選択式小説-幼馴染み-

望月ナナコ

春斗の告白②

-ズサッ

部屋に戻ると俺はすぐに勢いよくベッドに飛び込み布団をかぶり込んだ。

ヤベー・・・言っちまった・・・。

後戻り出来ないという少しの不安と自分の想いを言えた興奮が行ったり来たりして焦る。心臓が変に痛い。病気なんかじゃなくて俺本当に好きなんだな・・・と身体の痛みで再確認してしまう。

しっかし・・・。

抱きしめた感覚が今も残っている。言葉だけで伝えるはずだったんだけどついつい身体も動いてしまった。冬斗が余裕ぶってるからつい頭に来て勢いよく告っちゃったけど。

・・・にしても思ったより華奢だったなー・・・女の子って感じ。

布団にぐるぐる巻きになり興奮をなんとか抑える俺。

本当はもっと思いっきりギュッとしたかったはずなのに遠慮してしまった。幸い嫌がられている様子は無かったけど分かりやすく動揺はしてたよな。動揺する姿も可愛いかったけど・・・どう思われただろう?

俺の事嫌いじゃないはずだけど・・・だったら付き合っても良くないか?いい機会だし、俺、大切にするし。まあでも今まで男っ気無かった訳だから向こうも相当びっくりしたはずだ。今頃悩んでるんだろうか・・・もし拒否られたら俺立ち直れないんだけどな・・・。

もう一度抱きしめたいと切に願いながらさっきを思いだし興奮をぶり返したり、嫌われたらどうしようと一気に不安になったり、悶々としながら一夜を過ごした俺は結局一睡も出来ないまま朝を迎えた。




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