そこからはじまる恋!

成瀬瑛理

理性の崩壊3

「や、やめろっ……! 撮るなっ……! こんな姿を撮るなっ……! 阿川、やめろっっ!!」

 怒鳴るとあいつは俺を無視して、写メを撮り続けた。その支配と屈辱感はさらに俺の中で高まった。

「本当に厭らしいですね。両手を拘束されて両脚を無理やり開かされ、性器をさらけ出す貴方の姿は厭らしくて堪りませんよ。これがあの高飛車で傲慢な貴方だと思うとゾクゾクします」

「くっ……!」

「ホラ、もっと撮らせて下さい。高貴な貴方が淫乱に成り下がったメス犬の姿をね?」


「ふざけるなっっ!!」


 その言葉に俺は再び頭がカッとなると、感情を剥き出したまま奴に言い返した。するとあいつは笑いながら俺の両脚に写メを向けてきた。


「なっ、や、やめろ……! そんなところ撮るなっ……!」


「葛城さんのここが一番良い眺めです。両脚を閉じてもその奥は隠せませんよ。ホラ、俺に見せて下さい」

「や、やめっ……!」

 阿川は耳元で、厭らしい声でそう言ってきた。俺はその声に身体中が熱くなっていくのを感じた。

 閉じた両脚を無理やり開かされ、あいつは俺の性器を写メで撮った。カシャカシャっとシャッターの音が切られる度に体の奥はウズくように熱く火照った――。

「っ……! んっっ……! くっ……!」

 シャッターを切る音に自分の意思とは関係なく体は無意識に反応した。あいつに自分の姿を撮られていると思うと体は熱くなる一方だった。それに、あいつの絡みつくような視線が俺の頭をおかしくさせた。

 まるで視姦だ。舐めるようにジッくりと俺を見つめるあの目に次第に快感さえ感じてきた。そして、気がついたら俺は体をクネクネと捩らせて、あいつの前で乱れた吐息と声を出していた。


「っ……! み、みる……な……! おれをっ……!」 


「うっ……!」


 その瞬間、自分の体はその視線に耐えられなくなると無意識にあいつの前でイった。


「んああああああっっ……!!」


 あいつの目の前でイクと、頭の中は真っ白くなった――。


「ふっ、すごいですねぇ……。葛城さん、前を触ってもいないのに一人でイったんですか?」


「っう……!」


「――こまった人だ。とんだ淫乱ですね、貴方みたいな淫乱な人は今までみたことがないですよ。さっきからイキまくりじゃないですか?」


「くっ……!」


 阿川の目の前でイクと、俺は涙が溢れて止まらなかった。それは自分にとっても屈辱的だった。一度狂い始めた歯車は少しづつ俺の精神と身体を蝕んだ。


 あいつの支配は自分の知らない自分を次々に暴かれる。そして、俺はあいつの前で淫らな姿をさらけ出すオモチャのようだった。一度歯車が狂うと、もうそれは止まらないでいた。


「それにしてもすごいですねぇ。ここをびちょびちょに濡らして一人でイクなんて、それも触ってもいないのにイクなんて、ド変態じゃありませんか? ねえ、聞いてますかスケベな葛城さん――」


「ぅぅっ……」


 俺は遠退く意識に体の力さえ入らなくなってきた。だらしない格好をさらけ出して、あいつの目の前で項垂れて返事をした。喋ろうとしても口からせヨダレが出てくる。瞼は重くトロンとしていた。ただ快感だけが俺の体を熱くさせていた。その刹那に体の奥は火がついたようにさらに熱く火照ってウズいた。

「葛城さん口からヨダレが出てますよ。それに性器からだらしない滴を溢して何やってるんですか?」

「ふふっ、貴方は本当困った人だ……。そんな淫乱な姿は誰にも見せれないですね。そんな貴方の淫らな姿を見ていいのは俺だけです。誰にも見せたくないです。ねえ、葛城さん…――?」


「っぅ……」


 阿川は怪しくそう言うと、俺の全身をカメラにおさめてシャッターを切った。その音にすら俺の体は、もはや反応したのだった――。




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