ぼっち転生 〜チート能力がぼっちでいる事を許してくれない〜

えいちゃん

チュートリアル①

「おれの名は磁練彌!新人狩りルーキーハンターの磁練彌様だ!」

いきなり(頭の)やばい奴に出会してしまった‼︎
この世界は、弱肉強食らしいな。こっちきていきなり戦闘とは!
だがいい機会だ!

いろいろ実験したいところだが、まずは相手が何者なのかを見極める。

そして異世界人ならその能力はなんなのかを見極めなければならない。

まずは人間観察だ!!ぼっち特有の人間観察だ!

昔から人間どうしで行われるコミュケーションは会話によって三割程度。残りの七割は目の動きや仕草から情報を集めている。

そしておれはぼっち!!

ほとんど会話をせず学校の休み時間なんかは机にうつ伏せで寝たフリをしつつ可愛い女子を眺めて……違う間違えた!!

とにかくぼっちは会話をしない。
その分その人を見るだけである程度の情報は入ってくる。

便利だろ俺はこれをスカウター隅からのいやらしい目と読んでいる。
さぁとくと見よ我鍛えられしスカウターを。

「なんだそのいやらしい目は気持ち悪いぞ。」
「な!我がスカウターを愚弄するか!」
「まぁいいお遊びわここまでだ!」

来るか?相手の出方次第で作戦を考えろ!!
そうだこれはチェスと一緒だ、相手の出方に応じて自分も出方を変える。ゲームと同じだ!


「こんな感覚は初めてだ!、とくと楽しもうぜ!」
「ほうこの状況で面白がるか?いいだろう!とくと楽しもう!!」
「「いざ尋常に勝負!!」」

「知ってるか?能力っていうのは強化されるんだぜ。俺も結構自分の能力がわかってきたところだ!すまねぇな、圧倒的こっちが有利で!」

そういうと磁練彌の足が地面から離れ出す。

なんだ?空中にうく能力か?そんなチート能力に勝てるわけねぇだろ!!

だが考えろ!!
さっきちらっと見えた空き家の三階建てマンション、あの中に入ってしまえば奴の能力は意味がなくなる…

ドンッ

「ぐはっ。」

なんだ?お腹に衝撃が…

これは?木、なんだ木に何か書いてある「N」
なんだこのマークは?意味がわからない!!

ここはもう戦場だ!
クソ考えろ!!頭を使うんだ。生き延びるために!!

通常人間は初めての状況に置かれると頭を整理するのに体が少し膠着する、新人にはよくある事である。
だから、常に新人狩りは圧倒的有利ポジションにある。

しかし、晃はこの信じられない状況にすぐさま適応し次の一手を考えている。

これは、晃が空手をやっていて戦いに慣れているからか、それとも唯の厨二病だからか真相は定かではない。

そして、磁練彌を見ると奴の周りの石や砂などの鉱物が一つにまとまりだし剣を作り出した。

なるほどな奴の能力は磁石に関する能力。
そして、その能力はおそらく二つに分かれている。

俺は俺を襲ってくる一本の木を避けながら相手の能力を整理する。

まず一つ!
それは、本来の磁石としての機能だ。

これは奴の作り出した剣がおそらく砂鉄や鉱物からできている事から裏付けた!!
磁力でそれらを引き寄せ剣の形を形成しているのだろう!!

そして、二つ目!
なんの磁力もないものに磁力を持たせる能力。

これは、磁力がない木が飛ばしている事こら裏付けた。
そしてあの木に書かれていたN!あれは、磁石のN極のことだ!!

っていうか初対面の人間に木当てるか?普通。
しかも結構大きいし痛いぞ!!

俺は細いけど空手とかで鍛えてるから耐えれたんだ!一般人が受けたら悶絶してるぞ!!カス!!

まぁいい少し探りを入れてみるか。

「お前の能力は磁石と磁力を持たせる能力か?」
「ほう?たった一撃受けただけでそこまでわかるか?
お前なかなかやるな‼︎ そうだおれの能力は…」

磁練彌さんあなたの能力は
「磁石と触れたものに磁力を与える能力です。」

「磁石と触れたものに磁力を与える能力!!」

なるほどな!そして今決めた。
こいつは、おれの仲間にする!
こいつの能力は2人で使えば有用性が倍増する。
それにこいつとは結構普通に話せてるし!!

「磁練彌、おれの仲間にならないか?」
「は?何訳のわからなことを言ってんだ。
そんなことよりもてめぇの能力を教えやがれ!!俺だけ教えたら不公平だろ!!」

まぁ普通はそうくるよな。俺は今、無能力者とほぼ同じ状態。それを知られれば俺の負けは必須。
ここで俺が選べる選択肢は何がある?


おそらくだが考えられるのは
①とりあえず無視してマンションに逃げる。
②話題を変える
③おれの能力はすごい能力だとカマをかけてみる。
まず簡単に実行できるのは②だな


「おい!何黙り込んだコラッ!!」
「いや君の能力のが素晴らしいと思ってな。」
「え?本当か?前たおした男は俺の能力を馬鹿にしやがったからな!!むかついたんであのマンションの屋上から落としてやったわ!ジハジハジハ。」

さてと、今の会話で分かったことは二つだ。


一つは奴の磁力を与える能力は人間にも有効ということだ。

これは、あのマンションの屋上にはフェンスが付いていてとても磁練彌1人では落とせそうにないからだ。

つまりは、能力を使ったということだ!!
そしてそれはフェンスではなく男に対してという事!
フェンスには傷一つ付いていなのがその証拠!!

あと一つは奴の笑い方が気持ち悪いということだ!!
いやそれも一つだがそれではない。間違えた。
奴の笑い方は確かにきもいがな。

三つ目は(いやキモかったから一応2つ目に入れとくだけだから!!)マンションにはなんらかの罠がされてあるということだ!

奴の能力は狭いところなら強さは倍増するだろう。
それは奴が持ってる剣からもわかる。
剣は狭い方が当たりやすいからな。

それに、こんな広い草原で何個かある空き家を選ぶよりもマンションを選ぶだろう!!
それなら、何個も部屋があるし。
普通に考えたら誰もがそこへ逃げる。
さぁここまでわかった。

だが、奴に勝つにはあと一つの情報がいる。
奴が磁力を持たせられる者には制限はなさそうだが(そら人間にも磁力を持たせられるからな。)問題は数の方だ!!

おそらくそれに制限があるはずだ!
やつは初めに能力は強化されると言っていた。
つまり能力は成長するということ。

なら制限はある、そして奴が今できる数は最大でも5か6だ。

これは単なる予想だがマンションが三階建てだから一階ごとに罠一個と考えて3個。

そして、奴が浮いてる原理。

これは、地面をNにして奴自身をSにすればできる!

(これは奴が投げた木にNと書いているから磁練彌自身をSと仮定している。
この時点では磁練彌がNとSを自由自在に変更出来るかどうかは分かっていない。)

そして、投げられた木これで五個だ。
あと一個は予備と考える。

「どうだ、俺は賢いだろう?」
「は?意味わかんねーこと言ってんじゃねえよ。」
「そうだった、これ全部頭の中だった。
くそ!これを伝えられるコミュ力が欲しい!!」
「まぁいいか。よくわかんなぁがもう終わらせよう
 いでよ  磁石の戦乙女マグネットヴァルキリー!」


東條晃
仲間とリンクする能力

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品