異世界では幸せに。

ノベルバユーザー435265

お買い物

僕はギルドを出たその足で街の市場に向かった。



「初めて来たけどすごい賑わいだなぁー」



さすが王都の市場とだけあってたくさんの人がいる。
まず最初に向かったのは穀物類を売っているお店。



僕に気づいた店の人(おばさん)が僕に声をかけた。



「いらっしゃい。お使いかい?」



「違いますよ、僕お菓子を作ろうと思って小麦粉を買いにきました。」



「へぇーそうかい。それでどれくらい必要なんだい?」



僕が作ろうと思っているのはクッキー。
クッキーだけだからそこまで小麦粉は必要ないと思ってる。



「じゃあとりあえず一キロください。」



この世界でも距離や重さの単位は変わらなかった。
偶然ってすごいねー



おばさんは小麦粉を僕に渡して、



「はい、一キロね。銀貨一枚だよ。」



僕は言われた通り銀貨一枚をアイテムボックスから出しておばさんに渡した。



「はい、銀貨一枚。」



僕は小麦粉を受け取りそのままアイテムボックスに入れて次のお店に向かった。


















今度は牛乳を買いに来た。クッキーを作るのにそこまで使わないがあったほうがいいので買いに来た。



「おう、いらっしゃいボウズ。おつかいか?えらいな。」



みんなお使いだと思うのか?
僕はおつかいのことはスルーして買い物をした。



「牛乳一壺下さい。」


この世界で紙パックなんてなく壺売りで牛乳を売っている。



「銀貨一枚と大銅貨三枚だぞ」



今回は壺の分が、入って銀貨一枚という値段。
牛乳自体が大銅貨三枚で壺が銀貨枚らしく次に買いに行くときは壺を渡せば大銅貨三枚で買うことができる。



「はい、おじさん。銀貨一枚と大銅貨三枚ね。」



「おう、まいど」



僕は牛乳の入った壺を受け取るとアイテムボックスにしまい次のお店に向かった。



















僕が来たのは今回クッキーを作るにあたっての主役といっても過言ではないもの、そう、砂糖ではなく蜂蜜を買いに来ている。
そもそもこの世界では砂糖は高級品で売っていても高額で売られている。そこで僕はこの世界の数少ない甘味料のうちの一つ、蜂蜜を買いに来た。
蜂蜜も牛乳と同じように最初は壺売りであとは持っていけば安く買えるらしい。



「すいません、蜂蜜を一壺下さい。」



「あらあら、ぼく?お金はあるの?蜂蜜って高いのよ?」



店員さんはおばさんだった。



「そうだったんですか?それで値段はいくらですか?」



たぶんこの市場で僕に買えないものはないと思う。ってくらいお金あるしね。



「金貨二枚と銀貨一枚よ。無理でしょうからかえりな。」



僕は言われた通りの金額、金貨二枚と銀貨一枚をおばさんに渡した。



「はい、金貨二枚と銀貨一枚ね。」



やっぱり甘味料は高いんだね。みんな甘いの好きなんだな。



「ま、まいど。はい、これ蜂蜜ね」



僕から金貨が出てくるとは思わなかったのか、少し動揺したもののすぐに蜂蜜を渡してくれた。さすが商売のプロというべきか。



僕は市場で買ったものを持って(アイテムボックス内だけど)月の導き亭に戻って行った。

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