汚濁

「S」

episode.『10月04日(木)/10月06日(土)』



皆からはよく、大人だと言われる。

けれど大人からしてみればまだ子供で、そういう部分が実際に残っているのも確か。

特定の相手とだけ口をきき、近寄られすぎると離れてしまう。

私はまるで猫のようだと、自分が猫扱いされる日が来るとは思いもしなかったよ。

猫に自分を重ねる私は、何なのだろう――。





偽物の関係なんていらない。

上辺だけの関係を築き続けた私。今更の行動。

少しずつでいい。少しずつでいいから、前へ進もう。

取り繕った笑顔なんてもううんざりだ。

一部の皆とだけ、絡んでくれる人とだけ口を聞けばいい。

本当の自分を理解してくれる人だけで十分だ。

そんな人、いやしないけど――。





私には、ある特定の人物を引き付ける魅力があるらしい。

類は友を呼ぶとは、まさにこのこと。

けれど私は、そんなことを望んだ覚えはないよ。

だって皆、理解してはくれないんだもの。

あったって、仕方がない。

興味を持たれなくていい。嫌われてもいい。

そんな偽物があったって、悲しいだけだもの。





誰にも理解してもらえない苦しみを、否定され続ける悲しみを、孤独な心の痛みを、私は知っている。

本当の意味で、相手を理解することは不可能だけど、寄り添って支えて上げる事ならできる。

「大丈夫だよ」なんて、無責任な言葉は吐けない。

ただ私は、あなたは一人ではないことに気づいてほしい――。





不平不満、愚痴を言う事、誰かを悪く言う事が、良心を傷つける。

流れやノリで言ってしまった時、本当に後悔する。

だから心に蓋をして閉じ込める。

吐いてしまえば、皆を嫌な気持ちにさせてしまう。

それが只々嫌だった。

抱え込んで生きるのは、凄く息苦しい。

私はただの、大馬鹿者だ――。





私は死に恐れを抱けない。

それほどまでに、心が死んでいる。

自分から死のうとは思わない。

けれど死がくれば、平然と受け入れてしまうだろう。

叶わない夢ばかりで、未練なんて何もない。

無駄な期待を抱いて、裏切られる人生。

何にも手が届かない。

息苦しくて仕方がない。

ほんと、嫌になる――。

          

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