このクラスのメンバーは、全員ヒロインらしい。

白木飛鳥

Meets A Heroines…。(12)

海原先生とテニスコートに向かうために階段を下りていると
大音量でFUNKな音楽が流れてきた。

???「Yo!Yo!お二人さん!毎日毎日ごくろうさん!Hey Say!Oh!!Oh!!」
 二人「・・・」
???「Say!Oh!!Oh!!」
 二人「・・・」
???「何で乗ってくれないんですか?」
  俺「いや、すまん。気おされてたわ。」
???「まぁいいでしょう。」
 海原「鈴木先生、この子は?」
???「私は、鈴木先生の教え子の関口結衣《せきぐち ゆい》です。よろしくお願いします。」
  俺「関口、これはいったい?」
 関口「ラップ部の練習です。私はもう戻ります。」
  俺「お。おう。頑張れ。」

そのまま、海原先生とはあまり話さなかった。
テニス部の部活棟に着くと、そこで生徒たちの練習を見ながらいろいろと話していた。

???「鈴木先生!避けて!!」
  俺「うん?」

振り向くと顔面に白と黒の球が飛んできた。
次の景色は保健室の天井だった。

???「鈴木先生!すみませんでした!!」
  俺「うん?お、ごめんごめん。もう平気だし。」
???「でも、どうしよう?頭打ってたら・・・。」
  俺「大丈夫だ。えっとー。名前は・・・」
???「名前・・・?記憶喪失ですか???」
  俺「いやいや、違うんだ。すまんまだ生徒の名前完全に覚えてなくて。」
???「それならよかったです。浦和紅音《うらわ あかね》です。」
  俺「そっかー、浦和。おれはもう大丈夫だ。練習戻れ。」
 浦和「本当に大丈夫ですか?」
  俺「あー、大丈夫だ。」
 浦和「で、では・・・」

浦和は申し訳なさそうに保健室から出ていった。
すると、すぐに、女子生徒が来た。

???「鈴木先生、顔面シュートお疲れ様です。」
  俺「いや、したくてしてるわけではないよ。って何で和服?」
???「それはもちろん華道部ですから。」
  俺「なるほど。」
???「生徒がお見舞いに来てくれたんですよ?なにかないんですか?」
  俺「おーありがとう。えっと。」
???「大和撫子《やまと なでしこ》です。」
  俺「ありがとうな、大和。」
 大和「そんな不運な鈴木先生にはこちらのはなをあげます。」
  俺「お、綺麗な花だな。大和が持つと可憐だな。」
 大和「ら、世辞がうまい方ですね。では、では。」
  俺「世辞ではないが頑張れよ・・・。」

大和は花を俺に渡して立ち去った。
すぐに、またドアが開き宮崎先生がやってきた。

 宮崎「体調はどうですか?」
  俺「もう大丈夫です。」
 宮崎「伊藤先生がもう早退しなさいということでしたのでお荷物です。」
  俺「あ、はい。では、帰ります。」

この三日間で色々な出会いをした気がする。

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