【旧版】自分の娘に生まれ変わった俺は、英雄から神へ成り上がる
第15話 花リンゴ飴とチョコバナナ
パーティー当日の朝。
シトレアは、いつも通りの時間に起きて朝食を食べていた。
だが今日の朝食は、いつもと違ってとても少なめである。
パーティーのときに、たくさん食べたいがためにお腹を空かせた状態で行くことを決めていたからである。
ヨメナはすでに今日のパーティーの準備のために
朝早くから出かけている。
だから家には、俺、オシエ、セレスしかいない。
もうさっしたと思うが今日パーティーだ。
だから俺は、今までの中でとても女の子らしいドレスを着せられた。
そして俺の髪の毛は今では、結ばないと完璧に地べたについてしまほど長くなった。
そのため、俺の髪は結んでもらわなければならない。
今日パーティーだから、いつもより髪を結ぶのに気合いが入っているのがよく見てわかる。
おかげさまで頭も重いし、暑苦しいったらありゃしない。
話は変わるが、ヨメナがやっと俺に外出の許可をくれた。
やっとヨメナについてこられないで済むと思って安心している。
だが、やっぱり一人なのはダメらしく、オシエかセレスをつけるならいいと付け加えられている。
それでも嬉しいし、大きな進歩だ。
このことでヨメナは先に出て準備を行うことができている。
今回のパーティーでは、屋台やお店などはお昼から準備され販売しているが、広場でのメインディッシュは夜から始まる。
その最初に俺は、挨拶に出なければならないことになっていた。
「シア様、そろそろお時間です」
セレスが俺のことを呼びに来た。
「はーい、いまいくー」
俺は外に向かった。
外にはすでにセレスとオシエが俺のことを待ってくれていた。
だが、俺は鍵を扉にかけなかった。
というか、この家にはそんなものが元からない。
あ、もちろん女湯のところは、他の場所よりも厳重に結界が張られているが。
そう、今言った通り、この家は結界が張ってあるため、家の中に入られたり盗まれたりする心配はない。
警備に関してはうちは最強なのだ。
俺はオシエとセレスと手を繋いで、屋台やお店が広がる、いつもより賑わっている広場に向けて歩き出した。
そして広場。
広場は思っていた以上に賑わっていた。
もちろん、自分では全部制覇出来ないくらい食べ物も売られている。
俺はさっそく、食べ物の屋台を楽しむことにした。
俺は最初に赤い果実のようものを食べてみることにした。
名前は…
「おじさん、花リンゴ飴?一つください!、あっ、オシエとセレスは食べる?」
「いや私たちは大丈夫です。しかもシア様はタダで食べられるかもしれませんが、私たちはタダではありませんから。」
「そんなの気にしてたのかい?お嬢ちゃんのメイドさんたちなら別に大丈夫だ。というか、そのお嬢さんの知り合いなら別に問題はない。街のお礼だ。逆に持って言って欲しいくらいだ!」
「分かりました…そこまで言うのなら。ではおじさん、花リンゴ飴を三つください」
「はいよっ。また今度立ち寄ってくれよな」
「はい、ありがとうございました!」
そして俺たちは次の屋台に向かって歩き出した。
次にシトレアが目に付けた屋台は、これだ。
チョコバナナ。
「おじさん〜チョコバナナ三個ちょうだい〜」
「はいよ、お代は…街を助けてくたお嬢ちゃんか!街を救ってくれてありがとうな!じゃあお代は大丈夫だよ!」
俺がもらい、セレスとオシエにチョコバナナを渡す。
二人とも初めて食べるのか、少し食べるのに戸惑っている。
俺は二人がしっかりと食べれるか見てみることにした。
すると二人はチョコバナナを舐め始めた。
チョコバナナを舐めるセレスとオシエは、ビジュアル的にとてもエロい。
それにしても二人とも頑張って舐めるわ舐めるわ。
まあ、頑張ってくれたまえ。
俺はそのときチョコバナナを食べている二人に多くの目線が向けられていることに気づいた。
その多くが男で、頬を赤く染め、気持ち悪い笑顔を向けながら眺めている。
うえっ、気持ち悪!
とりあえず俺は、セレスとオシエにいやらしい目線を向けている人たちに、軽くドロップキックをお見舞いしてやった。
その俺の行動にセレスとオシエは不思議がっていた。
が、まあ当然だろう。
彼女たちは必死にチョコバナナを食べていただけなんだから!
俺たちはチョコバナナを食べ終えるとその場からすぐさま離れていった。
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