
だと思われる。どうして俺がこんなに
悠長に話しているかというと、
ブラッドミノタウロスが攻撃をして
来ないのだ。俺が扉を開けてから
ずっとである。意識はあるらしく
時折、まだか、まだか、とそわそわ
しているのうにも見える。しっかりと
ブラッドミノタウロスの近くになにも
いないことを確認してから、俺は剣に
手をかけた。そのとき

ブラッドミノタウロスが笑った気がした。

その瞬間俺は、俊足を使いブラッド
ミノタウロスへと剣を突き刺そうと
したとき、

「キィイーン」

という、音と共に目の前にブラッド
ミノタウロスがいた。どうやら、相手も
同じことを考えていたらしい。そのとき
ブラッドミノタウロスの目が変わった
気がした。さっきまではただ戦いたくて
うずうずしていただけに見えたが、
今は俺のことをじっと見ている。俺の
ことを観察しているのだろうか?
それならばそんな時間はとらせない、
と考えながら、俺はブラッドミノタウロス
に手数で勝負した。じりじり、じりじり
とブラッドミノタウロスが俺の剣を受け
後ずさっているのがわかる。俺は
行ける。と思って渾身の一撃を叩き込も
うと思い少し間をため、うち込もうと
した瞬間きずいたときには目の前には
剣をブラッドミノタウロスが腕で
おもいっきり振り上げているのが見えた。
と思った時、俺はそれをギリギリで剣で
受けた。
完全には受け止めきれず、少しダメージ
を受けてしまった。
「ちっ、くそが、こいつわざと間をまって
いやがったな。いや、違う。これは俺の
ミスだ。落ち着け、怒ってもなにもいい
ことはない。ブラッドミノタウロスお前
は強いよ。でも俺のほうがもっと強い。」

俺はブラッドミノタウロスにそういい
放ち、剣をブラッドミノタウロスへと
ぶん投げた。ブラッドミノタウロスは
はっ、という顔をしたが、両手を出した
俺のしたいことが分かったらしく、
あわてて俺の方へと走ってきた。
やっぱりこいつには知能がある。
プライドというものもある。
だが、少し俺よりは弱かったみたいだ。
俺は走ってくるブラッドミノタウロスへと
火魔法をぶっぱなした。全力の一撃を
ぶっぱなした。ブラッドミノタウロスは
最初苦しそうな顔をしたが、自分が
負けたとおもったら、剣をおき、俺に
向かい礼をした気がした。俺はそれに
答えるように、敵であった。
ブラッドミノタウロスに礼をした。
願わくばいつかまたで会えるように、
とおもっていたら、20階層のBOSSも
30階層のBOSSもミノタウロスだった。
少し色が違うきがしていたが、どれも
しっかり見ないとわからないぐらい
よく似ていて、戦闘もほぼ同じぐらい
だったので、八つ当たりもかねて、
とことんぼこぼこにした。俺のカッコいい
言葉を返せよ、まったく、と俺は
ため息をついていた。30階層までは、
雑魚敵がほぼ一緒で少しレベルがちがう
ぐらいだった。ぼこぼこにしたからかは、
わからないが20階層と30階層のときは
レアドロップがおちた。通常の
ブラッドミノタウロスはブラッドアックス
という、Cランクの斧をおとす。特に
特殊効果はないが、使いやすくいい
武器だ。おそらく売ったら金貨2枚ぐらい
だろうか?なら、レアドロップはというと
ブラッドミノタウロスの霜降り肉という
そのなの通りブラッドミノタウロスの肉
だが、味はとても繊細でめちゃめちゃ
うまいらしい。売れば、金貨5枚程度に
なるらしい。なんだそんなことをしって
いるかというと、魔眼で見たらわかった
からだ。~らしいというのは相場が一定
じゃないからだ。
どちらもレアドロップを
落とすときにもう勘弁してください。
という目をしてきた。少しやり過ぎた
かもしれないと後悔した。そして俺は
今、
31階層へとつながる階段のまえにいる
息をととのえ、一歩を踏み出していく。
ここからが、本当の迷宮攻略だ!
















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ございます。1つしか投稿できず、
すみません。これからもよろしく
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