九十九異能者物語

白木飛鳥

第21話 高崎デート

【DIAMO】結成してから2日たった。
僕は、貫前さんから横浜駅に来るように言われていた。

  僕「お待たせしました。」
 貫前「いや、全然待ってないから謝らなくていいよ。」
  僕「今日はどこ行くんですか?」
 貫前「そうだなぁ、白虎君、ICカードある?」
  僕「あぁ、まぁ、あります。」
 貫前「じゃあ、だるま見に行こうか?」
  僕「だるま?」

高崎線に乗って横浜から高崎までの長旅だった。

 貫前「ねぇ、白虎君、氷川はどんな感じだったの?」
  僕「そうですね、昔はどうだったとかは貫前さんのほうが分かると思いますけど、やっぱり変な人な部分は多いですね・・・。」
 貫前「まぁ、それは変わらないわね・・・。」
  僕「どうかしたんですか?」
 貫前「いや、なんか、まえと変わった感じがしてね。明るくなったというか。」
  僕「そうなんですか?」
 貫前「あんまりこれは言っちゃいけないことだけど、私たち【神道異能者】はお互いの精神状態などとかもわかるっちゃわかるし、なにがあったかなんてたいていわかるのよ。だけど、氷川は心の奥底に深くてどす黒い闇があって見にくい。」
  僕「たしかに、氷川さんはときどきなにか嫌なオーラがあります。」
 貫前「その闇が何のことなのかは想像つくけど、触れたりしたら危険っていう本能が働くのよね。」
  僕「貫前さんたちはいつから知り合いなんですか?」
 貫前「そうね。だいぶ前から知り合いだったわ。」

その時の貫前さんは、それ以上触れるな、ってなオーラを放っていた。

 貫前「さて、次が高崎よ。降りる準備をしておいてね。」
  僕「はい。わかりました。長かったなぁ。」

高崎駅に降りてスタスタと貫前さんは歩いて行った。
「ここよ。」と言いながら部屋に案内された。

???「いらっしゃい。おぉ、こうちゃん。何しに来たんだい?」
 貫前「あれ届いた?」
???「あぁ、届いてるよ。ちょっち待ってろ。」

  僕「あの人は誰なんですか?」
 貫前「あぁ、中田ルーマだ。通称:だるま。私の友達よ。いつもここでいろいろなものを調達してるんだ。」
 中田「やぁ、まさかぁ、君がこうちゃんの恋人?」
 貫前「このばかだるま。んなわけないだろ。」

中田は貫前さんに何か渡していた。

そのあと、貫前さんに高崎の町を案内してもらってから
午後四時くらいに高崎線に乗って横浜に帰った。

 貫前「ごめんね。今日は手伝ってもらって・・・。」
  僕「いえ、気にしないでください。結構楽しかったです。」
 貫前「そうか?それはよかったよ。」

 貫前「あぁ、あと、私に氷川のこと聞かれたってこと誰にも言うなよ。」
  僕「はい。」

聞くわけがない。いや、聞けるわけがない。

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