高校時代のアイドル的存在がニートになって面影がなくなってしまった件
番外編2 悠人の片思い?
  銀杏悠人、改めて説明する必要もないと思うが俺の親友だ。前回の集まりで一緒に飲む約束をした俺は凛乃花と過ごす夜を我慢してこうして会ってるわけだが、ここで衝撃の事実を言われることになる。
「だーかーらー!理沙ちゃんのことが好きなんだよー!」
「いや、俺はその理沙の兄なんだけどな....」
最初は普通だったんだ。お互いの仕事の近況報告をして、この前起きたことを説明したり、いつも通りの二人飲みだった。
 だが、俺と違い、後先考えず飲んでいた悠人は顔を真っ赤にしてこう言うのである。
「いや、残念イケメンなお前に理沙とは付き合って欲しくないんだけどな」
「誰が残念なイケメンだーよ。俺ほど完璧な男なら
理沙ちゃんとは余裕で付き合えるさー」
「悪いが一発殴ってもいいか?」
だいたい、そもそも悠人はなぜ理沙のことを好きになったんだ?
 確かに家族という贔屓目を無しにしても整った顔をしているとは思う。
 今まで男と付き合ったという浮いた話も聞いたことはないし、兄ながらに安心していたのだが、、
うーん、悠人かぁ....こいつ顔はいいし、なんやかんや悪い奴ではないんだけど、うん、理沙とは付き合ってもらいたくない。
まあ、どうせいつもの冗談だろうけどな、、
「お兄さん~理沙さんを俺にください!」
「同い年のくせにお兄さんっていうな、気色悪い!」
こいつの酒飲んだ時のウザさを忘れた....
こんなことなら大人しく帰って凛乃花の手料理食べるんだったよ....
「そういえばさー凛乃花ちゃんとは最近どうなんだ~?」
唐突に悠人は凛乃花のことを言い出した。
「別にいいだろ、俺のことは」
「よかねーよ。ま、太って愛嬌がでてマスコットみたいでいいじゃねーか。まあ、高校時代の神々しさはないけどなー」
……
確かに高校時代の凛乃花は凄かった。こんなに高校に男子居たっけ?って思うくらい毎日告白されてたし、なんかもう神々しさがハンパなかった。今は今でもちろん可愛いけどな。
「ほっとけ、俺が好きなら問題ないんだよ」
「働いてないニートでも愛さえあればってか、甘やかしてばっかで知らねーぞ?働き出した途端、急に知らない男に持っていかれても」
「まあ、そうなったら凹むけど多分大丈夫だぞ?凛乃花、俺以外の人に見せられる体じゃないさ」
「お前がそういうならいいさ。でもな、安心感って大事だけどそれが時には仇となるかもってことは覚えておいた方がいいぜ?ちなみにソースは職場の先輩」
ふざけたこと言ってみたり、真面目になったり一体なんだ?酒の飲み過ぎか?
「童貞が何言っても説得力ねーよ。なんだお前凛乃花のことでも狙ってるのか?」
「だーれが親友の彼女なんて奪って楽しいんだよ。理沙ちゃんがいいでーす」
いや、理沙も俺の妹だろ!
「多分相手にされないだろうが頑張れ。ここまで友達でやってきて付き合うのは難しいだろうけど」
つい、真面目に答えてしまった。
ただ、それに狼狽える悠人でもない。
「それが燃えるんだよ~あっ、これお前にプレゼントだ」
唐突に投げ出される紙袋。わざわざ丁寧にラッピングされたものを取り出すと、
....いや、ぽっちゃりもののビデオじゃねーか!
「さっきからなんだ、そんなに凛乃花を馬鹿にしたいのか?」
「違うって、お前元々スレンダーな女が好きだからぽっちゃりもいいよってな。一回見てみればわかるって~」
あの~俺たち同棲してるんですけど、、これをいつ見ろと?それに彼女一応まだニートなんですけど、、
はぁ、絶対にこれを凛乃花に見せるわけにはいかないやつだ。
そう思いながら自分のリュックに入れる俺。
「まったく俺にはお前が何したいかわかんねーけどとりあえず落ち着くってことだけは確かだな」
「ま、それが一番ってもんよ。お前ら2人が仲良く
してんのも痛いほどわかったしもうお腹いっぱいだよ」
お前が散々飲むから逆に遠慮して俺が飲めなかったよ。ま、楽しかったからいいけどな。
「ただ、ずっと一緒にいるお前にとっては今の凛乃花はデブかもしれないが、高校時代のやつからしたら
そうじゃねーからな」
「ん?どういう意味だ?」
「なんでもねーよ!彼女幸せにしてやれよ」
「もちろんだよ!お前も理沙のこと本気で好きなのかわかんねーけど、好きなら兄としてじゃなくて親友として応援してやるよ」
「お前のそういうところ好きだぜ」
「男に告白されても嬉しくねーよ」
「じゃ、またみんなで集まろーな」
……こうして俺たちの女子会ならぬ男子会は終わりを告げた。お互い酔いが回ってるせいか、悠人が俺に何を言いたかったのか、俺には理解できなかった。飲みの席で言ったことだし、そんなに大事なことでもないだろう。
 帰宅後、凛乃花はもう寝ていた為、こっそり悠人からみたビデオを見たのは内緒である。
 スレンダーもいいが、ぽっちゃりも何気にいいかもしれないな、、
…………「航平、凛乃花ちゃんに働けって言うけど彼女がニートだから2人が安定してるってのもあるんだぞ?いくら太ったとはいえ、高校時代はアイドル的存在だったんだから職場に出ればどうなるかわかるか?お前は安心しきってるみたいだけどな。まあ、お前のことだから大丈夫だと信じてるぞ」
航平と別れた後、俺、銀杏悠人は1人でそう呟くのだった。
「だーかーらー!理沙ちゃんのことが好きなんだよー!」
「いや、俺はその理沙の兄なんだけどな....」
最初は普通だったんだ。お互いの仕事の近況報告をして、この前起きたことを説明したり、いつも通りの二人飲みだった。
 だが、俺と違い、後先考えず飲んでいた悠人は顔を真っ赤にしてこう言うのである。
「いや、残念イケメンなお前に理沙とは付き合って欲しくないんだけどな」
「誰が残念なイケメンだーよ。俺ほど完璧な男なら
理沙ちゃんとは余裕で付き合えるさー」
「悪いが一発殴ってもいいか?」
だいたい、そもそも悠人はなぜ理沙のことを好きになったんだ?
 確かに家族という贔屓目を無しにしても整った顔をしているとは思う。
 今まで男と付き合ったという浮いた話も聞いたことはないし、兄ながらに安心していたのだが、、
うーん、悠人かぁ....こいつ顔はいいし、なんやかんや悪い奴ではないんだけど、うん、理沙とは付き合ってもらいたくない。
まあ、どうせいつもの冗談だろうけどな、、
「お兄さん~理沙さんを俺にください!」
「同い年のくせにお兄さんっていうな、気色悪い!」
こいつの酒飲んだ時のウザさを忘れた....
こんなことなら大人しく帰って凛乃花の手料理食べるんだったよ....
「そういえばさー凛乃花ちゃんとは最近どうなんだ~?」
唐突に悠人は凛乃花のことを言い出した。
「別にいいだろ、俺のことは」
「よかねーよ。ま、太って愛嬌がでてマスコットみたいでいいじゃねーか。まあ、高校時代の神々しさはないけどなー」
……
確かに高校時代の凛乃花は凄かった。こんなに高校に男子居たっけ?って思うくらい毎日告白されてたし、なんかもう神々しさがハンパなかった。今は今でもちろん可愛いけどな。
「ほっとけ、俺が好きなら問題ないんだよ」
「働いてないニートでも愛さえあればってか、甘やかしてばっかで知らねーぞ?働き出した途端、急に知らない男に持っていかれても」
「まあ、そうなったら凹むけど多分大丈夫だぞ?凛乃花、俺以外の人に見せられる体じゃないさ」
「お前がそういうならいいさ。でもな、安心感って大事だけどそれが時には仇となるかもってことは覚えておいた方がいいぜ?ちなみにソースは職場の先輩」
ふざけたこと言ってみたり、真面目になったり一体なんだ?酒の飲み過ぎか?
「童貞が何言っても説得力ねーよ。なんだお前凛乃花のことでも狙ってるのか?」
「だーれが親友の彼女なんて奪って楽しいんだよ。理沙ちゃんがいいでーす」
いや、理沙も俺の妹だろ!
「多分相手にされないだろうが頑張れ。ここまで友達でやってきて付き合うのは難しいだろうけど」
つい、真面目に答えてしまった。
ただ、それに狼狽える悠人でもない。
「それが燃えるんだよ~あっ、これお前にプレゼントだ」
唐突に投げ出される紙袋。わざわざ丁寧にラッピングされたものを取り出すと、
....いや、ぽっちゃりもののビデオじゃねーか!
「さっきからなんだ、そんなに凛乃花を馬鹿にしたいのか?」
「違うって、お前元々スレンダーな女が好きだからぽっちゃりもいいよってな。一回見てみればわかるって~」
あの~俺たち同棲してるんですけど、、これをいつ見ろと?それに彼女一応まだニートなんですけど、、
はぁ、絶対にこれを凛乃花に見せるわけにはいかないやつだ。
そう思いながら自分のリュックに入れる俺。
「まったく俺にはお前が何したいかわかんねーけどとりあえず落ち着くってことだけは確かだな」
「ま、それが一番ってもんよ。お前ら2人が仲良く
してんのも痛いほどわかったしもうお腹いっぱいだよ」
お前が散々飲むから逆に遠慮して俺が飲めなかったよ。ま、楽しかったからいいけどな。
「ただ、ずっと一緒にいるお前にとっては今の凛乃花はデブかもしれないが、高校時代のやつからしたら
そうじゃねーからな」
「ん?どういう意味だ?」
「なんでもねーよ!彼女幸せにしてやれよ」
「もちろんだよ!お前も理沙のこと本気で好きなのかわかんねーけど、好きなら兄としてじゃなくて親友として応援してやるよ」
「お前のそういうところ好きだぜ」
「男に告白されても嬉しくねーよ」
「じゃ、またみんなで集まろーな」
……こうして俺たちの女子会ならぬ男子会は終わりを告げた。お互い酔いが回ってるせいか、悠人が俺に何を言いたかったのか、俺には理解できなかった。飲みの席で言ったことだし、そんなに大事なことでもないだろう。
 帰宅後、凛乃花はもう寝ていた為、こっそり悠人からみたビデオを見たのは内緒である。
 スレンダーもいいが、ぽっちゃりも何気にいいかもしれないな、、
…………「航平、凛乃花ちゃんに働けって言うけど彼女がニートだから2人が安定してるってのもあるんだぞ?いくら太ったとはいえ、高校時代はアイドル的存在だったんだから職場に出ればどうなるかわかるか?お前は安心しきってるみたいだけどな。まあ、お前のことだから大丈夫だと信じてるぞ」
航平と別れた後、俺、銀杏悠人は1人でそう呟くのだった。
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