彼女たちを守るために俺は死ぬことにした
6/25(木) 日野 苺①
メシ食ってリビングにあがると、ノートを広げてちゃぶ台を占領する音和とそれを横で静かに見守っている子供たち、という奇妙な光景に出くわした。
「お前ら何してんの」
「しーっ!」
「おとちゃんの邪魔したらだめなんだからね!」
ちょっと聞いただけなのに……。日野家の子どもたちに総たしなめをされてしまった。
「お帰り知ちゃん」
ペンを置いて音和が顔を上げる。
「さっきまで会長が下でメシ食ってたよ」
「知ってる。でも勉強しないと」
そう言いながら床をぽんぽんと叩いた。促されるまま音和の隣に座ると、両腕にチビたちががっちりとしがみつく。
「んで、なにこれ」
「知ちゃん絶対に勉強しないから、強制的にやらせるフォーメーション」
は!?
子供たちが切なそうに俺を見上げる。
「おにーちゃん、頭悪かったらだめだよ」
「そんな男子カッコ悪いよ」
めちゃくちゃ純粋な目で見つめられてしまう。何を吹き込んだんだ一体!?
「ちょっと待て、俺が勉強をしない? 見くびるなよ、このあといちごと勉強会をする約束をしているんだぞ」
そうだ、今、頭を休めないと、慣れないことをしすぎて脳がぶっ壊れてしまうっ!
「……」
「な、なんだよその目は」
「勉強してるの見たことないもん。嘘だ」
なんでえええ! 信用なさすぎーー!! くそう、俺の普段の所業が招いたというのか。
「それより数学でわからないところがある、ここ」
……おい。お前の勉強見るんじゃ、俺勉強できなくね!?
「なー、柊に杏。離してよう」
「「だめー!」」
こいつらはこいつらで楽しそうですね! というわけで、音和の勉強に付き合うことになった。
「お前ら何してんの」
「しーっ!」
「おとちゃんの邪魔したらだめなんだからね!」
ちょっと聞いただけなのに……。日野家の子どもたちに総たしなめをされてしまった。
「お帰り知ちゃん」
ペンを置いて音和が顔を上げる。
「さっきまで会長が下でメシ食ってたよ」
「知ってる。でも勉強しないと」
そう言いながら床をぽんぽんと叩いた。促されるまま音和の隣に座ると、両腕にチビたちががっちりとしがみつく。
「んで、なにこれ」
「知ちゃん絶対に勉強しないから、強制的にやらせるフォーメーション」
は!?
子供たちが切なそうに俺を見上げる。
「おにーちゃん、頭悪かったらだめだよ」
「そんな男子カッコ悪いよ」
めちゃくちゃ純粋な目で見つめられてしまう。何を吹き込んだんだ一体!?
「ちょっと待て、俺が勉強をしない? 見くびるなよ、このあといちごと勉強会をする約束をしているんだぞ」
そうだ、今、頭を休めないと、慣れないことをしすぎて脳がぶっ壊れてしまうっ!
「……」
「な、なんだよその目は」
「勉強してるの見たことないもん。嘘だ」
なんでえええ! 信用なさすぎーー!! くそう、俺の普段の所業が招いたというのか。
「それより数学でわからないところがある、ここ」
……おい。お前の勉強見るんじゃ、俺勉強できなくね!?
「なー、柊に杏。離してよう」
「「だめー!」」
こいつらはこいつらで楽しそうですね! というわけで、音和の勉強に付き合うことになった。
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