【旧版】自分の娘に生まれ変わった俺は、英雄から神へ成り上がる
第105話 シトレア、早速失敗する。
「シア、じゃあこれ解るかしら?」
「うん、16」
こんな計算簡単だろと思いながらも俺は答える。
「シア頭いいわねー、えらいえらい」
ヨメナは俺の席までわざわざきて俺の頭を撫でる。
頭を撫でられるのは嬉しいが、みんなの視線が痛い…
「ママ、早く授業にもどらないと」
「そうだったわ!ごめんなさいみんな。じゃあ続けるわよー」
俺たちがこの学園に入学してから早一ヶ月が経った。
前世学園に通っていないこともあり少し学園生活を楽しみにしていたが、実際授業とか受けてみると結構あっさりしていた。
というか、全部知っていたために、全部の授業が復習みたいになってしまっていた。
つまらないなぁー
だから授業は全部上の空。
ヨメナがさっきの通り、俺に当てない限り何にもしないし聞かない。
だが、授業の中にも実技はある。
それは、いくつかある。
その中の全ては、魔法や武器の実技だ。
その中でみんなは分けられる。
魔法では、属性別で分けられているし、また、強化や付与の授業などもある。
そして武器の実技の方では、剣や弓、槍などといった他にも様々な選択が存在する。 
そしてその一つ一つの分野には一人の専門の先生が付いている。
それに関してはとてもすごいと感じた。
そしてこの学園は午前の間は皆机でコツコツ必至になって授業を受けるのだが、午後は実技に励むことになっている。
その実技は、このたくさんの選択肢の中から一つ選んでやるらしい。
そして選んだからには一年間は絶対にそこの授業を受けなければいけないらしい。
だが、一年経つと違う授業を受けていいらしい。
まあ、選ぶ前にどれに適性があるかとか一通り検査してくれたりするから、選ぶのを失敗することはないだろう。
そう、選ぶことは失敗しないはずだ。
なのに、俺は失敗した。
まず俺には全ての魔法に適性がある。
それはフローラに教えてもらったからわかっている。
そして光魔法と闇魔法について。
これは特殊だしシルヴィアと猛特訓したおかげですごい使えるようになったからもう教えてもらわなくても大丈夫だ。
ほかの属性魔法も同様の理由で教えてもらわなくても大丈夫だ。
すでに俺の魔法は中堅の神を倒せるとかシルヴィアが言ってたし。
そこはシルヴィアが言っていたことだし大丈夫だろう。
ということで魔法はいいとしてどの武器で闘うかだな。
そしたらすでに答えは決まっている。
前世で使っていた武器、剣だろう。
だから俺は剣を選択した。
が、実際最初の授業を受けてみたところ。
授業になりませんでした。
まず基礎の体力づくり。
「じゃあ、この周りを三周走ってくれ!」
そう、たった三周。
そこそこのペースで走れば走りきれるくらい。
七歳児たちだと余裕で走れる。
が、俺は一周も走れず断念してしまった。
体力が全く増えてなかったのだ。
神の能力は少し覚醒したのに増えなかったのだ。
シルヴィアもそれに関して不思議そうにしていた。
そして疲れた後に剣の素振り。
俺もなんとかやろうとするが、
「ぐぬぬぬっ!」
まず剣がしっかり持ち上がらない。
「だ、大丈夫か?シルフォリウム?」
先生も心配している。
「だ、大丈夫…で、す」
「よっ、よいしょ!やった、持ち上がった!…!!」
そう、一旦は持ち上がったのだが、剣の重さに負けてひっくり返ってしまったのだ。
「あの…大丈夫か?」
「大丈夫です!」
俺は強く先生に言った。
周りの生徒たちは俺のことを見て笑っていた。
こうして俺は、容姿だけ可愛いだけの劣等生のレッテルを貼られてしまった。
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