高校時代のアイドル的存在がニートになって面影がなくなってしまった件

マイナスイオン

LET'S 実家





「こうちゃーん、そんなに緊張しなくてもいいんだよー?うちの親が急に呼び出したわけなんだから〜」


「いや、そういうわけにはいかないよ。言うなればこれは凛乃花と結婚できるかの試験みたいなものだろ?」


「ひょえー!こうちゃんとついに結婚かぁ〜ねえねえ、ウエディングドレスはー......」


人間、尻に火がつくとかなりの能力を発揮できるらしい。凛乃花はこの1週間の間にかなり体を絞ったらしく、スッキリした顔立ちに戻っていた。


もちろん、夜の営みもダイエットにいいらしく、毎晩寝かせてもらえなかったけど......


「よしっ、出発だ!」


「おー!2人で出かけるのは旅行ぶりだね♡」


「そうだなーまた一段落したらまた2人でどっか出かけようか!」


「うん!こうちゃんとならどこに行っても楽しいから楽しみにするね♡」 


そして、その時に俺の素直な気持ち、いわゆるプロポーズができればなと思う。


………………


「あら、航平君に凛乃花、よく来たねぇ。玄関もなんだから早くおあがり」


「お久しぶりですお母さん。中々足を運べずすみませんでした」


「いいのよ。航平君が元気そうでよかったわ。凛乃花は迷惑かけてない?大丈夫?」


「あっ、はい。いつも仕事終わるのも待っててくれていつも助かってます」


「そうだよ!私だって頑張ってるんだからね」


そう言って、豊満になった胸を突き出す凛乃花。うーん、エロい!


「頑張ってる人はそんなに太らないわ。ま、そうは言ってもダイエット頑張ったみたいね」


理沙が凛乃花のお母さんに写真を送ったらしく、おデブ全盛期の頃をお母さんは把握してたらしい。


そこを突かれては言い返せないのか顔を膨らませたまま黙る凛乃花。まだまだおかあさんには敵わないようだ。


「さあさあ、ご飯作ってるから食べましょ!」


「うわぁ、美味しそう!お母さんの手料理久しぶり〜♪」


ほんとで美味しそう。さすがとっても過言ではないくらいだ。


「んー!美味しい♡ねえ、こうちゃん、このお肉すっごく柔らかいよー!」


「凛乃花は本当美味しそうに食べるわねぇ。航平君、いつもこんな感じなの?」


「はい、普段は凛乃花が作ってくれるんですけど、僕が作った時はこんな感じで食べてくれます。でも、到底及ばないくらいに美味しいです」


ここだけの話、凛乃花は料理が苦手だった。


確かにこんなに美味しい料理がいつも出てくるのなら作る時ないよなぁと納得。


もちろん今の凛乃花の手料理はとても美味しい。本人曰く、こうちゃんへの愛を込めているらしい。


本当すごく恥ずかしいんですけど......


凛乃花のお母さんのご飯は美味しく、瞬く間に平らげた。まあ、ほとんど凛乃花の胃袋へと投入されたんだけど......


「「ごちそうさまでした」」


「ほんと、2人とも美味しそうに食べてくれるから作った甲斐があったわ」


「本当に美味しかったです。またお礼をさせてください」


「こうちゃん、トイレ行ってくる〜」


そう言って、凛乃花はリビングを後にする。


「ねえ、航平君、付き合ってもうすぐ3年になるわね。結婚とかは考えてるの?」


ここに呼ばれるということはこの質問が来るのではないかと内心思っていた。


「結婚は考えてます。僕の中で彼女を支えていく覚悟はできています。まだプロポーズはできてないんですけどね」


「なら凛乃花と結婚してくれるのね?」


「はい、凛乃花と僕は結婚、一緒になりたいです」


不安そうに聞いていたお母さんの顔があっという間に笑顔に変わった。


「よかったわ〜!もうあの子を甘やかして育てたのか、見た目はいいけど少し性格に難があると思ってたけど、航平君が彼氏でほんとうによかった。凛乃花のことよろしくね!」


「はい!2人で幸せになります」


……


すごく緊張したけど、お母さんは俺の考えを聞きたかったらしい。3年付き合っている中で今更反対するではなく、凛乃花との結婚を俺が考えているのかが不安だったと後で聞いた。


「またいつでもおいで」


「神谷君なら凛乃花のことをしっかりお願いできるな。孫の顔が見える日を楽しみにしてるよ」


「じゃあねーお母さん、お父さんー」


こうして緊張の一日は幕を閉じた。


「ねえねーお母さんと私がトイレに行ってる間に何話してたのー?」


「凛乃花がぶくぶく太らないためにはどうしたらいいのかを聞いてたんだよ」


「私の魅惑のボディにまだ気づかないのー?今日は私の魅力に目覚めてもらおう♡」


どうやら今日も寝れそうにない。


そしてこっそりあの日の会話を凛乃花が聞いていたことも後日聞くことになるのだが、それはまた別の話で。



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