あの滑走路の向こう側へ

きさらぎ ねこ

第2章、十二、所長会議



今日は、営業所長会議がある為、
エリア内の各地から営業所長が集まっていた。
唯は、会議資料など準備していた。

夕方、会議から戻った河合課長が唯に声をかけた。
「芹沢さん、今日の終業後、予定ある?」
「ないですけど?」
「本社の人が一人、懇親会に出られへんくなって、料理が一つ余るし、芹沢さん来ぉへんかな」

内山と端に座っていたらいいとの事で、
唯は所長会議の懇親会に飛び入り参加する事になった。

参加してみると、お偉いさん達は、
意外とフランクだった。

「経理の子やんなぁ」
「いつもありがとうな」
「うちの営業所にエエのがおるんやけど、
 芹沢さん、どうかなぁ」
「アイツはあかん、うちの営業所のヤツの方がええで、どない?」

所長達がワイワイしている横で内山が
「大丈夫やで、後で河合課長に角が立たんよう断っといてもらうから」
と小声で唯に言った。

みんな和気藹々とした職場で、
唯は良い会社だなと思った。



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