Jack of all trades ~主人公ポジションを奪います~

フランク 相川

第六話 情報収集大作戦。

まず、俺がしなければならないのはステータス情報の収集だ。
っと、その前に、
”ジャックオブオールトレーズ”データベースにアクセス。ファイル名”偽造”
対象 ステータス

矢田部 谷鴉 16歳♂
種族 人間
職業 鍛冶師
HP170/170
MP120
攻撃力150
防御力200
スキル
鍛冶Lv.1
称号
異世界からの使者

こんな感じかな。次は、鑑定か。
『偽造スキルが無くなりますがよろしいですか?』
あぁ、そうか。1個しか使えないのか。
そうだ、
”ジャックオブオールトレーズ”データベースにアクセス。
知識追加。ファイル名”心理学”。

「ウッ!頭が……。」
「大丈夫、谷鴉くん?」
「あぁ、大丈夫だ、問題ない。」
「それ、ダメな奴。」
よし、とりあえ心理学でこいつのステータスを予想する。
「そういえば、お前の魔法ってどの属性?」
「あ~、えっとね、火だよ。」
「一つだけ?」
「うん」
嘘だな。多分全属性あるんだろうな。
「じゃあさ、攻撃力ってどれぐらい?2000とか?」
ここであえて大きい数値を言ってこれぐらいが普通と思わせて数値をとくていする。
「いや、まぁそれぐらいだね。」
これは本当ぽいな。多分1800ぐらいだろう。
「MPってどれぐらい?俺はまぁまぁかな。」
「僕はね、それなりにあるよ。」
めちゃくちゃあるんだねわかります。
バケモンだな。
まぁ、安心したわ。たまに主人公が闇落ちするパターンがあるから。
こいつは最初からやばいのね。まぁ勇者ではないのだろう。どうせ和鷹かずたかだろうし。
うわ、和鷹の野郎、人気だな。女子が群がってるよ。
あいつのステータスどうやって予想しようかな。
そうだ。
「なぁ、恵奈賀。」
「何?」
「和鷹のステータス見てきてくれない?」
「でも私、鑑定持ってないよ?」
「じゃあ、聞いてきてくれない?」
「あんたが行けばいいじゃない。」
「察せよ。」
「……なるほどね。わかった。」
「ありがとう」
あいつが物分かりのいいやつでよかったわ。
ん?まてよ、こいつらラノベとか読んだことないのか?
大抵のラノベの主人公の職業は勇者じゃないのに勇者
かずたか
に人が群がるのはなぜだ?普通だったら外れくじみたいなものなのに。
まぁ、そっちの方がこっちとしてもやりやすいが。
まてよ。ならなんで、恵奈賀はわかるんだ?
アレクサンダーがみんなのラノベに関する情報を抜いたかいじったのか?

「矢田部。聞いてきたよ」
「おぉ、なんて言ってた?」
「もちろん僕が勇者さって言ってた。」
「雑魚乙」
「でもステータス的にやっぱり勇者だから私たちよりは強いよ。」
「どれぐらいって言ってた?」
「平均が500って」
「なるほどね。」
やっぱりそれぐらいか。
「ヤガラス様、あの……。」
「?はい。」



コンコン
「入れ。」
「私に何か用ですか?」
「貴様、なぜあの時嘘をついたのだヤガラス君。」
「あの時とは?」
「自己紹介の時だ。職業を鍛冶師と言っていたが違うだろう?」
「……。」
これは、想定外だ。
いきなり王室に呼び出されたかと思いきや、まさか見抜いていたなんて。
「君が自己紹介をしたときに、君には何かの意思を感じ取った。」
「……。」
「何をするつもりだ。」
「私の能力は知られるとまずい危ないものです。みんなを危険にさせないため、嘘をつきました。」
「それがたとえ我でも無理なのか。」
「私はあなたを信用していません。」
「言え。」
「……。」
ガチン!
「貴様!王の命令に逆らうつもりか。」
「……そこの騎士がそのように槍をつこうと私は言いません。」
「……フッ、フフフフフッ。ハハハハハ!気に入った。ジモン、引け。ここからは我とこやつだけで話す。」
「わかりました。では失礼します。」
「いいだろう、貴様の職業については聞かないでやろう。」
ふぅ、よかった。
「ただし、条件がある。」
「!?」
「鍛冶師といったからには鍛冶をしたまえ。」
よし、これは好都合だみんなと離れれば動きやすい。
「ではあしたの朝から鍛冶をすればいいのですか?」
「何を言う。もちろん訓練には参加してもらう。」
え、マジ
「訓練が終わったらこの城の裏にある工房に行け。」
「地獄じゃないですか!」
「それはお前が鍛冶師といったからだろう。」
オーマイガー。
俺、明日死ぬかも。そしたら科学者たちと見ているみんなに謝んなきゃな。
ゴメンねぇゴメンねぇ!
すいません、許してください、何でもしますから。

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