Jack of all trades ~主人公ポジションを奪います~

フランク 相川

第三十二話 開戦Ⅲ

翼のおかげで体にかかる圧力と風がかなり軽減されている。
それよりも、まずはこいつだ。
通信侵入機!!!てっててー(棒)
ん?あれは……。

翼のおかげで風によって吹き飛ばされることはない。
それがたとえ、戦闘機の上だったとしてもだ。

『ベビー、聞こえるか?待たせたな』
『……ヤガラス?』
『落ち着いて聞いてくれ。相手の戦闘機に出来るだけ近づいてくれ。』

俺はそれだけ言うと銃のリロードを始めた。
火薬の威力を魔法で増幅させる弾丸にきりかえる。
数が少ないため気を付けて使わなければならない。

『見えたぞ!』
『……撃つ』

相手の戦闘機を見つけ、俺らはそいつのお尻にくっつく。

『……大将、ミサイル発射許可を』
『やれ!』
『ボス、久しぶりですね。相変わらずドーラさんを抱っこしてるんですか?』
『え、ヤガラーープツン』

うるさそうだから切った。
ミサイルが発射されるが相手のフレアによってミサイルがダメになる。

『……チッ、仕方ない』

戦闘機が上昇し始める。流石に重力にはかなわないので戦闘機にしがみつく。
そして雲を超えると今度は戦闘機を急降下させた。

『……撃て』
『わかった』

降下した戦闘機が相手の戦闘機の近くまで近寄る。
データベースにアクセス ファイル名”狙撃手スナイパー

『【注意】これ以上の脳への負荷は精神異常を巻き起こす可能性があります。よろしいですか?』
流石に二回続けてジャックオブオールトレーズをするときついか。
だが……!

『はい』
『ダウンロード開始……完了しました。精神回復力レジリエンスを上げておきました。完治するまで残り2時間。脳へのダメージがはいります』

今まで感じたことのない大きさの頭痛がした。激しい鼓動がしている。




戦闘機同士が交差する。
「ファイヤー」
ダァン!!
銃弾と共に相手の戦闘機のコックピットは赤くなった。
『……行くのか、エナガさんのところ』
『あぁ』

羽と尻尾を見て見た。両方とも真っ黒だ。
まるで鴉だな。

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