シェアハウス【完】
3
一旦荷物を部屋へ置くと、一通り家の中を案内してくれる静香さん。
リビングは二十畳程あり、そのあちこちには綺麗な花や観葉植物が置かれている。
その広さには圧倒されたものの、センスのよい部屋に居心地の良さを感じた。
一階にはリビングと居室が二部屋にお風呂とトイレが。
二階には寝室が三部屋とトイレがあった。
こうして見てみると、家賃三万で住めるのが本当に夢のようだ。
隣で説明をしながら微笑む静香さんを見ると、私は奥の部屋を指差して口を開いた。
「あの、あの部屋は……?」
先程から家を案内してくれている静香さんは、全ての扉を開いて中を見せながら私に説明してくれていた。
二階奥にあるあの部屋を除いて。
「……あそこは私の趣味の部屋。恥ずかしいから覗かないでね」
私の指差す方向に目を向けた静香さんは、私へ視線を移すと困ったように微笑んだ。
「あっ……はい! 絶対に覗きません!」
失礼な事を言ってしまったと焦って頭を下げる私を見て、静香さんはクスリと笑うと「お茶にしましょうか」と言って私をリビングへと誘った。
「ホラー」の人気作品
書籍化作品
-
-
1978
-
-
125
-
-
93
-
-
34
-
-
49989
-
-
516
-
-
755
-
-
267
-
-
4503
コメント