地味な僕でもクラスの中心人物の世話係になることはできますか?

一葉

バイト探し 2

その後、5分くらいの時間が経った。すると、中から僕に対して声が聞こえた

「入ってきてください。」

 そう呼ばれたので、まず最初に扉の前で深呼吸をすると、一声かけてから部屋のなかに入った。

「失礼します。」

「はい、どうぞ」

 そして、僕は椅子の前に立つ。緊張からか、少しばかり足が震えていたが、背筋を伸ばせばなんとかごまかせるかな、と考え、できるだけ背筋を伸ばす。

「お座りください」

 そして、僕が椅子に座ったことを確認してから、話し始めた。

「じゃあまず、氏名を教えてください」

「はい。さ、小夜日陰、です。」

「珍しい名字ですね、小さい夜とかいて、さやと読むんですね」

面接官らしき人、多分ここの店の店長であろう人が、僕が事前に送った書類を見て言っていた。

「は、はい」

 それ、今聞くことなのかな……?
 まぁ、いいや。えっと、志望理由は人と接することが好きだからって感じかな……。僕を見ると、完全に嘘ついてるなって絶対にばれるな……。

 あ、でも好きだけど苦手って言う人も少なからずいるしな。大丈夫かな……?

 などと、不安になりながら考える。

「じゃあまず、ここの店を選んだ、志望動機を教えてください。」

「はい、僕がこのファミリーレストランに志望した理由は……」

 その後も、アルバイト経験はあったか?だったり長所はどこだ?だったり、いろんなことを聞かれたりした。

「……これで面接を終わります。ありがとうございました。」

「あ、はい。ありがとうございました。」

「じゃあ結果は、後日、送らせていただきますね。」

「分かりました」

「はい、ありがとうございました。」

 うわー緊張したー……。
 次はコンビニの面接か。途中で集中力切れたりしないかなー、すごく心配なんだけど……?

 とかなんとか考えながら、ファミレスを後にする。そして、次はコンビニにむかい、同じように面接を受ける。

そして、コンビニの面接も、なんとか無事に終わることができた。

「よかったー、なんとかもったなー……!」

そして、その後も、いろんなところの面接を受け続けた。

そして、合否確認日

 まぁ、唯一、中学校でほとんどしゃべることなんて無かったのがちょっと怖いけど、6個も受けたし、大丈夫でしょ、

と、自分に軽く洗脳をする。

よし、開けるぞ。

 そして、深呼吸をして、届いた書類を確認する。

結果……。……全部不合格だった。

「……え、どうしよう……?」

 さすがにひとつぐらいは受かるとは思っていたけど、
 そこまでコミュニケーション出来てない訳じゃないと思っていたけど……

 ひどいのかな…どうしよう。無職なのかな……うーー……。

 布団にもぐると、人生終わったなーとか、死んでしまおうかとか、いろいろ呟いていた。


 そして、僕はいつの間にか眠りに落ちていた。

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