こどくルーラー

ノベルバユーザー438202

1話 最悪の時代の強さ


今から13年前僕が5歳の時、物心もつき今何が起こっているかどれほど残酷な時代に生まれてしまったかもう分かってきた、この国はこの日本はお金が全てだと、
お金が無かったら食べ物も食えない、飢え死にの死亡率が1番、多かった。寿命で死ねるのは金持ちだけ。誰が生きているかも
連絡手段もない、今の日本の技術力、経済力
などは全世界で下から数えた方が早いだろう。
そして、お金で買えない物、出来ない事はないのだ。文字通り、権力も友も恋人も金で買えてしまう。
そして、法律さえも変えてしまうのだ。
罪のない人も牢屋にぶち込まれ拷問される。
この国は金で決まる、国も金で買える
この国の1番の金持ちがこの国の王なのだ。
だが、ただ1つ例外がある。
それを全て潰す、力、暴力があれば
王にもなれる 人々は力と暴力が全ての残酷な王の事を
「蠱毒の王」と呼んだ。

そんな最悪の時代を5歳にして僕は知った。

だけど、僕は幸せだった。

父の、愛があったから。
父の名前は、照田  俊導(てらだ  としみち)42歳実の父だ。
特別な家庭では無かった。
平凡な家庭だ、ただ1つ特別ところは、
金に溺れず権力にも屈しない
父がいた…だけだ。
父は、毎日この国の事を僕に聞かした。
「この国は腐ってるんだ、誰かが変えなきゃいけない。今の王、義導(てらだ まさみち)がギリギリ保っているだが、いずれ壊れる。その時は…」
と、父は毎日話しただか壊れたその時については話してくれない。だが、この時の僕はまだ5歳そんな、国のことについてはまるで興味が無かった、知ろうともしなかった。
だから何故父は、僕に毎日国の事を熱心に話すのが不思議だった。

父は色んな話をしてくれた、3年前までは王の護衛をしていた時のことも話してくれた、父は誰よりもかったよかった。
父の話を聞くときはら今にもの僕の目は、いつもキラキラ光っていた。
雷のなる嵐の日は僕をギュッと抱きしめこう言った「つよくなれ」と、
ご飯の時はご飯大盛りのお茶碗を僕に渡し
「大きくなれ」と僕に言った。
僕はご飯いっぱいになったお茶碗をみて
「食べれないよ、父さんの方が少ないじゃん」
と、だだをこねて「いじわる」と言うと
父はただ笑っていた。

6歳の時初めて絵を描いた
父と僕の絵は下手くそだった。
父に見せると父は泣いて喜んだ。泣きながら「下手くそっどうやったらこんな絵描けんだよ」と言ってくせに、僕を抱きしめた。父はいつも笑っていた、だから僕もつられて笑った。愛を感じた。唯一金で買えないもの。
愛を目一杯の注いでくれたのは、父だった
母ではなく父だった。

7歳の時初めて友達が出来た、桜 凪咲(さくら  なぎさ)同い年。男の子だ

桜の木の下で出会った。
ナギは、桜の木の下で泣いていた。
迷子だった。父と散歩していた僕はナギに近寄った。ナギは、「お母さんが」と泣いていた。
ナギを家まで送った。ナギの家は僕の近所だった。ナギは泣きながら「ありがとう」と言って来た。僕は「泣き虫だな」と言って頭を撫でた。父にいつも泣いてる時にされたら涙がとまるから頭を撫でた。
ナギの涙はとまり、ナギの腫れたを見て僕は笑った。「なにその、パンパンな目」ナギもつられて笑った「うるさいよ。としちゃん(としみち)」初めて友達が出来た。ナギの、家には優しいお母さんがいて
大黒柱のお父さんがいた。
僕は疑問に思った。僕には…お母さんが
いない父に恐る恐る聞いた。
父は、新聞を読むのをやめ
僕に緊張が走った。
次の瞬間、父は笑った「お母さん欲しいか」
僕は少し考えただけど、要らなかった。僕には優しくたくましい大黒柱(父)がいたから
僕は「いらない!」っとヘラヘラ笑った
すると父が、少し真剣な顔になり
「母さんはなぁ、お前を産んですぐ死んだ
母さんは、いつも笑っていた死ぬ時も笑っていた。最後に『何泣いてるのさ、弱い男だね仁導(としみち)をよろしく』と言い残しお前を抱きしめながら死んで行ったよ。あっけなかった。」
父さんの横顔が悲しそうだった。泣いてはいなかったたが、目が涙で光っていて涙がら今にも溢れそうだった。
父はこっちを向いて
「ごめんな」と、ヘラヘラ笑った 。
「辛くないの?」僕は空気を読まずつい、聞いてしまった。
「ずいぶん前のことさもう悲しくないさ」
と、父はやっぱりヘラヘラ笑っていたが
父の笑顔はぎこちなかった、嘘を着いているのが分かった。


8歳の時僕はナギと喧嘩した、
ナギが「としちゃん(仁導)は、なんでお母さんいないの?」と、聞いてきた。
僕は初めて人を殴った、父は力一杯怒ったあと僕に「お前の意地っ張りな所は父さんにそっくりだ。だけどな、としみち『意地張る時は今じゃ無いんだ何言われてもヘラヘラ笑っとけばいいんだよ。だけど、誰かを守らなければならない時は、誰かのために意地張るんだ
弱くてもいい、強がって意地張ればいい
そんときに意地を見せれない奴がホントの弱者なんだから』ってよく母さんに言われてさぁ、弱くても意地張れって意味わかんねぇけどきっと分かる時が来る今のお前は弱者だ」
僕は涙が出た図星だった。
そんな、お父さんの言う事は母さんの言葉だとも知った。昔の父は、弱者だったんだと知った。母さんが凄いことも知った。凄いと言っても強くは無かった。
平凡だった。



ただ、本当の強さってやつを知っていた。

この国の恐ろしさをこの時はまだ知らなかった。


そして、本当の強さも知らなかった…  

コメント

コメントを書く

「戦記」の人気作品

書籍化作品