異世界エボリューション
第一話 異世界転移!
「赤澤千夏」
「はい」
「倉木平助」
「はい」
二学期の始業式、夏休みの課題に追われて地獄を見たのも昨日のことで、残暑の中、一か月ぶりの出席が取られている中、俺は...。
「佐倉健吾」
...。
「?、佐倉は来とらんのかぁ?」
Zzz。
屋上でサボっていた。
といっても俺は不良などではない。学業では、進学校の学年1位であるし、近所の旧帝大への推薦ももらえることになっている。つまりは、俺は少々融通の利く特殊な生徒なのだ。
夏が終わり、3年の俺も進路について考える時期が迫っている。
「進学か、それとも...。」
よくある家庭の事情のことを考えながら、空を見上げていると、俺は突然眩い光に包まれた。
「こ、ここはぁ...。」
気が付くと森の中だった。森といっても日本の森ではない。ジャングルだ。熱帯雨林というのだろうか。湿度も高く、汗が止まらない。明らかに日本ではないし、ここがどこかもわからない。とりあえず俺は迷子ということだ。
「まいったなぁ...、こういうとき動かない方がいいんだっけか。」
遭難したら動かずに救助を待てというが、この場合救助など来るのだろうか。仮にここが日本だとして、俺の失踪が発覚したとして、俺がここにいると予想できる人間がいるだろうか。
「いねぇだろうなぁ。とりあえず、登るか。」
俺は、近くの木に登ってみることにした。高い所から人里を探してみることにする。学業優秀なガリ勉に木登りなどできるのだろうかと思っただろう。しかし、この佐倉健吾に弱点などあんまりない。スポーツ全般は問題なくこなし、武道の類に至るまで試しにやってみたことは、大体高校生の域を超えているとよく言われる。
そんな俺は、30mほどある大木を選んで5分程度で軽く上まで登ってみる。
「おお、こりゃすごい。」
眼前には、一面に広がる森林、そしてアマゾン川のようなうねった川。そして...。
「月が二つ...。地球じゃあねぇなぁ。」
青と赤、二つの大きな月が夕空に浮かんでいた。日本ではないと思っていたが、地球ですらないとは。夕日に照らされながら俺はしばらく黄昏ていた。
「............って、なんじゃこりゃあああああああ!!!」
いやいやいやいや、なに?なにこの状況?え?異世界?異世界転移??えええええ、俺結構真面目に現実を生きようとしてたんだけどぉ!こういうのっていじめられてたり、ニートだったり現実から逃げたい人がなるんじゃないの?俺、進学か就職で悩んでたんだけどぉ!
「はぁ、とりあえず、今夜を乗り越えなくちゃぁなぁ。今日は木の上で寝るかぁ。」
ちょうどいい木の洞があったので、ここを今日の寝床に決める。この木は結構な大木であり、洞の内部も一部屋分くらいの広さがあった。床?には土のようなものが溜まっており、ふかふかで寝心地がよさそうだ。
「とは言っても、もう日が暮れるのかぁ。寝れねぇよ。時差ボケなんて初めてだ。」
朝礼をサボっていたところ、転移してしまい、異世界ではもう夕方になっているわけだから寝れるわけがない。
と、思っていたのだがやることがなかったら結構眠れるもんだ。スマホの時刻表示はちょうど12時を示している。日が暮れるまでは周囲の地理を観察し、日が落ちてからは散らばっている木の葉や土を集めて寝床を作っていたので大体、日が落ちてから1時間かそこら7時か8時くらいだろうか。
「とりあえず、寝よう。」
佐倉健吾、異世界に立つ!!
「はい」
「倉木平助」
「はい」
二学期の始業式、夏休みの課題に追われて地獄を見たのも昨日のことで、残暑の中、一か月ぶりの出席が取られている中、俺は...。
「佐倉健吾」
...。
「?、佐倉は来とらんのかぁ?」
Zzz。
屋上でサボっていた。
といっても俺は不良などではない。学業では、進学校の学年1位であるし、近所の旧帝大への推薦ももらえることになっている。つまりは、俺は少々融通の利く特殊な生徒なのだ。
夏が終わり、3年の俺も進路について考える時期が迫っている。
「進学か、それとも...。」
よくある家庭の事情のことを考えながら、空を見上げていると、俺は突然眩い光に包まれた。
「こ、ここはぁ...。」
気が付くと森の中だった。森といっても日本の森ではない。ジャングルだ。熱帯雨林というのだろうか。湿度も高く、汗が止まらない。明らかに日本ではないし、ここがどこかもわからない。とりあえず俺は迷子ということだ。
「まいったなぁ...、こういうとき動かない方がいいんだっけか。」
遭難したら動かずに救助を待てというが、この場合救助など来るのだろうか。仮にここが日本だとして、俺の失踪が発覚したとして、俺がここにいると予想できる人間がいるだろうか。
「いねぇだろうなぁ。とりあえず、登るか。」
俺は、近くの木に登ってみることにした。高い所から人里を探してみることにする。学業優秀なガリ勉に木登りなどできるのだろうかと思っただろう。しかし、この佐倉健吾に弱点などあんまりない。スポーツ全般は問題なくこなし、武道の類に至るまで試しにやってみたことは、大体高校生の域を超えているとよく言われる。
そんな俺は、30mほどある大木を選んで5分程度で軽く上まで登ってみる。
「おお、こりゃすごい。」
眼前には、一面に広がる森林、そしてアマゾン川のようなうねった川。そして...。
「月が二つ...。地球じゃあねぇなぁ。」
青と赤、二つの大きな月が夕空に浮かんでいた。日本ではないと思っていたが、地球ですらないとは。夕日に照らされながら俺はしばらく黄昏ていた。
「............って、なんじゃこりゃあああああああ!!!」
いやいやいやいや、なに?なにこの状況?え?異世界?異世界転移??えええええ、俺結構真面目に現実を生きようとしてたんだけどぉ!こういうのっていじめられてたり、ニートだったり現実から逃げたい人がなるんじゃないの?俺、進学か就職で悩んでたんだけどぉ!
「はぁ、とりあえず、今夜を乗り越えなくちゃぁなぁ。今日は木の上で寝るかぁ。」
ちょうどいい木の洞があったので、ここを今日の寝床に決める。この木は結構な大木であり、洞の内部も一部屋分くらいの広さがあった。床?には土のようなものが溜まっており、ふかふかで寝心地がよさそうだ。
「とは言っても、もう日が暮れるのかぁ。寝れねぇよ。時差ボケなんて初めてだ。」
朝礼をサボっていたところ、転移してしまい、異世界ではもう夕方になっているわけだから寝れるわけがない。
と、思っていたのだがやることがなかったら結構眠れるもんだ。スマホの時刻表示はちょうど12時を示している。日が暮れるまでは周囲の地理を観察し、日が落ちてからは散らばっている木の葉や土を集めて寝床を作っていたので大体、日が落ちてから1時間かそこら7時か8時くらいだろうか。
「とりあえず、寝よう。」
佐倉健吾、異世界に立つ!!
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