このクラスのメンバーは、全員ヒロインらしい。

白木飛鳥

Meets A Heroines…。(2)

教師生活2日目。4月9日だ。
本日は、4時間授業をして
顧問を任せられてしまった部活を二時間やって
18時には帰れる予定である。

朝起きて、顔を洗って、ご飯を食い、
歯を磨き、スーツに着替え、家を出る。
学校の近くまではいかないが
徒歩で行ける距離に家を借りた。
奮発して3LDKと一人暮らしにはもったいない部屋を借りた。

登校中もうちの生徒とみられる運動部の子たちが
自転車で颯爽と通り過ぎていった。

  俺「おれってそういや何部の顧問だっけ?昨日伊藤先生が言ってたのに忘れ散った」
???「鈴木先生?やっぱり鈴木先生だわ。」

振り向くとうちのクラスの生徒がいた。

  俺「おぉー。えーっと、名前は・・・。」
???「相沢です。相沢陽葵《あいざわ ひなた》。」
  俺「あぁ、そうだ。相沢だ。ごめんな。まだ名前覚えられなくて。」
 相沢「いいですよ。次はちゃんと覚えてくださいね。」
  俺「任せろ、それにしても相沢早いな。」
 相沢「今日から部活ですし、日直です。」
  俺「ほぉ、相沢はえらいなぁ。」
 相沢「当たり前のことですよ。では、先生私はお先に。」
  俺「おう、頑張れよ。」

相沢は、先に小走りで学校に向かった。
すると今度は後ろから伊藤先生と宮崎先生の声が聞こえた。

  俺「お二人ともおはようございます。」
 伊藤「おう、おはよう!もう朝から生徒とイチャイチャしちゃって困っちゃうね。ねぇ、美玖ちゃん?」
 宮崎「何で私に聞くんですか??!生徒と話すのはいいことです。」
 伊藤「何でって昨日飲んでるとき、ずーーっとすずっきーのことばかり話してたじゃんか。てっきりやきもちやいてるのかと・・・。」
 宮崎「もーーー!鈴木君いる前いる前で何言ってるんですか???」
 伊藤「ごめんて。あれ?そういや、すずっきー部活は?」
  俺「あぁ、その昨日何部って言われたのか忘れてしまって・・・。」
 伊藤「あぁ、そういうことか。まぁ、そういうこともあるよな。もう一度言っておこう。君の部活は【テニス部】だ。そこでやってるから着替えて早く行った方がいいぞ。」
  俺「は!はい!では!」

そんなこんなで職員室に荷物を置いて、ロッカー室でジャージに着替えて、
校庭にあるテニスコートに向かった。
こう見えても中学、高校とテニス部に所属していたから大丈夫である。
校庭に出るとテニス部の部員が俺を待っていた。

  俺「遅れてごめん。今日からこの部の顧問の鈴木です。よろしく。」
???「もう。鈴木先生たら、担任でもあるんだからしっかりしてよ。」
  俺「あーすまん。えっとー。」
???「まさか自分のクラスの生徒の名前忘れたの?」
  俺「す、すまん。」
???「軒先莉央《のきさき りお》だよ。おもいだした?」
  俺「あぁ、すまん軒先。」
 軒先「いいよ、許してあげるよ早く指示出して、鈴木先生。」

まだまだ、彼女たちとの出会いも4月9日も始まったばかりだ。

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