ドラゴンに転生!〜せっかくなのでドラゴンを謳歌する〜

エン

人間との遭遇





 進化して2日ほど経った。


 レベルは目標の20をとうに超え、32になっている。次の進化へはまだかかるようだ。


 洞穴から離れた今は狩場では洞穴周辺ではいなかったゴブリンとか、さらに大きな狼くんなどザ・魔物って生物がたくさんいた。
 こいつらは群れで襲ってくるから〈電撃剣〉を大量に出してぶつけてみたり、〈纏い・電気〉を使っての接近戦をやってみたりした。


 日本では味わうことのなかった体験の連続で楽しい毎日である。








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 それはレベルも40を超え、そろそろ狩場を移動しようと思っていたところで出会った。


「最近、魔物数がやたら少なくないか?」
「確かに少ないな」
「もしかすると強い魔物でも住み着いたのかもなぁ」
「バカ、縁起でもないこというなよ」


 そう、転生して初めて見る人間である!


 3人組の男たちは冗談でもいうように笑いながら歩いていた。


 それにしてもなんで言葉がわかるんだ?なぜに?
 ……まぁ、どうでもいいか。




「こうなると収入が減って困る」
「ハハ!女を抱けなくなるもんな?」
「残念!お前と違って俺には結婚を約束した女がいるんだよ!!」
「は?お前嘘だろ?」
「本当だぜ?」
「けっ!羨ましいなこんちくしょお!!」


 ほう、結婚とな。おめでたですなぁ〜。ところで、これ顔合わせて大丈夫なやつ?俺喋れないよ?いきなり攻撃されたりしないよな?


 そんなことを考えてその場でウンウン唸っていると、


「お、おい!!あれを見ろ!!」
「はっ!?ど、ドラゴン!?!?」
「白いドラゴンなんて見たことないぞ!!!」


 あ、バレたっぽい。


 よし、ここは勇気を出して話しかけてみるか。


「グラァア」


 こんにちはと言ったつもりだから出たのは唸り声。まぁ、そりゃそうか俺、ドラゴンだし。


「お、おい!逃げるぞ!!」
「あぁ!報告しなければ!!」
「く、クソォ!殿は俺がする!!」
「なっ!?そんなの任せれるかよ!!!」
「お前は婚約した女がいるんだろ!?バークにも女がいたじゃねぇか」
「なっ……知ってたのかよ」
「ふっ……生憎俺にはそんな相手はいなくてね……いけぇ!!!」
「く、クソォ!!絶対生きて戻ってこいよ!!」


 そういって、2人は逃げ1人は剣を構えてその場に残った。


 え?逃げるの?ええっと……さすがドラゴン?
 あと、おっさん?そんなに震えなくとも殺さないぞ?


「ガァア」
「ひいっ!?」


 そ、そんな反応されるのかよ……


 こんだけビビってるんだ。ドラゴンって人間にとってはそんだけ恐ろしい生き物なのかもな。
 これ以上怖がらせないように俺は立ち去るとしよう。


 さらばだ!!








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「はぁ、はぁ、はぁ……」


 クソっ!なんでこんなところにドラゴンなんているんだ!!
 早くギルドへ報告しなくては!!


 ガルドさん……!どうかご無事で……!


 俺は急いで街へ戻り、ギルドへと駆け込んだ


「すみません!!!」
「はい、いかがなさいましたか?」
「ど、ドラゴンが!!」
「はい?」
「森にドラゴンが出たんだよ!!!!」
「なっ……それは確かで?」
「この目で見た!!遭遇してしまってガルドさんが殿に……!」
「わかりました…ひとまず奥で話を聞きます、ついてきてください」


 そういって受付嬢は俺たちを奥へと促した。


「ガルドさんの救助は!?」
「……救出隊を編成するにも、まずは情報が必要です。ドラゴンとなると尚更です」


 クソっ……!無事でいてくれ……!ガルドさん……!


 そうして俺たちはギルドマスターの元へ連れていかされ、そこでドラゴンの報告をした。


 その途中、ガルドさんが無事に帰ってきたのを聞いた時は嬉しくてたまらなかったが、ガルドさんの報告を聞いて驚いた。


「見逃して、立ち去った……だって……?」







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