高校時代のアイドル的存在がニートになって面影がなくなってしまった件

マイナスイオン

凛乃花の決断





願っているときに限ってその夢の終わりは早いのだろう。


子どもの時、大好きなおばあちゃんの家に行く日になるまでは長く感じるのに、その日になった途端、1日が終わるのが早いのと同じ感覚なのだろうか?


今目の前で俺に笑顔を向けている彼女は夢の中の彼女で、現実では喧嘩の最中。


「晩御飯も一緒に食べれましたし、寂しいですけど今日はお開きですね!」


少し寂しそうな顔をする凛乃花。
俺はその顔が愛おしくて気づけば俺は無我夢中で凛乃花押し倒していた。


「せ、先輩ここ公園ですよ?それにまだ心の準備が....」


っ!その言葉で我に帰る。
どうやら俺もだいぶん精神がおかしいらしい。


「ごめん、凛乃花」


「先輩が大事に思ってくれてることは十分に伝わってますから、またそういうことはゆっくりしましょうね」


俺は凛乃花を抱きしめる。
そしてその瞬間から頭がクラクラし始まる。
ここまでか....
なあ、凛乃花。ダメかもしれないけどもう一度気持ち伝えて、高校の時のお前が願う未来になれるよう頑張ってみるよ!


目を覚ますとそこには....




★神童凛乃花★


私はあまりお酒には強くない。 ニートになる前も飲み会とかあったけど未成年だったし無理に押し付けるような人はいなかった。
 

ニートの時もお酒飲むと眠くなってこうちゃんとイチャイチャできないから飲まないようにしていた。だけど今、
神童凛乃花はすごく酔っています。


「凛乃花ちゃんまだ飲めるでしょう~」


「あっ、はあ~い。いただきまーす!」


もうそろそろ呂律もうまく回らなくなってきたなぁ。頭もぽわーってするし....


「凛乃花ちゃん、飲みすぎてないかい?」


優しく語りかけてくれる天童さん。
あっ、でも、こんなに飲んで帰ったらきっと
こうちゃん怒るよねぇ....


「また彼氏さんのことを考えましたね?ダメな彼氏
より私の方が幸せにできますよ?」


「またまたぁ、てんどぅしゃんご冗談を~」


頭で考える以上に言葉を出すともううまく
喋れないなぁ。ちょっと飲みすぎたかも....


……
そんな感じで楽しい飲み会も終わりを告げて私はふらふらの足取りの中帰ろうとしていた。


「そんなフラフラで家まで帰れるわけないでしょう。少し酔いを覚ましませんか?」


「あっ、てんどぅしゃん。今日はありがとう
ございましたぁ!でも大丈夫ですよ~」


「そんな状態ではダメですよ。よいしょっと」


「いや、重たいですから、下ろしてください」


「この先にいい休憩場があるんです。そこまではこの格好で行きますよ」


お姫様抱っこをされ、お酒が体中に回ってる私は激しく抵抗もできず、言われるがまま飲み屋街を進んで行く。


……気づけば私と天童さんはホテルの中にいた。え?ホテル?あれ?私ぼーっとしてる間に寝てたのかな?でもなんでホテルなんかに?


「酔いはどうですか凛乃花ちゃん。」


そう言って私に馬乗りになる天童さん。


「待って下さい、私には彼氏がいます!」


「でもその彼氏があなたを悲しませるのでしょう?その彼氏のことも私が忘れさせてあげますよ。
それに社会人になったあなたには、一夜くらいの快感があってもいいんじゃないですか?」


「天童さんは本気なんですか?
どうして私なんかに....」


私はこれからこの人に襲われてしまうかもしれないのに何故だかこの質問をしていた。


「君が可愛いからだよ。それにね、凛乃花ちゃんみたいな純粋な子を見ると自分色に染めたくなるんですよ」


……


「……俺は顔だけで好きなわけじゃないんだ!一つ一つ一生懸命で、今も昔も、全部含めた凛乃花が好きだ。だから俺とずっと一緒にいてくれ!」


ふと昔こうちゃんが私に言ってくれたことを思い出す。一生懸命な私が好き....か。
こうちゃんらしいよね。だから一生懸命な私の姿を
こうちゃんは見たかったんだよね。


……2人で話し合いたいって言ってくれた気持ちを
飲み会優先しちゃって、こうして男の人とホテルに
いる状況。


ごめんねこうちゃん。私が大切なのはやっぱり今も昔もこうちゃん1人だよ!


「天童さんありがとうございます。おかげで私の気持ちに気づけました」


「わかってくれたならいいよ。じゃあ」


「介抱していただきありがとうございました!
失礼します!」


私はそういい、彼を振り払い、彼が最初に休憩と
言ったことを思い出し、90分間分の金額を机に置き、止められる隙を与えることなく部屋から出た。


「はぁ、彼女を堕とすことは無理でしたか。
いい体をしてたんですけどねぇ。ただ、私からの誘いを断ってどうこれから会社でやって行くつもりなのでしょうね」




一瞬でも心揺らいだ自分が馬鹿みたい....
思い返せばいつでもこうちゃんは私のために
いっぱい頑張ってくれていたのに...


早くこうちゃんに会って仲直りしたい。
酔いも覚めた私は重たい体に鞭を振り、
ようやく家まで帰ってきた。


家の中は暗く、もうこうちゃんは寝てるようだった。


「こうちゃんごめんね、大好きだよ」


寝室で苦しそうな顔をした彼の寝顔に私はそっとキスし、安心からか私も隣で眠りについたのだった。



「高校時代のアイドル的存在がニートになって面影がなくなってしまった件」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く