現実世界が嫌になったので、異世界で魔王の夢を叶えて来ます!
第9話 服屋
しばらく歩いた俺たちは何事もなく大都市ヴォルデンに到着した。
知らない場所をどんどん進んでいくサラたちについていった。
「まずはここです。」
「ここは?」
サラたちが立ち止まった先には一つの古びた店が一つ立っていた。
ガラス越しから少しの覗くと服が何着も並んでいた。
「服屋か?」
「そうです。私たちが今着ている服はこの世界のものではないので怪しまれないためにもこの世界の服に着替えましょう。」
確かに…俺はまだましかもしれないがこの二人はどう見ても怪しまれるだろうな。
着替えるのはいいが俺は一つ気になっていることを聞いてみた。
「お金は大丈夫なのか?」
「はい、大丈夫ですよ。おじいさまから事前にいくらかはもらっていますので。」
なら大丈夫か…それにしても仕方ないとはいえ女の子にお金を払わせるのは罪悪感があるな。
「ではそれぞれ服を選んで十分後にここに集まりましょう。お金は私がまとめて払いますので。」
サラが喋り終わるとリーゼがすごい勢いで店の中に入っていった。
俺も後を追うように店の中へ入り、男性用のエリアへと足を運んだ。
「…まぁこれでいいか。」
前の世界でも服は自分で選んで買っていたが特にこだわりがあるわけでもなく、それでいて好きな色とかもないのでつい適当に選んでしまう。
「暮人様、そちらになされるんですか?」
急に後ろから覗き込むサラに少し驚いてしまった。
「そのつもりだけど…」
「ん~…」
どこか不満そうなサラを見て一ついいことを思いついた。
「なぁサラ」
「な、何でしょうか?」
「良ければ俺の服選んでくれないか?」
「いいんですか!」
サラのテンションが上がったのが見るだけで分かった。
そこまであからさまにテンションを上げられると自分のファッションセンスが不安になってくるな…別に気にしてないけどね…ほんとだよ。
「暮人様!私も選びたいです。」
「あ、ああじゃあリーゼにも頼もうかな」
そこからは永遠に着せ替え人形かのように試着室で着替えさせられ、俺の服が決まったのは五時間後だった。
「ふ~」
二人が会計をしているときに俺は店の外のベンチで少し休憩していた。
こうしていると本当に異世界に来たんだと改めて実感した。
前の世界だと友達とどんなに楽しいことをしていても頭のどこかで家のことを思い出さずにはいれなかった。
けれど今日、二人と一緒にいて人生で一番幸せだった。
「この幸せを繰り返すためにも俺は絶対に魔王の夢を叶えてやる…」
「お待たせしました暮人様。」
少しすると袋を持ったサラとリーゼが店から出てきた。
「ああ、全然大丈夫だよ。」
俺はベンチから腰を上げ二人の前に立った。
「ん?そういえば二人共そのまんまなんだな。また人前を通るのなら着替えたほうがよくないか?」
「いえ、次の場所へは魔法を使っていくので大丈夫ですよ。」
魔法のことはまだ全然わからなかった俺は、とりあえずサラの言う通りにした。
「サラ、次はいったいどこに行くんだ?」
わざわざ魔法まで使って行く場所なんてどんなところなのか気になって仕方なかった。
「次に向かうのは私たちがこれから住むことになる家です。」
「えっと…家?」
「はい。家です。」
魔法なんて使うものだからてっきり一般の人々にはばれてはいけない所なんだと思って緊張してた自分が恥ずかしくなった。
「では行きますよ。転移。」
その瞬間俺達三人を光が包んでやがて消えていった。
そして現在転移中の俺は、恥かしさが露わになりそうなのを必死に隠していた。
知らない場所をどんどん進んでいくサラたちについていった。
「まずはここです。」
「ここは?」
サラたちが立ち止まった先には一つの古びた店が一つ立っていた。
ガラス越しから少しの覗くと服が何着も並んでいた。
「服屋か?」
「そうです。私たちが今着ている服はこの世界のものではないので怪しまれないためにもこの世界の服に着替えましょう。」
確かに…俺はまだましかもしれないがこの二人はどう見ても怪しまれるだろうな。
着替えるのはいいが俺は一つ気になっていることを聞いてみた。
「お金は大丈夫なのか?」
「はい、大丈夫ですよ。おじいさまから事前にいくらかはもらっていますので。」
なら大丈夫か…それにしても仕方ないとはいえ女の子にお金を払わせるのは罪悪感があるな。
「ではそれぞれ服を選んで十分後にここに集まりましょう。お金は私がまとめて払いますので。」
サラが喋り終わるとリーゼがすごい勢いで店の中に入っていった。
俺も後を追うように店の中へ入り、男性用のエリアへと足を運んだ。
「…まぁこれでいいか。」
前の世界でも服は自分で選んで買っていたが特にこだわりがあるわけでもなく、それでいて好きな色とかもないのでつい適当に選んでしまう。
「暮人様、そちらになされるんですか?」
急に後ろから覗き込むサラに少し驚いてしまった。
「そのつもりだけど…」
「ん~…」
どこか不満そうなサラを見て一ついいことを思いついた。
「なぁサラ」
「な、何でしょうか?」
「良ければ俺の服選んでくれないか?」
「いいんですか!」
サラのテンションが上がったのが見るだけで分かった。
そこまであからさまにテンションを上げられると自分のファッションセンスが不安になってくるな…別に気にしてないけどね…ほんとだよ。
「暮人様!私も選びたいです。」
「あ、ああじゃあリーゼにも頼もうかな」
そこからは永遠に着せ替え人形かのように試着室で着替えさせられ、俺の服が決まったのは五時間後だった。
「ふ~」
二人が会計をしているときに俺は店の外のベンチで少し休憩していた。
こうしていると本当に異世界に来たんだと改めて実感した。
前の世界だと友達とどんなに楽しいことをしていても頭のどこかで家のことを思い出さずにはいれなかった。
けれど今日、二人と一緒にいて人生で一番幸せだった。
「この幸せを繰り返すためにも俺は絶対に魔王の夢を叶えてやる…」
「お待たせしました暮人様。」
少しすると袋を持ったサラとリーゼが店から出てきた。
「ああ、全然大丈夫だよ。」
俺はベンチから腰を上げ二人の前に立った。
「ん?そういえば二人共そのまんまなんだな。また人前を通るのなら着替えたほうがよくないか?」
「いえ、次の場所へは魔法を使っていくので大丈夫ですよ。」
魔法のことはまだ全然わからなかった俺は、とりあえずサラの言う通りにした。
「サラ、次はいったいどこに行くんだ?」
わざわざ魔法まで使って行く場所なんてどんなところなのか気になって仕方なかった。
「次に向かうのは私たちがこれから住むことになる家です。」
「えっと…家?」
「はい。家です。」
魔法なんて使うものだからてっきり一般の人々にはばれてはいけない所なんだと思って緊張してた自分が恥ずかしくなった。
「では行きますよ。転移。」
その瞬間俺達三人を光が包んでやがて消えていった。
そして現在転移中の俺は、恥かしさが露わになりそうなのを必死に隠していた。
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