高校時代のアイドル的存在がニートになって面影がなくなってしまった件

マイナスイオン

二度あることは三度ある?



凛乃花、全然帰ってこないなぁ、、


時刻はもう23時を回る。今まで社会に出たことは何回かあってもこんな時間までってのは
なかったのに....
 

いつぶりかに感じる寂しさ、家に帰れば自分のことを好いてくれる凛乃花のありがたみが分かった気がする。


でも俺はそれをうまく言葉にすることができない。働けと言っていたのは俺自身だし凛乃花の気持ちの邪魔はしたくないから....


普段、いや凛乃花といるときはあまり飲まないようにしてる酒も1人なら別だ。
 俺の周りのは空になり役割を終えた缶が俺の周りに散乱している。


このまま起きてても何もいいことはない。まだかと起き続けて待つより、朝起きて凛乃花がいてくれるほうがよほどいい。


俺も凛乃花も嫌なことがあればすぐに寝るたちである。自分の傲慢さに嫌気をさしながら、アルコールが回ってる俺はそのまま眠りについた。






…………


「ねえねえ、神谷先輩?私の話聞いてますか〜?」


……凛、凛乃花?制服姿でどうしたんだ?


「話聞いてなかったって言ったら怒りますよ〜」


「い、いや、ちゃんと聞いてたよ!」


「それは良かった!じゃあ次は先輩の番です。先輩はどこに行きたいですか〜?」


流石に3度目ともなると最初に比べ、驚きはないが、未だにこれが夢なのか現実なのかはわからない。しかもこれなんの話してたっけ?


「うーん、ハワイとかどうかな?」


苦し紛れに出した答えはハワイ、、


「先輩ふざけてます?どうして今日の晩ご飯の話をしてるのにハワイが出てくるんですか?」


いや、晩御飯の話ね。夢のくせになんでこんなネタが庶民的なんだよ、普通に旅行の話だと思っちゃうだろ!


「いや、この前テレビでみたハワイの....」


「言い訳は受け付けてないのでいいです。ちゃーんと私の話聞いてくださいね?♡」


凛乃花、そんな上目遣いで見られると俺の心臓がもたないじゃないか。
 

それにしてもこの夢は凛乃花と喧嘩してる俺に対しての当てつけなのか?


「神谷先輩!あ、あの....先輩って進路とかどうされますか?」


今までの夢のことと、季節感を考えると6月か、もうすぐ企業説明会があって、面接練習も始まるってところか。だったらもう言っても大丈夫だな、、ってなんで俺こんな真剣に考えてるんだ?


「一応、地元に就職しようかなって考えてる。
進学も考えたんだけど親にもう頼りっぱなしは嫌だしさ!」


「じゃあ一人暮らしって感じですか?」


「ああ、理沙はだいぶん反対してるけど、俺はそのつもりだよ」


「へへ〜そしたら毎日遊びに行けますね♪」


「毎日来てくれるのか?」


「彼女なんだから当たり前ですよ!女の人連れ込まないか監視もしなくちゃいけないし....」


「連れ込まねーよ。それに俺が卒業した後の方が大変だと思うわ。凛乃花モテるしなぁ」


「それはまさかの嫉妬とやつですか?大丈夫ですよ。私はお互い頑張る場所が変わってもずっと先輩のこと大好きですからね♡」


凛乃花....今もこんな風に思ってくれているのだろうか?太ってからというもの凛乃花がモテることも必然的に減っていった。
 

今、目の前にいる凛乃花にはまだまだ及ばないものの現実の凛乃花もダイエットの甲斐もあり昔の面影を取り戻しつつある。


彼女と喧嘩をしてしまった今、再び俺の元へ帰ってきてくれるのか?3年の歳月で培ったものはあるが、社会に羽ばたいた今、まだ好きでいてくれてるのかな?


「神谷先輩、彼女といるのにぼーっとするのは禁止ですよ!早くご飯食べに行きましょ?」






小首を傾げる凛乃花。
 夢の中で気持ちを伝えても意味がないのかもしれない。だけど俺は伝えたい....


「俺さ、凛乃花が頑張ってる姿見るのが好きなんだよ。今の凛乃花はアイドルだ。顔だって可愛い。だけど!俺は顔だけで好きなわけじゃないんだ!一つ一つ一生懸命で、今も昔も、全部含めた凛乃花が好きだ。だから俺とずっと一緒にいてくれ!」


「今も昔...?」


少し不思議なそうな顔をしていた凛乃花がだが、すぐに茹でた蛸のように真っ赤になって、


「話聞いてなかったフォローのつ、つもりでプロポーズはせこいです....もう頼まれたってずっと離れませんからね!」


私は幸せ者だと俺の腕に抱きついてくる凛乃花。ちゃんと現実の凛乃花にも伝えれるだろうか、、


だけど俺は今、この夢が覚めないでほしい。
仲のいい2人のままでいたい....


そう願ってしまっていたのだった。

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